ホグワーツに戻り・・・




ロックハートの授業





戻ってきてから1週間。それぞれ学年があがり授業が開始されている。
特待生たちは無事に全員2年生になれ、ただいま第3温室にいた。


「おはよう、みなさん」
ぽっちゃりした魔女、スプラウト先生が温室に入ってきた。
「おはようございます。スプラウト先生」
29人は先生に挨拶をすると、先生の話が始まる。
「特待生はここの温室は初めてですね。さぁ、もっと近くに寄りなさい。
 さて、今日は・・・マンドレイクの苗を植え替えるんですが・・・誰か、説明して」
そういうと、国光、、景吾、侑士、長太郎、周助、貞治、はじめ、秀一郎が手を上げた。

「では、ミス
スプラウト先生はを指名した。
「マンドレイクは別名『マンドラゴラ』といい、石になった人間を元に戻すクスリとして使われます」
の説明にうんうんと頷くスプラウト先生。
発言が終ると、レイブンクローに10点追加された。

「まだ苗木ですので、鳴き声をきいても死ぬことはありません。気絶くらいです。
 そのため、皆さんには耳当てを配ります。さぁ、しっかりと着けて」
先生の言われるがままに特待生たちは耳当てをつける。
「しっかりつけるんですよ。耳から外さないように・・・・
 では、マンドレイクの苗木を引っこ抜く!!」
先生が勢いよくマンドレイクの苗木を引っこ抜くと・・・・・・


【ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー】


物凄い声でマンドレイクは鳴き始め、全員耳をとっさに押さえた。

「こうして新しい鉢に入れ、土をかけてあげるんです。寒くない様にね。
 さぁ、皆さんもやってみて。マンドレイクを引っこ抜く!!!!!」
そういわれ、全員一気にマンドレイクを引っこ抜いた!!
途端・・・大量の泣声が温室に轟く。

「うわ・・・僕、もうだめです・・・・」
太一がマンドレイクを放し、その場にバタリと倒れてしまった、
その姿に・・・
「ミスター壇は耳当てをしてなかったんですか?」
と指摘するスプラウト先生。
「・・・・・・・・・・・・・してたけど、ダメだったみたいっすよ・・・」
先生の問いかけに、リョーマが横目で壇を見ながら答えた。



昼食時・・・・・・・・・
1羽のふくろうがロンのとろこにやってきた。
「ほっ、吼えメールだ」
そしてロンが恐る恐る開けると・・・・・・・・・

「車を盗み出すとなんて、退校処分になってあたりまえです。
 首を洗って待ってらっしゃい。承知しませんからね。
 車がなくなっているのを見て、私とお父さんがどんな思いだったか、
 お前はちょっとでも考えたんですか・・・・・・・・・・・・・」

ウィーズリー婦人の声が100倍にも拡声されて、テーブルの上の皿もスプーンもガチャガチャと揺れ、
声は石の壁に反響して鼓膜が裂けそうにワンワン唸った。

「昨夜ダンブルドアからの手紙が来て、お父さんは恥ずかしさのあまり死んでしまうのでは、
 と心配しました。こんなことをする子に育てた覚えはありません。
 おまえもハリーも、まかりちがえば死ぬところだった・・・・・・・・」

「まったく愛想が尽きました。お父さんは役所で尋問を受けたのですよ。
 みんなおまえのせいです。今度ちょっとでも規則を破ってごらん。
 わたしたちがおまえをすぐ家に引張って帰ります」


吼えメールはびりびりと破れ、跡形なくなった。

「うえ〜〜、吼えメールってやっぱヤダな〜〜」
隣で見ていたひのきはそう呟き、冷や汗をかいていたのであった。


そして・・・・
闇の魔術に対する防衛術の授業が開始された。
上の教官室から出てきた・・・・

「さぁ、特待生の諸君。今年の闇の魔術に対する防衛術の先生を紹介します」
鼻高々に現われ、
「私です」
と自信満々に自己紹介をするギルデロイ・ロックハート。
「勲三等マーリン勲章、闇の力に対する防衛術連盟名誉会員、
 そして、『週刊魔女』5回連続『チャーミング・スマイル賞』受賞――
 もっとも、私はそんな話をするつもりはありませんよ。
 バントンのなき妖怪バンシーをスマイルで追っ払ったわけじゃありませんしね!」

ロックハートは皆が笑うのを待っていたが、ごく数人があいまいに笑っただけだった。
そのなか、は呆れ顔をしていた。

「全員が私の本を全巻揃えたようだね。たいへんよろしい。
 今日は最初にちょっとミニテストをやろうと思います、心配ご無用――
 君たちがどのぐらい私の本を読んでいるか、どのぐらい覚えているかをチェックするだけですからね」

テストペーパーを配り終えると、ロックハートは教室の前の席に戻って合図した。
「30分です。よーい、はじめ!!」

特待生たちはテストに取り掛かった。

「にゃににゃに・・・・ってええ?」(英二)
「コレって・・・・」(
「ロックハートのことバッカじゃん・・・」(リョーマ)
「あんまり読んでないから、わかんない・・・」(
「ってか、なに考えてるんだ?あいつ・・・」(桃)
「ナルシスト過ぎるぜ・・・」(アキラ)
「景吾といい勝負じゃねーの?」(岳人)
「そうだね・・・ってジロ君??寝ちゃダメだよ」(清純)
「zzzzzzzzzzzzzzZZZZZZZZZZZ・・・・・・・・」(ジロ)

え〜、少々テスト内容をお教えしましょう。

1.ギルデロイ・ロックハートの好きな色は何?

2.ギルデロイ・ロックハートのひそかな大望は何?

3.現時点までのギルデロイ・ロックハートの業績の中で、あなたは何が一番偉大だと思うか?


こんな質問が延々と3ページ。裏表に渡って続いていた。
最後の質問はこうだ。

54.ギルデロイ・ロックハートの誕生日はいつで、理想的な贈り物は何?


30分後、ロックハートは答案を回収し、30人の前でパラパラとそれをめくった。
ロックハートは答えを述べながら、あれこれと話して行く。

「さてさて・・・この中で満点は・・・・ミスター手塚、ミスター跡部、ミスター乾、ミスター観月の4人ですね。
 素晴らしい。それぞれに10点あげましょう」

「さて・・・授業ですが・・・・・」
ロックハートは机の後ろに屈みこみ、覆いのかかった大きな籠を持ち上げ、机の上に置いた。

「さぁ――気をつけて!魔法会の中でも最も穢れた生物と戦う術を授けるのが、
 私の役目です!この教室で君たちは、これまでにない恐ろしい目に遭うことになるでしょう。
 ただし、私がここにいるかぎり、何者も君たちに危害を加えることはないと思いたまえ。
 落ち着いているよう、それだけをお願いしましょう」

ロックハートが覆いに手をかけた。
「どうか、叫ばないようお願いしたい。連中を挑発してしまうかもしれないのでね。
 さぁ、どうだ。捕らえたばかりのコーンウォール地方のピクシー小妖精」


「小妖精・・・こいつらの何処が危険なわけ・・・」(深司)
深司がぼやくと、
「思い込みはいけません!連中は厄介で危険な小悪魔になりえますぞ!」

ピクシー小妖精は身の丈20センチぐらいの群青色。
とんがった顔でキーキー甲高い声をだすので、インコの群れが議論しているような騒ぎだった。


「さぁ、それでは―――――君たちがピクシーをどう扱うのか・・・
 お手並み拝見!!!」
ロックハートは声とともに、籠の戸を開けた。

上を下への大騒ぎ。ピクシーはロケットの方に四方八方に飛び散った。
インクは振り回す、本は投げるとのように大暴れするピクシー小妖精たち。

「さぁさぁ、捕まえなさい。たかがピクシーでしょう・・・・」
ロックハートの言葉も無視に、景吾がピクシー2匹に持ち上げられシャンデリアに引っ掛けられた。

「なっ、なにしやがる!?アア〜ン」


その姿を見て、ロックハートは腕まくりをし杖を取り出し振り上げた。
「ペスキピクシペステルノミ――ピクシー虫よ、去れ!!」

呪文の効果は全くない。一匹のピクシーがロックハートの杖を奪い、外に投げ捨てた。
タイミングよく(?)終業ベルがなり、特待生たちは勢いよくドアに向ってはしった。

「ソコに残ってる君たち、後片付け頼むよ」
ロックハートはそういい、部屋に戻ってしまった。

「ちょっと・・・痛いってば」
ロックハートの姿に呆れ果てるだが、ピクシーに髪を引張られる。
「伏せていろ」
【バンッ!!】
国光が、本でピクシーを追い払い・・・
「やるぞ」
「もちろん!!」
2人で杖を出し、構えた。

「「「イモービラス!!」」」

2本(?)の杖から光が出て、ピクシーはその場で固まってしまった。

「これで何とか片づけが出来るわね・・・」
「そうだな・・・」
2人でため息を着いていると・・・・・

「おい、てめーら・・・オレ様忘れるんじゃねーよ」
シャンデリアから、景吾が話し掛けてきた。
「「あっ・・・・・・・・・・」」




「ねぇ、〜〜質問!!」(
「なに?」(
「どうしてあの授業で満点とれなかったの?、あんな事言ってても本読んでたじゃない
の問いかけに、はコクリと頷いた。
「確かに全問解けたわよ・・・でも・・・誕生日や好きな色ってところ・・・書きたくなかっただけ・・」
「相変わらずナルシスト嫌いだね・・」(
「ホントホント・・・」(

あとがき

第6話に行く

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