Yet the earth does move.3
onpuが校門で手塚を待っていると、1人の男子生徒が近づいてきた。
「そこの彼女お1人?1人なら僕と帰る気なんて無〜い〜?」
なんかいかにも馬鹿っぽい人がonpuに声をかけてきた。
「見かけない顔だから1年生かなぁ〜?」
「貴方誰ですか?」
onpuは飽きれたようにいった。
「テニス部2年荒井!よろしくぅ☆」
「(キモい…)テニス部…なんですか?」
「そvテニスの出来る男って良くない?」
「荒井!!」
迫力のある怒りのこもった声が響いた。
「げげっ手塚部長…。」
いかにも怯えている荒井。さっきとうってかわって逃げ腰になってます。
「でもここは部活じゃないんすから!流石にプライバシーまでは…」
「今、目の前の女子生徒を口説いていただろう?」
「そうっすけど!!関係ないじゃないっすか!」
「俺の妹なんだが?それでも関係ないと?」
「部長の…妹?マジっすか!?」
言うなり荒井はマッハで消えた。
「onpuすまん…もっと早く来ていれば…」
「ううん全然平気だよ!」
onpuは笑顔で答えた。
「そうだよ手塚!お姫様は守らないとどっかにすぐ連れ去られちゃうよ〜?(くすっ)」
不二が微笑みながら言った。
「…だな。(むしろ不二が連れて行きそうだ)」
「えっと…???」
onpuは会話の内容がよくわかっていないようだ。
さりげなく手塚の後ろには事情を飲み込めない3年テニス部レギュラーがいた。
「手塚に妹がいたなんて初耳にゃ!」
菊丸が驚いたように言う。
「でも手塚と違って表情が豊かだね(笑)」
と、大石のさりげなくきついコメント。
「ショッキーング!!」
どうやらタカさんは手塚との違いにショックを受けているらしい。
「データ…」
早速なにかをメモっているのは勿論乾。
「onpu。ココにいるのは青学3年テニス部の人達だ。」
「初めまして手塚onpuです。」
「onpuちゃんよろしくにゃ!」
「よろしくね」
「よ…よろしく」
「データもよろしくな。」
上から菊丸・大石・河村・乾である。
「にしてもonpuちゃんって手塚と違って表情豊かだね〜」
「あ、よく言われます(笑)」
「俺たち兄妹が初対面の人に絶対言われることだよな…」
「きっとお兄ちゃんがお腹の中に忘れたものを私が得たんじゃないかって思ってます。」
「納得」
一同声をそろえていった。
「…いつも言われるのだがそんなに俺は表情が硬いのか?」
「お兄ちゃん…いいかげん自覚して…でもそんなところもいいんだけどね☆」
この台詞には一同驚きを隠せなかった。
「(onpuちゃんはブラコンなのか!?)」
大石が固まった。
「大石が石になっちゃったにゃ〜」
「いいデータが取れた…。」
「ショッキングアゲイ〜ン!!」
とまぁ手塚兄妹&不二以外はみんな混乱していた。
「くすっ。onpuちゃんて面白いね」
「え?」
「よく天然って言われない?」
「そんなことないですよ〜。あ、もうこんな時間!」
「バスの時間がやばいな…。じゃあ先に失礼する」
「じゃあ皆さんさようなら!」
「またにゃ〜」
「ばいばい」
「グッバイ〜!!」
「じゃあな」
「またねonpuちゃん!(にこっ)」
そうして二人は夕焼け色に染まりながら、視界から消えていった。
続く。