そして・・・・・・
30日の朝、撮影は最終に入った。
朝からテニスコート・・・いや、大会で使われるセンターコートでは
撮影準備が始まっていた。
控え室ではとハンナ、そしてメイク等の専門スタッフがドタバタとしていた。
「、私のラケットでいいでしょ?」
ハンナはラケットをに渡す。
「うん・・・勝ち負け無しでも・・・全力でぶつかるからね」
「望むところよ・・・」
ウェアに着替え、上にジャージを着ると2人はセンターコートに出た。
『じゃあ、今回は1セットマッチ。前にも言ったとおり勝ち負けなし。
どっちかが6ゲーム取ったら終了。いいね』
監督に言われ、とハンナはコクリと頷く。
『撮影までまだ時間が掛かるんだ。2人ともアップでいいのかな?
しておいてくれ』
そう言われ、ハンナはラケットを持ったままコートを出た。
「ハンナ・・・・」
もラケットをギュっと握り締め、コートを出た。
「・・・アップに付き合う」
待ち構えてたように、手塚はラケットを見せそう言うと、コクリと頷く。
フリーのコートで2人はアップがてら、打ち合う。
「・・・ハンナとは試合したことがあるのか?」
ラリーを続けながら、手塚が話し掛けてきた。
「うん・・・始めてドイツに来た時にね・・・というより、ハンナは師匠だから・・・」
「師匠・・・そうか・・・」
「うん、だから全力でやる!!ジュニア選抜と同じように!!」
そういい、のショットが決まる。
「戻るか・・・」
「うん^^」
センターコートに戻ると、すっかり撮影準備は整っていた。
『じゃあ、始めよう!!』
ハンナ・エッシェン・ハイマー VS の試合が始まった。
プロと素人の試合だけど、2人の試合はその場にいるスタッフたちを圧倒させていた。
もちろん、あのハンナと互角に戦ってるを見て、手塚も唖然としてしまう。
1時間経った頃には、5−4でハンナが優勢になっていた。
お得意のコピーもハンナには通用しない。
あと1ゲームで決められる。
最後の最後で、は賭けに出た。
手塚の零式ドロップショットを繰り出し、デュースになる。
だが、あっという間にハンナに連取され試合は終了した。
『カーーーット!!お疲れ様!!いい絵が撮れたよ』
こうして今日の撮影は終了した。
「強くなったわね・・・」
「でも、やっぱりハンナには敵わない・・・」
「当然でしょ」
スタッフが片づける中、2人は話しながら控え室に戻っていった。
その後、自由時間になったがは披露のため部屋で熟睡していた。
当然のことながら、手塚も付き添いで部屋でくつろいでいた。
次の日、は最後の撮影に望んだ。
最後やる曲はアカペラでバックに聖歌隊をつけての撮影だった。
ゲストとしてTERUKIがボーカルに入る。
聖歌隊とリハーサルを行い、撮影が始まった。
数時間に渡り、やっと全部の収録が終わった。
夜、いつものレストランにて2月2日、帰りの飛行機までの時間、
自由とすると言われスタッフたちはおおはしゃぎする。
「おい、!!ミュンヘンでデートしようぜ」(TERUKI)
「おにーさまたちが欲しいもの買ってやるぞ」(TAKU)
「まっ、誕生日祝いもかねてって感じだけど・・・」(HISA)
そんな3人に、はOKを出す。
そして手塚は眉間に皺を寄せる。
「そんな顔すんなって・・・お前を無視してなんていかないからさ」(KAZU)
KAZUの言葉に、手塚ははい・・・と答えるだけだった。
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