11時、キング・クロス駅を出発した。 「じゃ、さっきの話に戻るわね。携帯に力を入れるのは1年分。それが条件なの」 の話を聞き入る12人。 「1年分っすか?なんで」 質問をしてきたのはリョーマ。 「それはね、私たちの力を余計に使わないようにするため。 もし今、ホグワーツに通う7年分を携帯に力を入れたら倒れて 1〜2年は起きれないくらいになるの。だから1年分。 1年に1回だったらそんなに負担にはならないから」 「ほえ〜〜〜〜。それは大変だにゃ〜」 「でも、1年に1回ならいいんでしょ?」 の話を聞いて驚く英二にさらに問いかける。 「そう。1年分だと倒れることはないから」 「だったら早くやろうよ」 「そうだね」 せかすと周助。 「解った。じゃ、やろう。皆、心から念じて」 そう言うと、13人は目を瞑り心の中で 『この携帯に1年分の力を・・・・・・』 と念じた。そうしたら、携帯が光り始め一気に充電をし終わった。 「これで大丈夫なんすか?」(桃) 「うん。ちゃんと1年もつから」() 「ふしゅ〜〜(凄い)」(薫) 「これでいつでも周助にメールできるね」() 「そうだね。」(周助) 「オレも送るからね」(リョーマ) 「うん。あたしも送るから」() 「俺もいっぱい送るからにゃ〜〜もち、秀一郎やタカさんにも送るよ」(英二) 「はいはい、解ったから」() 「ありがとう、英二」(秀一郎) 「あはは・・・・ありがとう、俺も送るよ」(隆) 「いいデータが入った。面白い、面白すぎるくらいだ」(貞治) 「楽しそうだな、お前は・・・・」(国光) 携帯を見ながら薄笑いをしている貞治を見て国光はため息をついた。 その時、特待生専用車両に1人の女の子が入ってきた。 「あの〜、ここにヒキガエル入って来なかった?」 問いかけられ13人は振り向いた。 「ヒキガエル?来た」() 「ううん。みてない」() 「ゴメンね、こっちには来てない見たい・・・・」() がそう言うと、彼女はがっかりしたような顔をした。 「そのヒキガエルってあなたの?」() 「いいえ。一緒に乗っていた男の子のなんです」 「そうか、それは残念だったな・・・・」(国光) 「国光、そんな言い方はないんじゃない?僕達も一緒に探そうか?」(周助) 「えっ、いいんですか?」 「もちろんだよ!ちょうど暇だったし・・・・」(秀一郎) 「俺たちでよければ・・・・・」(隆) 「ありがとうございます。え〜っと先輩ですか?」 そう聞かれ、クスクスと笑う13人。 彼女は?マークを飛ばしていた。 「俺たち1年生だよ。異例の特待生だにゃ」(英二) 「えっ?じゃあ、あなた達が?」 「俺たちのことを知ってんのかよ?」(桃) 「ま〜、結構うわさになってますよ。『年齢関係なしの新入生が13人もくる』って」 「・・・・うわさ・・・・・」(海堂) 「ねぇ、オレたち同級生なわけだから、敬語はいらないんじゃない?」(リョーマ) 「そうね、私は『ハーマイオニー・グレンジャー』よろしく」 そして13人も彼女に自己紹介をした。 「とにかく探しに行くか・・・・・といってもこの人数じゃ・・・・ この間の2手に分かれるか?」(貞治) 「了解!!」(全員) こうして14人はコンパートメントの中を探し始めた。 組み合わせはダイアゴン横丁で分かれたグループとなった。 14人はコンパートメント中を探し回ったが、ヒキガエルは見つからない。 ヒキガエルの持ち主のネビルという少年は今にも泣きそうだ。 そして手塚達+ハーマイオニーは1つのコンパートメントに入った。 「ねぇ、ここにヒキガエルを見なかった?」 「いや、見てないね」 赤毛で背が高く、ひょろっとした子がそう答えた。 その子は杖を持っていて今から魔法をかけようとしていた。 「あら、魔法をかけるの?それじゃ、見せてもらうわ」 そう言いハーマイオニーは向かい側に座り込んだ。 6人もその場で見ていた。実際魔法を見るのは初めてだからだ。 「あー・・・・・いいよ」と言い、彼は咳払いをした。 『お陽さま、雛菊、溶ろけたバタ〜。デブで間抜けなねずみを黄色に変えよ」 彼は杖を振った。だが、何も怒らなかった。 「その呪文、間違ってないの?」 と問いかけ、さらに 「私も練習で簡単な呪文を試してたけど、全部上手くいったわ。 教科書はもちろん、全部暗記したわ。それだけで足りるといいんだけど・・・・・」 といった。 「ハーマイオニー、全部暗記したの?凄いじゃない」() 「ま〜ね」 「それに呪文も成功してるなんて・・・・本当はマグルの子じゃなかったり・・・・」() 「それって酷いわよ、」 「ゴメンゴメン」 「あ〜〜〜〜〜〜!!桃ちゃん、リョーマ、隆、国光、、」 「ハリー、久しぶりじゃねーか」(桃) 「久しぶりだね」(隆) 「久しぶり・・・・・」(リョーマ) ハリーがいきなり声を上げたためか、隣に座っている彼は吃驚した。 「ハリー、知り合い?」 彼はハリーに問いかけた。 「そうだよロン、初めて出来た友達なんだ!!皆、僕達より年上だけど同じ1年生なんだよ」 「へぇ〜、じゃあ双子が言ってたことは本当だったんだ。 あっ、僕は『ロン・ウィーズリー』よろしく」 「よろしく。俺、桃城武っていうんだ。『桃ちゃん』って呼んでくれ」 「俺は河村隆。よろしく」 「手塚国光だ・・・・・」 「越前リョーマ・・・・・・」 「あたしはだよ。よろしく」 「私は。よろしくね、ロン」 「ねぇ、そろそろ戻らない?」 ハーマイオニーが問いかけた。 「そうだな・・・・皆、戻るぞ」 「「「「「はーい」」」」」 「またあとでね、みんな」 「またね」 手塚達は元の場所に戻ることにした。ハーマイオニーも自分のいたコンパートメントに戻った。 6人が特待生専用のコンパートメントに戻る途中、ある少年に声をかけられた。 「君達かい、今回異例の特待生とは??」 「そうだが、なんだ?」 「おっと失礼!自己紹介がまだだったね。こいつはクラッブ、こっちはゴイルだ。 僕はマルフォイ。ドラコ・マルフォイ」 彼は一緒に連れている2人の紹介をし、自分の名前を名乗った。 「手塚だ・・・・」 「俺は河村だよ」 「桃城だ・・・・」 「越前・・・・」 「私はよ」 「あたしは」 さっきロンに紹介したのとは一篇し、苗字の方だけを名乗った。 「君達に教えておいてあげるよ。魔法族にはいい家柄と、そうでない家柄がある。 間違ったのとは付き合わないことだね。その辺は僕が教えてあげよう」 彼は自慢そうにそういい、6人に握手を求めた。 だが、6人はそれに応じなかった。 マルフォイはふんっッと言いながら去っていった。 「何なんすかね?あいつ」(桃) 「なんか嫌な奴だったね」(隆) 「全くっす」(リョーマ) 「ああいう奴、嫌い」() 「確かに、苦手だな。あーゆうの・・・」() 「ああ」(国光) そう言いながら戻っていった。 彼らは車両に戻った。 そして13人は制服に着替え、ローブを羽織った。 『あと5分でホグワーツに到着します。荷物は別に学校に届けますので、車内に置いていってください』 とアナウンスが流れた。 汽車はドンドン速度を落としていく。 いよいよホグワーツに到着する。 ![]() ![]() ![]() |