洋食よりも和食が好き!






ホグワーツにきて早1ヶ月半・・・・・・・
食事はいつも洋食。
さすがの和食好きには結構つらい物があった。




今日も順当に授業が終わり、それぞれ移動していた時だった。


「う〜ん、今日も疲れた〜〜〜」()
「だね、今日も練習する?」()
「う〜ん、でもすこし何か食べたい・・・・」()
「なら、大広間でお茶にしようよ。で、そのあとに練習しようよ!」()
「「「いいね〜〜〜〜」」」

彼女達は教室から出ると下に向って、降り始めた。
彼女達が階段に差し掛かった時、の背中に何かが当たった。


「ん??」
が振り向くと、リョーマが俯いたままにぶつかっていた。
「リョーマ君?どうしたの?」


の言葉に振り向く3人。
「リョーマ、どうしたの?にぶつかるなんて、らしくないよ」()
「何があったの?」()
「よかったら相談、乗るよ?」()






「和食が食べたい・・・・・・・・・・」








「「「「はっ?和食??」」」」







リョーマの言葉に、何が何だかわからない彼女達。
リョーマは更にのローブにしがみつき、離れようとはしなかった。






「何をしている、リョーマ!!」
リョーマの姿を見た国光はヤキモチをやいたのか、怒鳴り始めた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
リョーマは何も言わず、にしがみつく。
「なんなら、ホグワーツを何周か・・・・・・・」
「ちょっと待って、国光!ねぇ、リョーマ君。どういうことか教えてくれる?」
国光がこの広いホグワーツを走らせようとしたが、に止められ、再度は、リョーマに問いかけた。
リョーマは、コクリと頷き話し出した。


「ここって、洋食ばっかりで飽きた。だから和食が食べたい・・・・・・・」



リョーマの言葉に理解したがこういった。
「あっ、解った!それでリョーマ君、にしがみついたんだ!」()
「なるほどね・・・・・・」()
「料理のうまいに頼んでるわけか・・・・・納得・・・・」()




先輩、何とかなりません?」(リョーマ)
「と、言われても・・・・・・・・和食作るくらいはできるけど・・・・・」()
「何か問題でもあるのか?」(国光)
「あるわよ、たくさん・・・・・・まず厨房がどこにあるのかが解らないし、それに材料も・・・・・・・」
は難点のことをドンドン述べていった。

「そういうことだ。諦めろ」
「イヤっす!国光先輩は和食、食べたくないんすか?」
「それは・・・・・・・だが仕方がないことだろう」
「チェッ・・・・・」




「と・とにかく下に降りない?大広間で話そうよ」()
「そうだよ、お茶でも飲んでゆっくりしようよ」()
「ね、行こう行こう!!」()
彼女達はリョーマたちを連れ、大広間へ移動した。






彼らが大広間に行き、好きなように座るとそこには自然とお茶とお菓子が出てくる。
「これってさ、どうなってるのかな?」(
「さぁ、分かんない」()
「でも、ちゃんと人数分用意してくれるのよね・・・・・」()
「うん・・・・・・」()
それぞれお菓子に手を伸ばしながら、話をする。


「僕達も一緒していいかな?」
いきなり声をかけられ、彼らは振り向くと周助たちがいた。
「周助vvもちろんいいよ」
「うにゃ、お菓子だ!!」
「英二、ちゃんとあるから座ったら?」
「だったらのとーなり!!」
「俺たちも一緒させてくれ!」
こうしていつもの13人でお茶を楽しむことにした。


やっぱり周助たちが座るとお茶とお菓子が出てくる。
「これって不思議だよにゃ〜〜〜」(英二)
「ああ、一体誰がやっているんだろうな?」(秀一郎)
「貞治、何かわかってないのか?」(隆)
「いや、俺のデータには入ってない」(貞治)
「貞治先輩でも解んないのか・・・・・」(桃)
「ふしゅ〜〜〜〜〜」(薫)
「それにしても、珍しいこともあるんだね。リョーマがちゃんの隣にいるなんてさ」(周助)
「別にいいじゃないっすか。周助先輩」(リョーマ)



「ねぇ、皆にも聞きたいんだけど・・・・・・やっぱり和食食べたいと思ったことある?」
の質問に沈黙が流れた。

「オレは食べたい!」(リョーマ)
「なんでそんな事聞くのかな?」(周助)
「実はね、リョーマ君が洋食に飽きたって言って、に頼んだのが始まりなの」()
「ふ〜ん、それでオチビ、ちゃんにピッタリとくっついてるわけだ」(英二)
「英二、そんな事言っちゃ駄目!!」()
「英二、コート周り50周だ・・・・・・・」(国光)
「にゃ〜〜〜〜〜〜んで〜〜〜〜〜〜〜!!ひっでーよ!」
「あーあ、国光君に刺激を与えるからだよ・・・・英二君」()
「今の国光に刺激を与えない方がいいな」(秀一郎)
「そうだね・・・・・・いつも以上に眉間に皺が・・・・・・」(隆)
「おっかねーな、おっかねーよ」(桃)
「ふしゅ〜〜〜〜〜〜(怖い)」(薫)
「だが、確かに和食も食べたいな」(貞治)
「秀一郎君たちはどうかな?」(


そう問いかけると、なんと皆が和食を食べたいと言った。
でも、厨房はどこにあるかが解らないし、材料だって・・・・・・・
そのことで皆で悩んだ。




「おやおや、特待生の諸君」
「何を悩んでるの??」

13人に問いかけてきたのは、グリフィンドールに所属しているフレッドとジョージの双子。

「フレッド、それにジョージ!!」()
「何で悩んでんの、おっしえてよ〜〜〜!!」(フレッド)
「実はね・・・・・・・・・・・」()

が事情を話すと、双子は笑い出した。

「なんだよ、そんな事なら教えてやったのに」(ジョージ)
「今でも有効かしら?」()
「もっちろん、俺たち常連だしな」(フレッド)
「だったら連れて行って!」
「「了解!!」」


彼女達はフレッドとジョージに案内してもらうことにした。

「ここから行くんだぜ!」(ジョージ)
「こんなところに扉があったんだ・・・・・・」()
「しかもこんな近くに・・・・・」()
「俺たちの案内はここまで」(フレッド)
「ありがとう、フレッド、ジョージ」()


そして彼女達は扉を開け、厨房に入った。
そこには屋敷しもべという妖精がいて、厨房で料理を作っていた。
彼女達は唖然としていたところに、1匹の屋敷しもべがやってきて彼女達を歓迎した。
彼女達にお茶とお菓子を出し、椅子に座らせる。
そして飲め、食えといわんばかりに勧めてくる。

「ありがとう、それよりここで使っている材料とかを見せてほしいの!」
がそういうとまた屋敷しもべがやってきて、を案内する。
大きな冷蔵庫に手をかけ、開いた。
中には色々な食材が揃っていた。さすが、ホグワーツといったところだ。
そしてはそれぞれの食材に手をかけ、見ていく。
和食に使えそうな材料があり、すこし微笑んだ。

「あと、お米あるかな?」
そういうと屋敷しもべたちはある1室から大きな袋を出してきた。
その中にはまさに探していた米があった。


「よし!これならできる!、リョーマ君たちに知らせて。
 今日の夜は和食だって!!」
「じゃ、できるんだね?」
「うん、連絡の方をよろしくね」
「了解!!」

は早速リョーマに連絡を取るため、携帯を取り出し電話をかける。
は手伝うといってのところへ行く。

「ここの厨房をすこし貸してくれる?料理を作りたいんだけど・・・・・・」
屋敷しもべたちはもちろんと言うようにコクコクと頷いていた。




そして彼女達は調理に取り掛かった。
ここには炊飯器などない。鍋で炊いていく。
以外は焦っていたが、そこは屋敷しもべたちも手伝ってくれたお陰でなんなく調理ができた。





時間は刻々と過ぎていき、夕食時間となった。
彼女達は何とか時間内に終わらせ、上へと戻っていった。

「ゴメン、遅くなっちゃった」
彼女達はそれぞれの寮の席についた。
そしていつものように食事が出された。
それは彼女達が作ってくれた、和食。

真っ白なご飯にお吸い物、焼き魚に大根おろし付け。仕舞いには茶碗蒸し。

「和食だ!!」
と喜ぶリョーマ。

「美味そう・・・・・」
と今にもよだれが垂れそうな桃。

「和食・・・・・・」
和食好きな薫も顔が綻ぶ。

「久しぶりだな・・・・・・」
「そうだね・・・・」
と日本の匂いに浸る秀一郎と隆。

「愛香も手伝ったの?」
「もちろん!」
「これは楽しみだな」
彼女が作ってくれた嬉しさに喜ぶ周助。
そして新たなデータが入るとばかりにいう貞治。

「ねぇねぇ、食べてもいい?」
「うん。もちろんいいよ」
「リョーマも待ち遠しかったでしょ?」
早く食べたいというばかりに英二。
それをOKするにリョーマに問いかける

「食べるのがもったいないな」
と彼女の料理にそういう国光。
「そんな事言わず、食べて」
という

そして彼らは料理を口にする。
その反響は『美味い!!』の一言だった。

その言葉に彼女達は笑顔になる。




そして食事を済ませ、それぞれの寮に帰る生徒の中、13人はまだ大広間にいた。

「今日のご飯、おいしかったにゃ〜〜〜」(英二)
「いいデータが入った。さんはなんでも作れるんだな」(貞治)
「美味かったっす・・・・」(薫)
「また作って下さいよ、先輩」(桃)
「おい、桃。すこしは遠慮をしろよ・・・・・でも美味しかったよ」(隆)
「タカさんの言うとおりだよ。今日はご馳走様」(秀一郎)
「でもちゃんは凄いね。魔法にピアノ、料理まで」(周助)
「ああ、そうだな・・・・・」(国光)
「また作ってほしいっす、先輩」(リョーマ)
「たまには和食もいいね」()
「ホントホント、でもの味を知っちゃったから他の物がね・・・・・・」()
「そうそう、日本に帰ったときとか大変かも・・・・・・・」()
「ちょっと・・・・・・・私の味なんて大した事ないよ。でもお褒めの言葉ありがと、皆」()




「だが、よく材料があったな」
国光がに問いかけてきた。
「うん・・・・・私も食材をみて驚いた。もう、何でも揃ってるし・・・・・・
 まさかお米まであるとは思わなかったし・・・・・・」
「そうか・・・・・・・」
「何か言いたいって顔してるわよ、国光・・・・・」
「いや・・・・・・・寮で話す」
国光はの耳元でそう呟いた。


そしてそれぞれの寮へと帰っていった。




それでは各寮を覗いて見ましょう。

―――――グリフィンドール

「今日の飯は満足したっす」(桃)
「あれ、桃君はいつも満足してなかった?」()
「あはは・・・・・」
「でもも作ったんだよにゃ〜?」(英二)
「そうだよ」
「美味かったにゃ〜〜〜(抱き)」
「だからって抱きつかないでよ」

もサンキュー」
「ううん。殆どが作ってたし・・・・・あたし達なんてそんなに手を出してなかったんだ」
「ふ〜ん、でも今度はも作ってよね」
「努力する・・・・・・」




―――――ハッフルパフ

「やっぱり和食がいいね」(隆)
「ああ、ちゃんたちに感謝しなくちゃな」(秀一郎)
「ふしゅ〜〜〜〜〜(もちろんっす)」(薫)




―――――スリザリン

「今度はの手作りが食べたいな」(周助)
「もう、周助ッたらvv」()
「全くこの2人は見せ付けて・・・・・・でもデータが入ったな・・・・・」(貞治)




―――――レイブンクロー

「今日はありがとう・・・・・美味かった」
「よかった、喜んでもらえて。それよりさっきの続きは?」
「ああ、あれはだな・・・・・・」
国光は何故か顔を赤らめて呟いた。

はいい奥さんになるなって思った」

「国光・・・・・・・」
「褒めたんだが・・・・・・イヤだったか?」
「まさか・・・・・嬉しいよ」










そして、ハロウィーンの日を迎える。

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