ホグワーツに戻ったある日のこと・・・・
運命が変わる日
今、朝方の4時・・・・ここはスリザリンの寮。
『力が欲しい・・・・そしてハリーを・・・・・そのためには13の力が・・・・・
クリスマスの日、私は1つの・・・それも少なからずの輝きを吸収したもののまだ足りない。
しかも一度ここから離れてしまっている・・・私は・・・・・』
「う〜ん・・・・」
『お前たち13人の力を全て奪い、この世に復活する!!』
ハッ!!!
が勢いよくベッドから起き上がった。
には冷や汗がタラリと流れていた。
「なに・・・・・今の・・・・」
どうやらは自分の特殊能力『予知夢』を見たらしい・・・・
まだ朝早いのではまた眠りに入るが、同じ夢を何度も見てしまう。
そのたびにベッドから起き上がる姿があった。
「これって予知夢・・・まさかあたし達に何か起きるの!?」
は眠るのが怖くなり、制服に着替え談話室へと出た。
シーンと静まっている談話室・・・・・
「誰もいないから静か・・・それもそうよね・・・まだ朝の5時だもん」
そういい近くのソファーに座った。
「あれは一体・・・・クリスマスの日に1つの輝き・・・あたしたちに起こったことって・・・
が倒れたこと・・・う〜ん」
そう悩んでいると、背後から気配が感じた。
はゆっくり振り向くと、周助がいた。
「おはよう、。早いね」
「周助・・・おはよっ」
「何かあった?」
「えっ?」
周助に言われた言葉にはドキッと反応する。
「あったんだね・・・僕に教えてくれない?」
「うん・・・・・」
は自分が見た夢を周助に話した。
「そんな事が・・・・」
「どうしよう・・・周助・・・」
「僕たちに関係するんだ・・・これは国光たちに話そう・・・」
「うん」
時間は経ち、生徒達は起床し談話室にやってきた。
「やぁ、2人とも早いな」
貞治が2人の所にやってきた。
「ちょうどいいところに・・・少し付き合ってくれない?」
「どうした?」
「僕たちに関係することだよ・・・行こう、」
「うん・・・」
3人は即座に寮を出ると、携帯で国光たちを呼び出した。
『ほいほ〜い、なに?周助』
「朝早くにゴメン。皆、起きてる?」
『うん・・・珍しくオチビも起きてるよ〜〜』
「じゃあいまから青学メンバー揃えて、出てきてくれる?』
『にゃにかあったの?』
「そのことは後で話すよ。とにかく・・・」
『解ったにゃ〜〜』
「あっ、!!ゴメン、朝早くに」
『どうしたの?』
「今すぐに出てきてくれる?国光君と」
『えっ?』
「とにかく出てきて、急用だから」
『解った・・・』
『はい』
「朝早くに悪いな」
『何かあったのか?』
「いや、俺にはさっぱりだが周助が青学メンバー集合と言っててな」
『そうか・・・すぐにタカさんと薫連れて行くよ』
「頼むよ、秀一郎」
数分後、青学メンバーはロビーに集合し、1つの空き部屋に入った。
「で、なんすか?オレたちを呼び出して・・・」(リョーマ)
「しかも朝っぱらから・・・」(桃)
「ゴメンね・・・急に・・・」()
「別にいいよ。俺たちに関係があるんだろ?」(隆)
「ああ。皆、驚かないで聞いて欲しいんだ・・・・」(周助)
周助はと話したことを話し出した。
「皆、の特殊能力は知ってるよね?」
「ああ、さんは『予知夢』と俺のデータには入っている」(貞治)
「それがどうしたんっすか?」(薫)
「予知夢・・・見たの?」()
「うん・・・・しかもかなり残酷な・・・」()
「残酷?どんな・・・・」()
が問いかけるが、は何も言わず震えている。
それに寄り添う周助。
「どうやら僕たちの力を狙っている人物がいるらしいんだ・・・」
周助の言葉に11人は呆然としてしまった。
「ど・どういうこと・・・・なんだ・・・」(秀一郎)
「解んない・・・ただ・・・あのときの魔力が放出された時・・・吸収・・・したって・・・」
「でも、ちゃんの魔力は回復したじゃん!!」(英二)
「だけどね、あのときの力は今はないでしょ?」
「だとしたら・・・・私たちは・・・・」()
「命にかかわる事になるな・・・」(国光)
そして暫く沈黙が流れた。
「ダンブルドア先生に報告しましょ」
沈黙を破り、がそう言った。
「でも、!!」
「これは私たちだけじゃどうにもならない。それにね・・・まだ・・・皆に教えてなかったんだけど・・・・
もし私たちの身の回りに変化があったらすぐ報告するようにって言われてるの・・・」
「そう・・・」
「行くか・・・俺と、周助とさんだけでいいだろう」
「そうね・・・皆は景吾君たちに上手くいってて」
そういい4人は部屋から出て行った。
暫く歩き、校長室前に着き合言葉をかけると、階段が現われた。
「失礼します」
4人が入ると、そこにはダンブルドア先生とマクゴナガル先生がいた。
「どうしたんです?こんな朝早くから」
「すみません・・・・実は・・・・」
はに起こったことを先生方に話した。
それを聞いた先生は唖然としていた。
「そうか・・・・あやつはそこまで・・・・」
「どうします、アルバス・・・」
「なんとかしよう・・・」
「あの、先生。質問があるんですが・・・」
「なんです?ミス」
「の予知夢に『ハリー』が入っていたんです。これはどういうことでしょか・・・」
「それはの・・・・ある1人の人物に関係があるんじゃ・・・この魔法界では有名な話じゃが・・・
もう11年前にさかのぼるんじゃ。この先は本でも調べたらいいじゃろ・・・
ところで・・・・の表情もよくない。今日は休みなさい」
「はい・・・」
「先生。僕もに付き合ってはいけませんか?」
「周助・・・・」
「お願いします」
そういい先生方に頭を下げる。
「いいでしょう・・・他の先生方に伝えましょう」
「ありがとうございます」
それから国光とは授業に、周助とは寮へと行った。
寮に戻った周助とは・・・・談話室にいた。
「ゴメンね、周助まで休ませちゃって・・・」
「いいよ。それにに出たってが気になって授業に集中できないよ。
それより、寝よう・・・また予知夢見ても僕がいるから安心して」
「うん・・・」
一方・・・・・
授業に出てる達・・・・
「どうするんだ?」
魔法史の授業中、国光が話しかけてきた。
「調べるしかないでしょ・・・授業が終わったら図書室で缶詰ね・・・」
「俺も手伝う」
「いいの?テニスは・・・」
「今はそれどころじゃないだろう・・・・」
「そうね・・・」
それから2人は授業が終わり次第、図書室へとかけって行った。
それを不思議に思う景吾たちの姿もあった。
「な、なんや!?」
「あっちは図書室ですね・・・慌ててたようですけど・・・」
「何かあるな・・・朝といい・・・行くぞ、樺地!!」
「ウスッ!」
「俺らも行こうで、長太郎」
「練習は・・・」
「そんなんよりこっちが大事や」
そういい、景吾、崇弘、侑士、長太郎のレイブンクローメンバーは2人の後を追っていった。
図書室・・・・・・
2人は早速11年前のハリーに関する資料を片っ端から集めだした。
「国光・・・あった?」
「いや・・・・」
「日刊預言者新聞は置いてないのかな?」
「訊いてくる・・・・」
国光は司書に日刊預言者新聞のことを聞き出している間に、はせっせと調べを続けた。
『11年前の日刊預言者新聞・・・・ちょっと待っててね』
司書はそういい、奥の倉庫へと入っていった。
暫く経ち、司書は戻ってきた。
『お待たせ・・・これが11年前の日刊預言者新聞よ』
その数・・・・・・・100部を超えるほどの数だった。
100部以上の新聞にさすがの国光も呆然としてしまう。
「ありがとうございます」
2・3回に分け、新聞をが待つ机に持っていった。
「お疲れ様・・・それにしても凄い数ね」
「ああ・・・だがこれを調べれば解るだろう・・・」
「そうね・・・・」
は1部の新聞を手にする。
そして・・・・・・新聞を見たは思わず目を細めた。
「これって・・・・何語?」
の言葉に国光も新聞を1部を取ってみると・・・
「見たことない言語だな・・・」
それもそうだ・・・マグルに理解されないよう、魔法界での言語だったのだ。
「辞書も必要だな・・・」
「うん・・・」
2人は重い辞書を持ってくるとさっそく解読し始めた。
その頃・・・追いかけてきた4人は・・・・2人にばれない様上手く隠れていた。
「一体、なに調べてんやろ・・・」
「あれって新聞ですよね・・・・?」
「ウスッ・・・」
「あいつら何してーんだ?」
そう言いながら、また覗き見を続けた。
時間は過ぎていき・・・・・・
「「出来た・・・・」」
やっと11年前の新聞を解読し終わった。
「まさか・・・・こんなことがあったなんて・・・・」
「そうだな・・・俺たちは何も知らずにここに来たからな」
「達に話す?」
「それがいいだろう・・・まだ夕食時だ。全員、大広間にいるはずだ」
2人がそう話していると、痺れを切らしたのか覗き見していた景吾たちが現われた。
「おい、降りねーのかよ?」(景吾)
「景吾君・・・それに侑士君、長太郎君・・・崇弘君まで・・・」()
「俺らも調べもんがあってな。降りようか〜って話してたところに・・・」(侑士)
「お2人を見つけたんですよ・・・」(長太郎)
「ウスッ!」(崇弘)
「そうか・・・」(国光)
5人は一路、大広間に行き夕食をとった。
食事を終え、再度青学メンバーはある一部屋に集まった。
その中にハリーも存在していた。
「ゴメンね、ハリーまで呼び出して・・・」
「いいよ。それで・・・なに?」
首をかしげながらハリーは達に問いかけた。
「実はね・・・・・・」
は国光と調べた11年前の事件のことを話し出した。
の話を聞いていたハリーはそのまま下に俯いてしまう。
そしてまた11人はその話に唖然としてしまう。
「そんなことが・・・」()
「魔法界にそんな人がいたなんて・・・・」()
「吃驚だにゃ〜〜〜」(英二)
「吃驚・・・・どころじゃないさ!」(秀一郎)
「そうだよ!!いくら姿が消えたと言われてても・・・・」(隆)
「蘇る可能性がある・・・」(貞治)
「危ねーな、危ねーよ・・・」(桃)
「だが俺たちが狙われる理由って・・・」(薫)
薫の問いかけに、国光が応えた。
「ポッター一家を襲った『例のあの人』はハリーにも仕掛けようとしたらしい。
だが・・・・なんらかの反動だろう・・・かけた魔法が逆噴射したんだ。
それと同時にハリーには傷がつき・・・それと13の光が空へと放たれたらしい・・・」
「どういうことっすか?」(リョーマ)
「もしかして・・・・その光って・・・・」()
「ああ。日刊預言者新聞にはこう書いてあった。
『飛び放たれた13の光は13人の幼い子ども達の中に入った。
1つはアメリカに・・・残りは日本』
とな・・・・・」
「それが僕たちってことだね?」(周助)
「うん・・・あの光が私たちの特殊能力を出してる・・・
だから私たちは特待生としてここに呼ばれたのよ・・・きっと・・・」()
の言葉から全員何も言わず、ただただ時間が過ぎていく。
「本当は・・・・・」
が呟くのに全員耳を傾ける。
「ハリーに話そうか・・・迷ったの・・・」
「・・・・」
「もし話して・・・悲しい想いさせるんじゃないかって・・・」
はそう言いながら下に俯いた。
「・・・・優しいんだね」
ハリーが俯くに話しかけだした。
「確かに僕はヴォルデモートに狙われている。それはも一緒なのに・・・
僕のこと気にしてくれた。凄く嬉しいよ、」
「ハリー・・・」
「上手くはいえないけど・・・ありがとう・・・」
ハリーはにっこりとに微笑んだ。
「こんな気持ちは初めてだよ」
「ハリー・・・ゴメンね、ハリー」
そういいは涙を流した。
「大丈夫だよ、僕は絶対負けたりはしないから!!だから泣かないで」
は目をゴシゴシと拭き、
「うん・・・」
と微笑んだ。
「俺たちを狙っているやつは手ごわいはずだ。だが俺たちは負けるわけにはいかない。
何がなんでも生き残ってみせる。いいな?」
国光の言葉に11人は立ち上がり、コクリと頷いた。
これにて1日が終了した。
翌日・・・・・
「ねぇ、ハグリッド・・・」
ハリーはハグリッドの小屋にいた。
「なんじゃい?」
「特待生たちって・・・・強いね」
「ん?ハリー、意味がわからんのだが・・・」
「いいよ、解らなくて・・・」
そういい紅茶をすすった。
ハリーは昨日の・・寮に帰る間際にに言われたことを思い出していた。
『私たちはいつでもハリーの味方だからね。だから・・・・
もしヴォルデモートに何かされそうになったら、呼んで。
すぐに私たちが駆けつけるから。でも・・・自主的には動かないで。
これだけは・・・・・約束よ・・・・・・』
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