が倒れてから1週間が過ぎた。





それぞれの力





25日以来、は一向に目覚めることはなかった。
国光は休みの間、できるだけに付いている。
その間にも、達やひのきがのもとへやってくることが多かった。
もちろん、秀一郎達も・・・



あのあと特待生に、ダンブルドア先生から呼び出しがありこの出来事を話したのだった。
その話を聞いた残りの特待生たちは唖然とし、何も口にしなかった。
その中でもひのきは声を出さずに、泣いていた。
それをあやすように橘がよりそう。



「せやけど、なんでちゃんから光出たん?」
侑士が不思議そうにダンブルドア先生に問いかけた。
「そうじゃな、お前さんたちに教えておいたほうがいいのう」
そういい髭を触り、続けて話し出した。


「後から来た特待生たちには教えまいと思ってたんじゃが、しっかり聴いておいておくれ。
 実はの、含め最初に来た特待生はある力が宿っているんじゃ。
 それでいて魔力も強い。それを制御するためでもマグピを渡し、ホグワーツへの入学許可書を出したんじゃ」


「それじゃ、なんで俺たちまで入学許可書が来たんだよ!?」
岳人が声をあげる。
「それはの、お前さんたちにもこの子達より魔力は小さいがそれなりの力はあるんじゃ。
 魔法使いを育てるのはわしの仕事じゃ。授業で少しはあるのは解っているじゃろ?」
「それじゃ、俺たちには特定の力はないけど魔法使いであるってことですね?」
長太郎が解釈をし、そう問いかけるとダンブルドア先生は頷く。
「そういうことじゃ。力のことはこの子達から聞けばいい」
そういいダンブルドア先生は教室から出て行った。





「それじゃ、どこから話そうか?」(秀一郎)
「そうだね・・・どうしよう?」(隆)
「まずはそれぞれ力のお披露目と行こうじゃないか」(貞治)
「そうっすね・・・でも俺と貞治先輩、国光先輩はまだ力が現われてませんが・・・」(薫)
「そこのところは何とかカバーすればいいよ」(周助)
「だよにゃ〜〜」(英二)
「それじゃ誰から行くっすか?」(桃)
「オレからいいっすか?」(リョーマ)
「それじゃ次はあたしが行く」()
そしてそれぞれ力をお披露目し始めた。



「それじゃ、オレから・・・」
リョーマは後ろのドアの方をジーッと見つめ
「ねぇ、誰でもいいから確かめてくんない?今、ハリーとロンが廊下歩いているから」
その言葉に裕太が動き、ドアを開けるとハリーとロンが歩いていた。
「確かに、歩いている・・・」
裕太は吃驚し、リョーマを見る。
「オレの力は、“眼力”・・・俺が強く見つめるとそこが見えるんだよね」




「次はあたしの番だね」
はそういい、ハロウィーンのことを思い出し目の前で具現化し始めた。
「これはハロウィーンの時の映像、あたしから見た視点だけどね。
 あたしの力は、“記憶を具現化する力”」
が具現化した記憶はゆっくりと消えていった。



「次は俺が行くっす」
桃は軽く屈伸し始める。
「おい、桃!一体何やるんだよ?」
アキラがそう聞くと、
「まぁ、見てろよ。驚くぜ!!」
よっ!!と掛け声をかけ、桃は軽く浮き上がりそのまま浮遊していた。
「俺は“飛行力”って力があるんだぜ!!」
そういいながらゆっくりと地面に付いた。



「そんじゃ、次俺だにゃ〜〜」
英二はそういうと自分のペットのトパーズとリョーマのカルピンを机に乗せた。
「英二先輩、いつの間に・・・」
カルピンをつれてきたのに少し不機嫌になるリョーマ。
「気にしない、気にしない!!ほんじゃ、始めるよ〜ん」
そういうと猫同士、にゃーにゃーと話し出した。
その中に英二も加わる。
「へぇ〜、俺らが授業の時お前らそんな事してんのかよ?」
「にゃ〜〜」
「ほあら〜〜」
「今度から気をつけて遊べよ。俺の力は“動物と話せる力”にゃんだ!!」



「それじゃ、次は俺の番だな」
秀一郎がそういいかけると
「にゃ〜〜〜〜!!トパーズ、引っかくにゃ!!」
英二がトパーズに引っかき傷をつけられ、声をあげる。
「英二、またやられたのか?」
「だって・・・・」
「仕方ないな」
秀一郎は英二の腕を持ち、傷に手をかざすとたちまち傷が消えていった。
「傷が消えた・・・・」
近くで見ていた亮がそれを見て唖然とする。
「俺の力は“癒しの力”なんだ。軽い怪我くらいならすぐ治せる」




「次は俺がやるね」
隆が穏やかそうにそういうと
「おい、河村。お前も何かあるのか?」
亜久津が挑発がてら、問いかけてきた。
「ああ、誰でやろうかな?」
隆が周りをキョロキョロし、いい人材がいるのに気づいた。
それは・・・・・

「なんすか、隆先輩・・・」
さっき英二が勝手にカルピンを連れてきたことにまだ不機嫌なリョーマを選び、
「まぁ、そういうなよ。リョーマ」
リョーマの頭を優しく撫でた。
リョーマは撫でられるたびに、顔の表情が変わっていった。
「英二が連れてきたことは、もう許してやれよ」
「そうっすね」
リョーマの不機嫌が一気に解消された。
「凄いです。リョーマ君の機嫌が一気に直ったです」
「俺の力は“和み”なんだ」



「次は私だね」
は黒板に行き、小さなチョークを手にした。
「よく見ててね」
は皆によく見えるようにチョークを机の上に置き、手をかざすと・・・・
光とともにチョークが消えた。
「うわ〜〜、消えた☆」
「何で消えたんだ?」
「スバラC〜〜〜」
「私の力は“全てを無に変える力”なの」



「じゃ、あたしが行きまーす!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「といっても、予知夢見てないから出来ないや」
は苦笑いをした。
「あたし“予知夢”の力があるの。今度予知夢見たら教えるね」



「それじゃ僕の番だね」
周助はにっこりと微笑む。
「君はどんな力があるんです?」
「そうだね・・・それよりここ寒いね・・・ここだけ春にしようか?」
「何言ってるんです、今は真冬ですよ」
「フフフ・・・・」
周助の回りから温かい風が吹き出した。
「なっ!?」
そしてあっという間に教室の中が春になった。

「僕はね“天候を操る力”があるんだ。こうして調節も出来る」



「俺と薫、国光にはまだ力が現われてないんだ。まぁ周助たちに劣らない力は
 あるとは思うんだけどね」
「そうっすね・・・・」
貞治と薫がそういうと・・・・・・・・・・・・





「ならの力はなんだ!?」
跡部が2人に問いかけた。
「せやな、国光らは解らないってゆうて、ちゃんのことは出えへんかったな?」
「そうですね、貞治さんたちは知っているんですよね?」










「それは俺が話そう・・・・・」
国光が教室に入ってきた。















「国光さん、さんのところにいなくていいんですか?」
「ダンブルドア先生に呼ばれてきたんだが・・・遅かったみたいだな。
 あとでのところへは戻る」
「そうか・・・で、ちゃんの力は何なんや?」
は“人の心が読める力”がある。多分、今回の魔力放出も跡部の心を読んだからだろう」
国光の言葉に跡部は全く何も口にしなかった。



「なぁ、橘。ちゃん、目覚めるよな?」
「ひのき・・・・大丈夫だ。ポンフリーも言ったんだろ、時期に目を覚ますと」
「そうだけどよ・・・・」
「ひのきさん・・・・」





それから各自寮に戻るものと、医務室に行くものと分かれた。

・・・今日ね、皆に私たちの力のこと教えたんだよ」(
「やっぱりそれ見た侑士君たちは唖然してたけどね」()
「でもあたしは予知夢でしょ?だからお披露目できなかったんだけどね」()
3人は報告するように、眠るに話していた。


「「「だから早く目を覚まして・・・・」」」





一方・・・体は動かないが意識だけはあるというと


あれから力抜けて何も憶えてない・・・
気づけば意識だけあって、体は動かないし・・・・
目も開くことも出来ない・・・
達が毎日、私に逢いに来てくれる。
ひのきも珍しく泣いているし・・・
そして国光は・・・・・・悲しそうな顔をする。
私の体は一体どうなってしまったの?


誰でもいいから・・・・・今の私の状況を教えて・・・・・・

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