10人が正門に向っていくと、桜のつぼみがもうついていた。
「桜・・・もうすぐ咲くね」()
「うん・・・入学式まで持ってて欲しい・・・」()
「そうだね・・・」(
「ねぇ、記念写真撮ろうよ!!」(
「いいっすね、それ・・・」(越前)
「俺も賛成だにゃ〜」(菊丸)
「僕、カメラ持ってるよ(にっこり)」(不二)
「誰かに写してもらうか・・・」(手塚)
「そうだな・・・誰かいないのかな?」(大石)
「ほとんど皆帰ったみたいだね・・・」(河村)
「ああ・・・後いるのはテニス部くらいだろう」(乾)


彼らが話していると、海堂たちも合流した。
そして・・・・・・・・・・・・・・・




ちゅあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
聞きなれた声が正門からやってきた。
「あっ、ひのちゃんだ」
は相変わらず、ひのきに手を振る。
もちろん、もだ。
そして初めてひのきを見たは唖然として固まっていた。


「「先輩が2人!?」」
とお決まりの叫びが上がる。


そして気づけば、ひのきの後ろには橘と神尾、伊武に杏が一緒に来ていた。




またまた・・・・・・・・・・・・現われたこの人物達・・・・・


「よう、。元気そうじゃねーか!?」

「久しぶりやね〜〜」

ちゃ〜ん」

諦めたんじゃなかったのか!?この3人・・・・
だけど、この3人はではなく、ひのきに話しかけた。

案の定・・・・・・・・・・
ひのきは3人に物凄い威嚇をし、文句を言い始めた。

「てめーら、なにちゃんと間違えてんだよ!!オレはひのきだ!!
 覚えとけ!!」



その姿には深くため息、後の面々は後ろに引き下がった。


ちゃんが双子・・・・これは吃驚や」
「ふえ〜〜、ちゃんの恐い方だ!!」
「てめー・・・俺様にそんなこというなんて言い度胸じゃねーか」
跡部の挑発にまんまと乗ったひのきは・・・・・


「なんだよ・・・やんのか!?」
「俺様に勝てるとでも思ってんのか、あーん?」
「勝ってやろうじゃねーか・・・」




跡部とひのきの熾烈な睨みあいに、と手塚、橘はほぼ同時にため息をついた。

「跡部君も跡部君だけど、ひのきもひのきね・・・・」
「そうだな・・・それより橘。そっちの卒業式は終わったのか?」
「ああ・・・・俺たち、ひのきに連れられてきたんだ」
「ゴメンね・・・・バカひのきが・・・」
「いや、もう慣れているから気にしなくていいですよ」




「なんじゃい、氷帝に不動峰が揃いに揃ってから」
彼らの中に割り込んできたのは、竜崎先生だった。
先生に気づき、橘は軽く会釈をする。
それに続き跡部はひのきとの戦いを一時中断し、先生に挨拶した。
さすが、元部長・・・・



「そうだ、周助君。スミレちゃんに撮ってもらおうよ!!」
が話を戻し、不二に話しかけた。
その言葉に竜崎先生も・・・・「何のことじゃ?」と話に入っていく。
そして2人はこの揉め事の起こる前にしようとしていたことを話した。



「手塚!!跡部達は無視して、僕たちは記念撮影しよ」
不二が竜崎先生と打ち合わせを追え、手塚に話しかけた。
「ああ・・・あれはほっておいても大丈夫だろうしな」
そう言いながらみんなのもとへ入っていく。



「それじゃ、撮るよ。ハイ、チーズ!!」



パシャッ!!


最初はレギュラー人のみ、そして彼女達と色々と写真を撮っていく。


「最後の1枚だけど、どうしようか・・・?」
不二がカメラのメーターを見ながら、問いかける。
その言葉に皆は悩み始めた。
「皆で写しちゃう?」
?」
「せっかく不動峰に氷帝まで揃うことなんてないし・・・どうかな?」
の意見に不二はにっこりと微笑む。
そして青学メンバーは全員OKサインを出す。


「橘君。ひのきほっといて一緒に写真とろ」
は橘に話しかける。
「だが・・・・」
申し訳なさそうにそう言いながら手塚の顔を窺う。
橘の視線に気づいた手塚は、コクリと頷く。
「ねっ!!もちろん神尾君たちも・・・」
「ああ」
の言葉に神尾と杏は顔を明るくする。
伊武はぼやく。

ちゅあ〜ん!ほっとかないで〜〜」



「なぁ、それ俺らも入れるん?」
の後ろから忍足が問いかけてきた。
「最後だし・・・・いいよ。もちろん、皆もね」
そう言い、向日たちにも微笑む。





「それじゃ、スミレちゃん。最後の一枚、お願いします」(不二)
「不二よ・・・お前さんは最後までそう言うんじゃの・・・」
「周助君だけじゃないですよ、スミレちゃんvv」(
・・・・仕方ない、貸しな」
「「ありがとうございます、スミレちゃん」」


「どう並ぼうか?」(
「う〜ん・・・・」(菊丸)
「俺は後ろでいいよ」(河村)
「俺も・・・」(乾)
さん達が前でいいんじゃないのかな」(大石)
「そうだな」(手塚)
「でも、誰を中心にする?」()
「そうだね・・・やっぱここは・・・・」()
はそう言いながら横目でを見る。
先輩でいいんじゃない?」(越前)
「あっ、越前の意見に賛成!!ねっ、?」(
「うん」(
「あと越前も前だよな〜」(桃城)
「なんで!?」
そう言い越前は桃城に見上げながら睨む。
だが桃城はそれ以上は言わないように黙秘する。
その姿に海堂は『ふしゅ〜』と息をはいていた。


「オレと杏ちゃんも前だな」(ひのき)
「でもいいんですかね?私たちも入って・・・・」(杏)
「手塚たちがいいと言ったんだ。厚意に甘えようじゃないか」(橘)
「そうですね、橘さん」(神尾)
「あ〜あ、俺たちひのきさんにいつまでついていかなきゃいけないわけ・・・・」(伊武)


「ほな、俺はちゃんの後ろにいこうかいな」(忍足)
「おい、侑士!!諦めたんじゃねーのかよ!?」(向日)
「そうですよ、忍足先輩」(鳳)
「ん〜〜、でもね〜〜〜俺と忍足に跡部ね〜〜ちゃんに〜〜zzzzzzzzz」(ジロ)
「おい、寝るんじゃねー!!起きろ、ジロー!!」(宍戸)
宍戸がジロを起すが、反応が全くなかった。



結局・・・・・
を中心に女性人&越前が前に並び、後ろに男性人と行った状態に並んだ。


「それじゃ、撮るよ!!」
竜崎先生が彼らにそういうと、目線が一点を向く。
そのとき・・・・


「先生、待ってください!」
がいきなり声をあげた。
「なんじゃい、!!」
「ちょっとだけ待っててください。すぐ戻ってきますから」
はそう言い、みんなの中から一旦出て行った。
その姿に残りのメンバーは?マークを出していた。




さん!!」
が向ったのは木陰で隠れていたのところだった。
先生に目線を向けたときに彼女の姿を見つけたのだ。
先輩・・・・卒業おめでとうございます」
春菜はそういい頭を下げた。
「ありがと・・・さん、聴きたいことがあるの。いいかな?」
「はい・・・なんでしょう?」
「バレンタイン以降に、何があったの?」
の質問に黙り込む。
「知り合ってから逢うたびに挨拶交わしてたのに、あれ以来すれ違っても
 声すらかけないから・・・・話してくれない・・・」




少しの沈黙が流れ、に呟くように話し出した。
「14日の日、『当たって砕けてもいい』と思って秀ちゃんにチョコ渡しにいったんです。
 なんとか秀ちゃんにチョコ、受け取ってもらえて・・・・」
「上手く・・・・」
「上手くなんて・・・ないですよ。秀ちゃん、私のこと
 『妹』としか見てなかったんですから・・・・。見事に玉砕しました」
そう言い、は下に俯いた。

「その様子だと吹っ切れてないのね・・・まだ大石君のこと好き?」
の問いかけにコクリと頷く。

「なら諦めないの!!大石君だからチョコは見てるんじゃないのかな。
 あれからね、大石君に聞いたの。あなたからチョコを受け取ったかって。
 そうしたらね、大石君ははっきりと受け取ったって言ったのよ。
 まだ、告白のチャンスはあると思うよ。ねっ!?」
先輩・・・・・」
の言葉に涙し、に抱きついた。
の頭を優しく撫で、慰める。



さん・・・一緒にイコ」
「えっ?」
「皆の所!大石君とは気まずいかもしれないけど、私たちがいるから・・・」
大丈夫だよ・・・・そうに呟き、は手を握った。
「・・・・・・・・はい!」
2人は待っている皆のもとへと戻った。





「お待たせしました!!」
は皆に頭を下げ、も入っていいかと話すとOKを貰った。




「それじゃ、撮るよ・・・・・・・・・・」




さん。不安とかあったら話して。
 私でよければ、話し相手になるから」
「先輩・・・・」




「はい、チーズ!!」



パシャッ!!







写真を撮り終え・・・・・・・・

ちゃ〜ん!!オレ、先に帰る!!」(ひのき)
「はいはい・・・好きにして」()
「それじゃ、高校でな」(橘)
「ああ」(手塚)
軽く挨拶をすると、不動峰の5人は青学を去っていった。


「おい、
跡部がを呼んだ。
「なに?」
「あんな、俺らちゃんに話しあるねん」
「聞いてくれる〜〜?」
跡部に続くように忍足とジロも話す。
がコクリと頷くと、跡部が話し出した。

「お前と手塚が付き合っていることは認める。俺も忍足もジローも諦めたしな。
 だが・・・・・その・・・・」
跡部は次の言葉が出ず、戸惑い始める。
その姿に忍足が言葉を付け出した。
「せやからな、ちゃんと友達になろうっちゅう事を言いたいんや。跡部は」
「えっ!?」
「俺もそうだよ。恋愛関係なしでちゃんと友達になりたE〜〜の」
「俺もそうやで」
2人は微笑みながらそういう。


忍足たちの言葉に唖然とし、4人の姿を見守る青学メンバーと氷帝メンバー。
「あ・跡部君も?」
「ああ・・・・もう迫ったりしねーよ。ダチも駄目なのか?」
は少し考え始め、答えを出した。
「解った・・・友達ならOK」
その答えにジローは無我夢中でに抱きついた。
「ありがと〜〜〜っ!!ちゃ〜ん」
「あ・芥川君///」
ジロをバリッと跡部と忍足、それと手塚がから剥がした。


「ほな、ちゃん。お友達の印にケー番とメアド教えて―な」
忍足はにまにま顔で携帯を取り出し、催促し始めた。
「いいけど・・・・ろくなことがない限りメールとかしないでね。
 この条件だけは守って」
「もっちろ〜ん!!」
「わーったよ」
「了解したで」
こうして4人はそれぞれに携帯番号とメールアドレスを交換した。




やることを終えた氷帝人はさくさくと青学を去っていった。
ただ・・・・・・

ちゃ〜ん。メールするからね〜〜」
「そっちからもメールしてや!!待ってんで」
「返事、返せよ」
と3人は無残にもそう言い残していった。
氷帝人の姿が見えなくなると、は物凄い重いため息をひとつついた。



「凄い友達が出来たね・・・」()
「しかも3人で・・・・」()
「これからが大変だね、?」()
「はぁ〜〜〜〜」()



「これからだね、跡部たちがどうでるか」(不二)
「っすね・・・」(越前)
「手塚もたいへんだ〜にゃ〜」(菊丸)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(手塚)





そして・・・・・
青学を去る時間になった。

「そんじゃ、お前さんたち。高等部でも暴れておいで」
竜崎先生は手塚たちにエールを送る。
「はい、ありがとうございました」
返事をもらい、嬉しそうな顔をしながら竜崎先生は校舎に戻っていった。


「それじゃ、俺達も帰ろう」(大石)
「そうだね」(河村)






これにて中学生活は終了した。
これから彼らは少し長い春休みに入る。

皆様、お久々のドリーム!!しかも卒業!!とうとうしちゃいました・・・
でもってまた氷帝人を繰り出し、ギャグ?って感じになりました(汗)
さぁ、中学生活の話はここまでかな・・・あと春休みの話をちょこちょこと書いていくつもりですけど・・・
来月からは高校生話が始まります。
もちろん、今までのヒロインに新たなヒロインたちで話を繰り広げていきますので楽しみにしてください。

このドリームに関するご意見、ご感想等をBbsにて受け付けています。
気軽に書き込んでいってください。よろしくお願いします。

著者:瀬川音符

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