手塚たちが成田に向かっている頃・・・


別れの予感




凪の車で約1時間半で成田空港に到着した。
フライトまであと1時間30分。空港内に入ると、サングラスを着けたGRAYと遭遇した。
もちろん、一緒にドイツ行くためだ。

「よっ、」(TERUKI)
「TERUKIさん・・・」
「なんだ、浮かない顔しやがって・・・」(TAKU)
「なんか遭ったのか?」(HISA)
「もしかして手塚と喧嘩でもしたのか?」(KAZU)

手塚という言葉に、は涙を流した。
その姿に、4人もタジタジになる。
貴久が割って入り、KAZUをポカッと殴る。
は隣にいたTERUKIに泣きつく。
貴久は3人をつれ、人気のない場所で手塚とが別れたことを話すと・・・
慰めるように3人はの頭を撫でた。

泣きやむと、は凪とともにカフェテリアに入っていった。


「んで、なんでだよ?あいつらが別れるなんて・・・」
TERUKIも2人が別れたという話しを聞き、すぐ貴久に聞いた。
「お前達にも経験あるだろ・・・ファンの恐ろしさは・・・」
その言葉に、別れた理由を悟った4人はこれ以上何も言わなかった。


「少しは落ち着いた?」
目の下を赤くし、はうなずいた。
「さっきね、ひのきからメール来たわよ・・・今、皆こっちに向かってるって・・・」
「えっ・・・」
「どうやら、風向きはママの方に向いてるわね」


フライトまであと1時間。


一方手塚たちはいくつかの電車を乗り継ぎ、千葉県に入った。

「あとどれだけや・・・?」(
「さすがにキツイ・・・」(
「バテバテです・・・」(
「成田までこんなに距離あったのね・・・」(
「ろくに行かないもんね・・・」(
「うん・・・」(

次々と乗り継ぎ、彼女達に疲れだ出始めた。

「あと1つだから頑張ろう・・・ねっ?」(不二)
「そーだよ。もーすぐ着くって」(菊丸)
「いざとなったら引っ張ってあげるし・・・」(越前)
「だから頑張ろうよ」(河村)
「着実に成田に近づいているんだからな」(大石)


「でも、時間的にギリギリだよな・・・」(桃城)
「うん・・・私たちならまだしも・・先輩やさんは危ないかも・・・」(
「次、乗り換えたらあとは空港まで走るしかないね」(
「フシューー」(海堂)


「おい・・・次乗り換えて・・・ついたらお前だけでも走っていけ・・・さすがにオレも・・・」(ひのき)
「大丈夫か?」(橘)
「やっぱ神尾たちとテニスやっとけばよかったぜ・・・ということだ。多分、たちも追いつくのも無理だと思うぜ・・・」
「・・・・・・・解った」(手塚)



フライトまであと45分。



空港ではさすがにGRAYの存在は危ないと見かねた貴久は、受付に話しひとつの部屋を用意してもらった。
も行こうと言われたが、首を横に振り拒絶した。

「貴久さん・・・私が着いてるから・・・」
「解った。、搭乗15分前に戻ってくるからな」
「うん・・・・」

GRAYと貴久は凪とから離れていった。



フライト30分前・・・

最後の電車に乗り継ぎ、成田に向かっている19人。
彼女を引っ張っている彼らにも疲れが出始めていた。
成田最寄の駅に着き、彼らは走った。
だがやはり、彼女達は走るのは無理になっていた。

「手塚!!お前先に行け!!」
ひのきの言葉に、メンバーはうなずく。
手塚は急いで空港へ駆けていった。


フライト15分前。空港内に放送が流れ搭乗が始まった。
・・・行くぞ」
「うん・・・」
貴久とGRAYの4人が待合場所に戻ってきた。
5人は搭乗場所に移動し始める。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
は名残惜しそうに入り口を見る。
・・・・行ってらっしゃい」
ため息を着き、5人を追うため入り口に背を向け歩き出す。

が諦めたとき・・・・・

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