彼らは2つに別れ、買い物を始めた。 手塚達6人は、地図を頼りに店へ向った。 町をキョロキョロと見ながら・・・・・ 日本じゃありえないものもある。 彼らにとっては面白いくらいだ。 まずは学用品リストを紹介しよう。 『一年生は次の物が必要です。 普段着用のローブ 3着 三角帽 1個 昼用 ドラゴンの革でできた手袋 1組 それから、次の本を各一冊準備すること。 「基本呪文集」 ミランダ・ゴズホーク著 「薬草ときのこ1,000種」 フィリダ・スポア著 「魔法史」 パチルダ・バグショット著 「魔法論」 アドルパート・ワフリング著 「変身術入門」 エメリック・スィッチ著 「魔法薬調合法」 アージニウス・ジガー著 それに加えて 「幻の動物とその生息地」 ニュート・スキャマンダー著 「闇の力−護身術入門」 クエンティン・トリンブル著 全生徒は次のものを準備すること。 杖 1本 標準2型の錫製大鍋 1つ ふくろう、猫、またはヒキガエルのいずれか1匹持参してもよい。』 まず6人は『マダムマルキンの洋装店−普段着から式服まで−』へ行った。 店に入ると、藤色ずくめの服を着た、愛想のよい、ずんぐりした魔女、マダム・マルキンがいた。 彼女は6人に近づき、 「あなた達、ホグワーツなの?」 と問いかけてきた。 「はい」 返事を返したのは。 「全部ここで揃いますよ・・・・今1人若い方が丈を合わせているところよ」 6人は彼女の手の先を見てみると、自分達より若い男の子が台の上に立ち、 もう1人の魔女が長いローブをピンで留めていた。 「さっ、あなた達も丈を合わせましょう」 そういって彼女はもう5人の魔女を呼び、彼らの採寸を始めた。 あっという間に自分にあった制服、ローブが出来た。 「えーっとお金の方なんだけど・・・・・あら、あなた達マグネットピアスしてるって事は・・・・ ホグワーツの特待生ね、頑張りなさいよ」 そう言って、彼らに出来上がった制服等を渡した。 「「「「「「ありがとうございます(っす)」」」」」」 そういって店を出た。 一方、残りの7人は、先生に連れられ『フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店』へ行った。 「着いたよ、ここで教科書が揃うぞ」 中に入った7人は、周りを見渡した。何処を見ても本・本・本。 周りをキョロキョロしてる7人に対し、先生は 「ここにあるリストの本が欲しいんじゃが・・・・日本語版で。7人分」 店の店主に教科書を催促していた。 「かしこまりました。でも、日本語版は13人分と聞きましたが・・・・・」 「あとから取りにくるじゃろ。今は7人分で」 「分かりました」 そう言って、店主は店の奥へと行き本を7人分出して着た。 「お待たせしました。会計ですが・・・・・」 「ちょっと待ってくれ。ほれ、お前達。こっちに来ないか」 先生に呼ばれ、7人は会計の方へ行った。 「あ〜、ホグワーツの特待生ですか・・・・ さぁ、どうぞ」 7人は店主から教科書を受け取った。 「これでお前達は、授業についていけるじゃろう」 受け取った教科書をパラパラとみる7人。 「ほんとだにゃ〜、これなら読める」 「頑張って下さいね」 「「「「「「「ありがとうございます(っす)」」」」」」」 そういって書店から出た。 着々に買い物をする彼ら。その途中、先生はある人に出会った。 「お〜、ハグリッドじゃないかー」 「スミレじゃないか、元気そうじゃねーか」 「あたしは元気じゃよ。おや、ハグリッド。ハグリッドの子かい?」 先生はハグリッドと呼ぶ人の隣にいる男の子に目線をおろした。 「こいつは俺の子じゃねー。ハリー・ポッターだよ」 「あ〜、この子が・・・・・・」 「スミレこそ、どうしたんだ?7人も連れて」 「なんじゃ?ハグリッド、聞いてないのかい?今年13人の特待生が入るのを」 「あ〜聞いとるぞ、そうか・・・・こいつらが・・・・でも人数が足りないぞ?」 「今、別行動しとるんじゃ。そうじゃ、ハグリッド。あいつらについてやってくれないか?」 「別に構わないが・・・・・ハリーもいるぞ」 「そんなの関係ないじゃろ・・・・・同じ1年生になるんだから」 「そんじゃ、出会ったら一緒にいるよ」 「頼むぞ、ハグリッド。あいつらもこいつらと同じようにマグピをしているから、すぐに分かるじゃろ」 「ああ。そんじゃ、お前らホグワーツで逢おうな」 ハグリッドは7人に言い彼らから離れていった。 7人は軽く会釈をした。 6人は羊皮紙と羽根ペンを買い、『フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店』で教科書を受け取った。 鍋屋に移動している時にある人に呼び止められた。 「そこの6人、ちょっと待ってくれい」 6人は誰に呼ばれたのか分からないが、後ろを振り向いた。 そこには人一倍大きい男の人と、自分達より若い男の子がいた。 「お前さんたちだろ?スミレの言っとった特待生」 「そうですが、あなたは?」 問いかけたのは手塚。 「俺はルビウス・ハグリッド。ホグワーツの鍵と領地の守る番人だ。スミレに頼まれてな。 お前さんたちの面倒見てくれと」 「先生がそういったんですか?」() 「ああ。お前さんたち、今から何処へ行くんじゃ?」 「鍋屋・・・・・」(越前) 「なら、ちょうどよかった。ハリーも鍋を買わなきゃいけねーからな」 ハグリッドが言って、男の子は頷いた。 「なんじゃ、ハリー。喋らないのか?同じ同級生なのに・・・・」 「でも、ハグリッド・・・・・」 「もしかして、私達が年上だから、喋れないの?」() 問いかけたに、頷く男の子。 「そんなこと気にすんなよ。俺達同じ1年生になるんだからよ」(桃城) 「そうだよ。歳なんて関係ないよ」(河村) 男の子は頷く。 「ねぇ、名前は?」(越前) 「越前、まずはこっちから名乗る物だろう・・・・・俺は手塚国光だ」 「よ、よろしくね」 「河村隆だよ」 「俺、桃城武。桃ちゃんってよんでくれ」 「あたしはだよ」 「越前リョーマ、で名前は」 「ハリー・ポッターです。よろしく」 こうして6人はハリーとハグリッドと共に、移動した。 鍋屋で買い物も終わり、次への店へ移動した。 「あとは皆、杖だけじゃな。杖ならあそこが一番だ」 そこは、『オリバンダーの店−紀元前382年創業 高級メーカー−』 店に入った8人。「いらっしゃいませ」といきなり現れる店主。 吃驚する7人。 「おや、ハリー・ポッターさんじゃないですか。それに特待生の方々まで」 店主は彼らのことを知っていた。 それは、6人が来る前に残りの7人が杖を買って行ったからだ。 「さてさて、まずは特待生さんたちの杖を選びましょうかの」 そう言って1人ずつ杖を選んで自分に合うのを探していった。 6人はそう時間はかからなかった。 「さて、次はポッターさん。利き腕は?」 「右です」 そう言ってハリーの杖を合わせて行った。 だが、なかなか合わない様だ。 もう何本目か分からないくらいに・・・・。 「これはどうかな・・・・・柊と不死鳥の羽根、28センチ、良質でしなやか」 ハリーが杖を持った時、杖の先から赤と金色の火花が花火のように流れ出し、 光の玉が踊りながら壁に反射した。 6人はただ唖然としていた。 店主はハリーになんらか話していたが全く耳に入らなかった6人。 そして、店を出た。 「さて、俺のつきそいはここまでだ」 「ありがとう、ハグリッド」() 「感謝してます」(手塚) 「いやいや、いいんじゃよ。それより、ホグワーツで待っとるぞ」 「はい、ありがとうございました」(河村) 「またな、ハリー」(桃城) 「うん。またね、皆」 「ホグワーツでまた逢おうね」() 「また・・・・・」(越前) ハグリッドとハリーは6人の前から去って行った。 ハグリッドたちをすれ違うように先生達が戻って来た。 「待たせたな、ハグリッドには逢ったか?」 「はい、俺達についてくれました」(手塚) 「そうか、それはよかった。これから世話になる奴だからのー それより全部買えたか?」 「はい、もちろんです。あと、動物の方なんですけど・・・・・・ これもマグピでいけるんですか?」() 「ああ、いけるさ。ホグワーツに必要じゃからの・・・・ 買う奴はいるのかい?」 リョーマ以外全員買うことにした。 「なんじゃ、リョーマはいいのかい?」 「オレ、カルピン連れて行くからいい」 彼らは動物類を売っている店へと入った。 「どれにしようかな・・・・・・やっぱり白ふくろうにしよう」() 「あたしは断然、猫」() 「私も猫にするんだ!」() 「あたしはふくろうにする、小さいの」() 彼女達はそれぞれの動物を選んだ。お金の方はマグピのほうで無料となった。 彼達も同じように動物を選んだ。 手塚・・・・茶ふくろう 大石・・・・このはずく 不二・・・・木サル 菊丸・・・・猫(アメリカンショートヘア) 乾・・・・・・ヒキガエル 河村・・・・めんふくろう 桃城・・・・森ふくろう 海堂・・・・猫 それぞれ動物を買い、もとの道をたどって青学に戻った。 かなりの荷物になった。 衣類、教科書等はトランクに締まってあるが、鍋にペット用の籠・・・・ 帰りは学校まで迎えに来ていた両親達と帰る事となった。 「さぁ、準備は全てそろった。あとは全国大会とコンクールじゃ」 「「「「「「「「「「「「「はい」」」」」」」」」」」」」 こうして、1日は過ぎていった。 ![]() ![]() ![]() |