設定:青学3年 手塚&跡部の幼馴染 私には2人の幼馴染がいる。 1人は同じ青学に通っている手塚国光。 もう1人は、氷帝に通っている跡部景吾。 私達は幼い頃からずっと一緒に遊んでいて、何処に行くにでも3人一緒だった。 「ちゃん、大好きだよ」 「俺だってのこと大好きだぜ」 「私も国光君も景吾君も大好きだよ!3人でずっと一緒にいようね」 「「うん」」 幼い私達はこういうことを軽々しく言っていた。 いつまでも3人で一緒にいたかった。 でもあの日までは・・・・・・ 私達は中学が別々になった。景吾君が氷帝に、私と国光君が青学に。 それでも休みになるといつも3人で過ごしていた。 街に買い物にでたり、テニスをしたり・・・・ 私はテニスをする2人が好きだった。 とにかくテニスをしている2人の姿はカッコよく、いつも見惚れていた。 「おい、。お前もやるだろ?」 「景吾君が手加減してくれるならね」 「あーん?お前なんかに力の50もださねーよ。安心しな」 「ならやる!!国光君は??」 「俺はあとでいい。景吾とやっていろ」 「分かった。あとで相手になってね」 「ああ」 私はテニスはあまり上手くはない。でもこうやって景吾君と国光君の相手をやっていた。 といっても、2人は全く力の半分も出さずに・・・・ いわゆる遊びテニス。 でもそんな日がいつまでも続くことを願ってばっかりの私。 今、私達は思春期の真っ只中。 彼らは男の子であり、私は女の子。 恋愛感情をもってもおかしくない年頃。 国光君は無表情の割には彼のファンクラブがあり、かなりの人気がある。 景吾君も彼同様、ファンクラブがあり、人気がある。 2人とも成績優秀、容姿端麗、ミスターパーフェクトと言える。 そんな2人がまさか私にこんなことを言うなんて想いもしなかった。 授業が終わり、私は教室ではねを伸ばしていた。 その時、教室に国光君が来たのだ。周りには黄色い声があがる。 「、ちょっといいか」 彼は学校内では苗字で呼んでいる。もちろん私も。 「うん」 そう言い私と国光君は裏庭の方に移動した。 大体学校で話すときはここで・・・・ 「急にすまないな・・・・」 「ううん。何かあったの?」 「いや・・・・・」 彼は何故か顔を赤らめ、俯いていた。 私はおかしいと思い、下から覗き込むように彼の顔を見て問いかけた。 「国光君??」 暫く沈黙が走った。 「・・・・今から言うことはしっかりと覚えておいてほしいんだ」 そういうと国光君は更に話し出した。 「俺たちは幼い頃からずっと一緒だった。この関係がずっと続くと思っていた。 だが、俺はに恋愛感情を持ってしまったんだ。ずっと好きだったんだ。 返事は返さなくてもいい。俺の気持ちを伝えたかったんだ」 私はいきなりの告白で吃驚し、唖然としていた。 国光君がそんなことを思っていたなんて知らなかった。 私が唖然としてる間に国光君は私の前から去って行った。 国光君からの告白が頭から離れないまま、家に帰宅した。 私は制服を着たまま、ベッドに横たわった。 今でも国光君の顔が出てくる。そしてあの告白・・・・・ その時、携帯着信音“CROSS WITH YOU”が流れ始めた。 ディスプレイには“跡部景吾” 私は電話にでた。 『、今大丈夫か?』 「景吾君。うん、大丈夫だけど・・・・」 『なら今からそっちへ行くからな』 「分かった。待ってるね」 電話を切り、景吾君が私の部屋に入ってきた。 「悪かったな、いきなりでよ」 「ううん。で何のよう?」 「ああ、。お前、よく聞けよ。大事な話だからよ」 いつにもない真剣な顔で言った景吾君に私は頷いた。 「幼い時から俺たちはずっと一緒だった。だがよ、俺様はいつのまにかに気を取られていたんだ。 、俺様はお前が好きだ。付き合ってほしい。国光には渡せねー。 返事はいつでもいい。必ず返してくれ」 私はまた唖然としていた。国光君だけじゃなく、景吾君まで・・・・ 景吾君は言うことだけいい、部屋から去っていった。 私の頭の中はもうパンク状態になっていた。1日に2人からの告白。 それも今まで一緒にいた大切な人たち・・・・・ 私は2人の中からどっちかを選ばなくちゃいけない・・・・・ 私はいったいどうしたらいいの・・・・・・ そう考えながら眠りに入った。 私が眠りに入ったその一方では・・・・・・ ある公園に2つの影があった。 「よう、国光。呼び出して悪かったな」 「いや、俺も景吾に話があったんだ」 「なんだよ?」 「今日、に思いを告げた。お前だけには絶対に渡さない」 「なんだよ、国光も言ったのかよ・・・・」 「ということは、景吾も言ったのか・・・・」 「ああ、しっかりとな。国光、俺もお前にはは渡さねー」 「だが、選ぶのはだ。どっちを選んだとしても・・・・」 「恨みっこなしだぜ・・・・」 「ああ、もちろんだ」 そして夜が明けた。 私は結局あまり眠れなかった。2人の言葉が頭の中で走る。 それから私は2人の顔を見れなくなった。 まるで恋のラビリンスに入ったように・・・・・ 私は2人のことを考えて約1週間がたった。 そして自分の想いをまとめた。 ![]() ![]() ![]() |