12月に入った。



クリスマス休暇はどうする?





ホグワーツには白い雪が降り、周りは一面銀世界。
そう、コートは分厚い雪に覆われ、練習すら出来ない状態だった。



そして、ピアノ前・・・
女の子6人、青学、不動峰、氷帝のメンバー、
清純、太一がピアノの回りに集まっていた。


「そういえば、そろそろクリスマス休暇入るじゃねーのか?」
ひのきのいきなりな言葉に周りはそれぞれ話しだした。

「そうだな、まだ先生方からその話は出てはいないが、
 ここの生徒はもう浮かれているな」(桔平)
「そうですね、橘さん♪」(アキラ)
「アキラさ・・・もう名前で呼ぶって決めたじゃん。
 何ひとりで『橘さん』って言ってるんだよ・・・」(深司)
「深司君、ぼやかないでよ・・・」(杏)
「そうだぞ、深司。アキラも名前で呼んでいいんだぞ」
「すんまそん、桔平さん」
「はい、桔平さん♪」
「オレの話はどこへ言ったんだ!!桔平!!」(ひのき)



「確か帰る生徒もいれば、ここに残る生徒もいるそうですね」(長太郎)
「お前、よく知ってるな」(亮)
「バッカじゃねーの、亮。そんなの誰でも知ってんだよ」(岳人)
「まぁ、そんくらいにしときいな、岳人」(侑士)
「そうだよ、喧嘩はよくないよね☆」(清純)
「はいです」(太一)
「zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz」(ジロ)



「皆はどうするの?」(
「残ってもいいし、帰ってもいいし・・・」()
「どっちもどっちよね・・・」(
「だけどここじゃテニスできない・・・」(リョーマ)
「そうだよな〜〜」(桃)
「ふしゅ〜〜〜」(薫)
「でも、こっちのクリスマスも面白そうだよ・・・」(隆)
「だよにゃ〜〜〜」(英二)
「だが、報告がてら帰宅してもいいと思うぞ」(貞治)
「ああ、竜崎先生にはふくろう便で手紙は送ってはいるが・・・」(秀一郎)
「僕達の口から言うっていうのもいいしね・・・」(周助)
「ああ」(国光)
「でも、まだ期限はあるんだし・・ゆっくり考えよ」(


はそういうと、楽譜をガサガサとあさりだした。
??」
が問いかけると・・・
「あった!!よかった、これ持ってきてないと思った」
とある1曲の楽譜を手にしていた。
「なに、その楽譜?」
「新しい曲?」
に問いかける。

「ううん、新しい曲じゃないよ。これ、前から持ってたクリスマスソングの楽譜」

恵子の言葉に3人は納得した。
は楽譜をおき、ピアノのカバーを外し、鍵盤を出す。

「長太郎君」
は長太郎を呼び出した。
「なんですか?」
「これ弾ける?」
長太郎は楽譜をみて、と交代した。

そして楽譜を見ながら、一度通して弾く。

「はい、大丈夫です」
「なら、よろしくね」
はにっこりと微笑み、声の調節を始めた。


「もしかしてさん、一人で歌うんですか?」(杏)
「もしかしなくてもそうみたいだぜ。杏ちゃん」(ひのき)
のソロか・・・」()
「久々だね、がソロで歌うの・・・」()
「うん、いつもはピアノ弾いていたしね・・・」()




「お願い、長太郎君」
「はい!」



長太郎は演奏を始めた。


♪〜真っ白いため息 ほほをさす冷たい風
  こごえる指先 振り出した雪にふれた


  聖なる鐘の音 響いた歌声
  世界中の誰もが 信じてるの この日だけの力


 ※Merry Christmas. My song for you.
  願いが叶うように サンタクロース みんなの街
  来て下さい きっと
  Merry Christmas. I sing. With you.
  願いが叶ったなら 手と手つなぎ 天使になる
  輝いて生まれ変わるよ 〜♪




のソプラノの声が大広間に広がる。
その声に誰もが耳を澄ませている。



♪〜まばたく光で 着飾ったゆれるツリー
  キャンドルの炎 まぶしくて目を細めた

  祈りの言霊 救いの手の平
  世界中の誰もが 待っているの この日だけの魔法


  Merry Christmas. My song for you.
  願いが叶うように プレゼントは みんなのもと 
  届けてね きっと
  Merry Christmas. My song for you.
  願いが叶ったなら 空を越えて 天使になる
  羽ばたいて生まれ変わるよ


 ※Repeat



  プレゼントは みんなのもと 届けてね きっと
  Merry Christmas. I sing. With you.
  願いが叶ったなら 空を越えて 天使になる
  羽ばたいて生まれ変わるよ 〜♪




「うわ〜〜〜、ちゃんの歌、すっごE〜ね」
の歌声で眠るどころか、目覚めたジロ。
「ホンマ、聞き惚れるわ〜」
侑士もただただ耳を澄ませていた1人。
いや、ここでの歌声を聞いた全員がそう思っている。


「う〜ん、すっきりした。長太郎君、ありがとう」
「いえ、俺はただ弾いてただけっすから」
「それが嬉しいの。いつもは弾きながらだったから、
 たまにはこうやって誰かに弾いてもらって歌いたかったから」


〜〜〜〜(抱き)」()
「な・何??
「久々に聞き惚れちゃった」(
「ウンウン。さすが青学コーラス部の華」()
・・・・ってコーラス部の華はたちもでしょ」
「そうだけどさ、あたしらのなかで一番上手いのってでしょ」()
「「ウンウン」」
「もう・・・」
がため息をついていると・・・・



「いい声じゃねーか、アーン?」
この声はの後ろから聞こえた。
「なんや、跡部やないか・・・どこにおったん?」
侑士が跡部に問いかけた。
「どこでもいいだろ・・・なぁ、樺地?」
「ウスッ!」
「それより、今度は俺様のために歌え」
どこまで俺様なんだろうか・・・・
そしてその答えは、国光、侑士、長太郎の後ろで答えが出た。
「却下!!」
「「「だと(やて)(ですって)」」」
レイブンクローの4人の言葉に跡部もショックを受ける。
そして樺地をつれ、寮へと帰っていった。



「帰ったな・・・」(ひのき)
「ああ、さすがの跡部もショックだっただろう」(桔平)
「跡部にはいい薬だぜ」(亮)
「いい加減諦めろって〜の」(岳人)
「跡部君も粘るね〜☆」(清純)
「あっ、清純君。私のこと諦めてくれたんだ?」()
「そうみたいです。名前で呼んでもらうためには、諦めるって言ってました」(太一)
「よかった〜〜〜〜(抱き)」(英二)
「だからって抱きつかないでよ、もう・・・」
「にゃはは・・・」
「それにしても観月さんと亜久津、オレたちといる気ないんすかね?」(リョーマ)
「そうだね。裕太は僕たちとよくいるけど、観月を気遣ってあっちに行ってるし・・・」(周助)
「せっかく同じ特待生になったのに・・・」()
「でも、俺、亜久津苦手だな・・・」(アキラ)
「亜久津先輩は悪い人じゃないです!!」
「今は何も問題起こしてないけど、いつ、何するかわかんないよ・・・・」(深司)
「寮でも、ほとんど1人だし・・・・」()
「ちなみに、観月は何かあれば不二に当たってる」(貞治)
「スリザリンは凄いな・・・」(秀一郎)
「うん、なんか俺たちの寮とは違うね・・・」(隆)
「俺たちグリフィンドールはいつも明るい人たちいっぱいでたのC〜よ」(ジロ)
「そうっすね、ジローさん」(桃)
「ハッフルパフも優しい人ばかりで、温かいわ」(杏)
「ッス・・・・」(薫)
「レイブンクローはやはり勉強に励んでる人が多いですね」(長太郎)
「結構、ええ寮やしな」(侑士)
「ああ、そろそろ就寝時間だ」(国光)
「あっ、本当だ。それじゃ、また明日ね」()




そしてそれぞれの寮に戻った。


その頃の跡部様は・・・・
「なぁ樺地・・・俺はに嫌われてると思うか?」
樺地に相談していた。
「ウスッ・・・でも・・・さんは・・・跡部さんと友達になりたいって言ってました」
樺地の言葉に跡部は口ごもった。




その頃の亜久津は・・・・
特待生専用の部屋で・・・・
「ケッ、つまんねーな・・・これじゃ、向こうと同じじゃねーか」
こう呟いていた。



最後に観月と裕太は・・・・
「裕太くん、別に僕に付き合わなくてもいいですよ」
「いえ、観月さんが納得するまで一緒にいます。駄目ですか?」
「好きにしなさい・・・・」


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