合宿2日前・・・・・・・ 彼らは今日も音楽室で特訓を続けていた。 その中、の携帯に1通のメールが届いた。 ♪〜〜〜 「あっ、メール・・・・」 は携帯を取り出し、メールを見た。 『送信者:TERUKI 件 名:合宿のこと 本 文:よ、ちゃんと練習してるか? そうそう合宿だけど、金曜日の夕方に出発するからな。 学校に荷物を持って来いよな!俺たちが学校まで迎えにいくから。 あと奴らにテニスラケットも持ってきていいぞと伝えてくれ! 以上だ。ちゃんと伝えろよ!! ByTERUKI』 「はぁ??なにそれ?」 の声に全員が集まった。 「どうしたの、?」() 「い・いや〜〜〜〜〜さっきTERUKIさんからメールが来て・・・・・」 「それでどうしたの?」() 「う〜ん、合宿なんだけど・・・・・・」 「なになに?早く教えてよ!」() 「あのね、土日の合宿だけど金曜日の夕方に出発するんだって。 だから明日、合宿の荷物持ってきてね。TERUKIさんたちここまで迎えに来るんだって」 「ふ〜ん。で、行き先は知ってるんすか。先輩?」(越前) 「いや全く・・・・・TERUKIさんたちなにも教えてくれないし・・・・・」 「一体どこ行くんだろな?」(桃城) 「俺に聞くな!」(海堂) 「あっ、そうそう。あと、手塚君達はテニスラケット等を持ってきてくれだってさ」 「でもなんでテニスラケットを・・・・」(河村) 「さぁ・・・・・」(大石) 「ラケットを持って来いということは、向こうでテニスが出来る確率は高いな」(乾) 「そうだろうね・・・・」(不二) 「うわ〜〜〜久々にテニスできるんだにゃ〜〜〜」(菊丸) 「それはいいが、荷物のどうする。持ってくるのがいいが、どこにおくんだ?」(手塚) 「それは大丈夫!ここの音楽準備室に置いとけばいいよ。どうせ、明日も練習するし」 「そうだな。今日の練習はここまでにしよう。お前たちは明日必ず荷物を持ってくること。以上だ」 今日の練習が終了した。 そして金曜日がきた。 今日も授業が終わり、音楽室に集まる彼ら。 だが、と手塚の姿はなかった。 「今日は、と手塚君は生徒会?」() 「うん。かなりの仕事があるって言ってた」() 「大変だよにゃ〜〜〜〜」(菊丸) 「そうっすね。もしかしたらこの青学内で一番忙しい人たちじゃないんすか?」(越前) 「う〜ん、そうだね・・・・今は休みの日は学校に入れないけど、前は日曜日でも来てたっていったな」(不二) 「それほどの仕事の量があるんだね・・・・・さっ、練習を始めよ!」() 達がそう話していた頃、生徒会室では・・・・・・・ 「会長!プログラムの印刷が終わりました!」 「なら、そっちのテーブルにおいてくれ」 「先輩。ここ、どうなるんですか!!」 「ちょっと待って。あー、ここはね・・・・・・・」 と嵐が巻き起こっていた。 「よし、出来た。手塚君、チェックして!」 「ああ・・・・・・・これでいいだろう」 「じゃ、コピーに行って来る」 そして早々と生徒会室を後にし走る。 時間が全くないこの状況。 時刻はPM7:00 「ただいま〜〜〜、コピーが終わった」 「お疲れ様です。先輩」 「よし、今日はここまでにしよう」 「はーい」 役員達は早々と支度をし、生徒会室から退出した。 そして、生徒会室に残っているのはと手塚。 「つ・疲れた・・・・・」 「ああ、ここまでになるとかなりこたえるな」 「そうね・・・・さってと今何時かな・・・・・・って」 へろへろになりながら、携帯を取り出してみるともう夜の7時。 「うそ・・・・・もう7時・・・・・」 「そんなに時間が経ってたんだな」 「うん・・・・ってなにこれ!!」 「どうした」 「凄い着信履歴・・・・・・しかも6時から約5分後とにかかって来てる・・・・・」 「かけたほうがいいんじゃないか?」 はコクリと頷き、携帯をかけ始めた。 「もしもし、TERUKIさん?」 『おっ、やって出やがった!お前今、何やってんだ!もう全員集まってるんだぞ』 「仕方ないよ。さっきまで仕事してたんだから・・・・」 『とにかく手塚を連れて早く来い!裏門にいるからな。 それとお前らの荷物はちゃんたちに持ってきてもらってるからな』 「そうなんだ・・・・・解った、すぐ行く・・・・・」 電話を切ると深くため息をつく。 「なんだったんだ?」 「TERUKIさん達、もう来てるんだって」 「なら荷物を取りに行かなければな」 「あ、私たちの荷物は達が持って行ってくれてるって」 「そうか、なら行くぞ」 「うん・・・・・・」 2人は帰り支度をし、生徒会室を退出した。 「遅い!」(TA) 「ゴメンなさい・・・・・・仕事してました・・・・・」 「まぁ、TAKU!そんなに怒るなよ。事情は聴いていたんだし」(TE) 「そうだよ、そう攻めるなって」(HI) 「とにかく乗ろうぜ!早く行かなきゃいけないんだしよ」(KA) 「本当にすみませんでした」 怒るTAKUに謝ると手塚。TAKUを宥めようとし、フォローするTERUKI、HISA、KAZU。 そしてバスに乗り込んだ。 「あっ、〜〜〜」() 「これで全員そろったね」(不二) 「よし!出発するぞ!!」(TA) 「「「おう!!」」」 バスは青学から出発した。 「おっ、そうだ!」 いきなりに問いかけたTERUKI。 「なに、TERUKIさん」 「あのな、凪さんからの預かりもんだ。ほれ」 TERUKIはバックからあるものをに渡した。 「これって私のモバイル・・・・・」 「とにかく渡したからな」 「ありがと・・・・・」 はモバイルを立ち上げた。 なにやらメッセージが入っていた。が見ているのを手塚も覗く。 『へ これを見たって事はちゃんとTERUKI君からモバイルを受け取ったのね。 じゃ、早速本題に入るわね。今回合宿する場所は、パパのシークレットペンション。 も一度は行ったことあるでしょ?かなり前だけど・・・・・・ 食料とかはちゃんと向こうで管理は万全。電気も水ももちろん大丈夫よ。 じゃ、頑張って特訓してね〜〜〜〜〜vv一応、部屋の図面等を添付ファイルで送っとくからね』 は添付ファイルを開く。そこには部屋の図面、それぞれの管理システムのことが書いてあった。 「なるほど・・・・・パパのペンションね・・・・・・」 「、これは・・・・・」 手塚もこのメッセージに唖然して、に問いかけた。 「パパが世間に内緒で作った別荘よ。しかも軽井沢。どうりでテニスラケット持参って言った訳が解った。 この土日、時間が空いたらテニスするつもりだったんだ。TERUKIさん達」 「コートもあるのか?」 「うん。3面ほど・・・・・時々身内ないだけで来たりしてて、テニス好きな人いたし・・・・」 「そうか・・・・・・とにかく部屋割りからだな」 「そうね・・・・・・・・」 手塚とはさっきまで仕事をしていたにも拘らず、部屋割りを考え出した。 「ちゃん・・・・・」 「はい?」 TAKUは2人の姿を見て、に問いかけた。 「あいつら、いつもああなのか?」 「あいつらって、と手塚君?そうだけど・・・・・・」 「なんか見ているだけで、優等生って感じだな」 「優等生って感じじゃなくて、本当に優等生ですよ」() とTAKUの話しにたちも加わる。 「おまけに生徒会の会長に副会長とくるもんね」() 「更に手塚は8月が終わるまで、テニス部の部長だったしね」(不二) 「にゃのに、めちゃ強いんだよにゃ〜」(菊丸) 「いつ練習とかしてるんすかね?部長」(越前) 「へぇ〜、手塚ってそんなにテニス強いんだ?」(HI) 「強いってもんじゃないですよ。手塚はここにいる全員に負けたことはないんですから」(大石) 「ならこの合宿は面白いことになりそうだな」(KA) 「どういうことっすか、KAZUさん」(桃城) 「まさか、テニスやるんすか?」(海堂) 「もちろん!俺たちもラケット持って来たしな。指導のほうよろしく!」(TE) 「俺たちに出来ることなら・・・・・」(河村) 「これはデータの採りがいがありそうだ」(乾) こんな話もしているとは知らない手塚と。 「部屋は20あるから、ひとり部屋だね」 「ああ、食事の方はどうする?」 「ちょっと待って、TAKUさん!!」 はTAKUを呼び出した。 「なんだ?」 「食事の方はどうするの?あと洗濯も」 「ああ、食事はに任せる!洗濯は各自でやるようにする!」 「また私任せ?」 「この中で一番の料理上手は誰だ?」 「う・・・・・・・・・」 「そういうことだ!よろしく!!」 TAKUはさっさと皆のところへ帰っていった。 「食事は私たちでやるとして、洗濯は各自。お風呂は・・・・・・温泉だから大丈夫ね」 「そうだな」 「こんなものね・・・・・・あー、疲れた。少し寝よ」 はそのまま頭を手塚の肩に乗っけた。 「お・おい・・・・・・」 「たまにはいいでしょ?お休み〜〜〜〜〜」 は眼鏡をはずし、そのまま仮眠に入った。 「仕方がないな・・・・・・」 後ろが騒がしいのも気にせず、手塚もそのままの体勢で仮眠に入った。 バスは軽井沢に向って走っていく。 そして2・3時間たち、目的地に着いた。 「よし、着いたぞ!!皆、荷物を降ろせ!!」 TAKUの言葉で皆はバスから降り、荷物を出していく。 その中、ペンションに明かりがついていた。 「あれ?ねぇ、TERUKIさん。私たちのほかに誰か来てるの?」 何故明かりがついているのか不審に思い、はTERUKIに問いかけた。 「ああ、先に2人にきてもらって準備とかしててもらってたんだ」 「2人?」 その時ペンションから2人の男性が出てきた。 「遅い!もう待ちくたびれたぞ!!」 「腹減っただろ?夕食、出来てるぞ!!」 彼らの到着に怒る人と、にっこりと笑い愛想を振りまく人。 「まぁ、そう怒るなよ。TOSIKI」 「サンキュー、SHIGERUさん」 そう彼らはGRAYのサポートメンバー。 「まー、ともかく入れ!飯にしようぜ!!」(SHI) 「俺、腹減ったっす」(桃城) 「俺もだにゃ〜〜〜」(菊丸) 「よし、中に入れ!!」 ペンションの中に入ると、綺麗に掃除してあった。 そしてダイニングルームに入り、19人で楽しく食事を済ませた。 「それにしても久しぶりだな。」 「また綺麗になったんじゃないか?」 「そうだね、TOSIKIさん。お世辞でも嬉しいよ、SHIGERUさん」 「そんな事はないぞ、そうだ。俺たちのことはまだ知らないんだよな」 「そうだそうだ。俺、TOSIKI。ドラムだ、よろしく」 「俺はSHIGERU。キーボード担当だ」 そして彼らも2人に自己紹介をした。 「それじゃ、部屋割りだけど・・・・・お前らに任せる!」 TAKUはと手塚に話を渡した。 「はいはい・・・・・それじゃ、部屋割りだけどこのペンションには20の部屋があるの。 今19人だから、ひとり部屋ね。それと明日からの食事だけど、これは私達でやるわね。 いいよね、達?」 「別にいいけど・・・・」 「「うん」」 「次に洗濯は各自で。洗濯機は4台あるから、必ず洗濯すること。やり方等はあとで。 お風呂だけど、ここには温泉が湧き上がっているから好きなようにはいってね。 あと掃除は各自でやること。このダイニング、リビング等は皆で。 今のところは以上ね。質問はある?」 そう問いかけたが、誰も意見はなかった。 「では、部屋割り表を渡す。これを見て各自部屋へ行くこと。以上だ」 手塚は1枚のプリントを彼らに見せた。 そして19人は部屋へと移動を始めた。 「え〜っと確かここに・・・・・・」 は皆が移動したのを確認し、キッチンで何かを探していた。 「あっ、あったあった!こんなところに置いていたんだ・・・・」 が探していたのはドリンクキーパー。 こんなに人数がいるため、これに麦茶を入れるために探していた。 は早速麦茶を沸かし、冷蔵庫にしまった。 「よし、これでOK!明日の朝は・・・・・・・」 明日の献立を考えている時、を呼ぶ声がした。 「・・・・・・・」 しかも聴きなれた声。 は声をした方に振り向くと、手塚がいた。 「国光・・・・・どうしたの?」 「いや、皆部屋へと行ったはずがの姿がなくてな・・・・・」 「ゴメンね、明日の準備してたから」 「もう終わったのか?」 「うん。今から部屋に行くよ」 「そうか・・・・俺に出来ることなら手伝う。言ってくれ」 「ありがと・・・・」 と手塚は2階に上がり、それぞれの部屋に入った。 そして、温泉に入り、そのまま19人は就寝した。 ![]() ![]() ![]() |