年も明け・・・・・
別れの予感
青学では3学期を迎えた。だが、だけは・・・・たまにしか学校に顔を出さなくなっていた。
もちろん、事情を知っているのはクラス担任と、双子の妹ひのきだけ・・・
週に2・3日しか来ないに、さすがの手塚も不審に思い出した。
だが、相手はだ。そう簡単に話さないと悟り、手塚はひのきを呼びだした。
「ああ、ちゃん?・・・・お前には悪いけどよ・・・口止めされてんだ・・・」
「だが、これでは出席日数も危ないだろう・・・あいつは何をしてるんだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・まぁ、いずれ分ることだぜ・・・」
ひのきはそういうと手塚の前から去っていった。
腑に落ちない返事に、手塚は眉間に皺を寄せていた。
その頃・・・は某スタジオにいた。
♪〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜
『よし、。今日のレコーディングはここまでにしよう』
そう言われ、ヘッドフォンをはずし録音ブースをでた。
「ふぅ・・・あと1日か・・・長かった・・・」
はそのままソファーに座って休んだ。
「お疲れ・・・」
の父、貴久が飲み物を持ってのところにやってきた。
「ありがとう・・・パパ・・・」
元気のない声に、さすがの貴久も気づいた。
「・・・あの書き込みにまだ・・・」
貴久の言葉に、はビクッと反応する。
「やっぱり・・・確かにSound選手権からに私設のファンクラブができたのは事実だ。
それはを見て、歌を聞いて好きになったことなんだ。・・・が傷つく言葉もあったけどな・・・」
そう・・・クリスマス前・・・皆で合宿に行ってその帰り・・・バスの中で開いたモバイルには・・・
『ちゃん、彼氏と別れなよ・・・君には俺たちがついてるんだからさ』
『俺たちさ、ちゃんには純粋でいてほしいんだよね〜。あんな奴と別れてさ、アイドル頑張ってよ』
『これは俺たちからの願いなんだ。まぁ、別れないって言い張るんなら・・・俺たちも手段を選ばないよ』
この書き込みにの顔は一気に青ざめていった。
もちろん、あのとき後ろからモバイルを覗いてたひのきもそうだ。
いつ、どこでに彼氏がいるということを知ったのか・・・それに手段を選ばない・・・
は手塚の危険を察し、クリスマスライブ後・・・あまり手塚に近づかないようにしていた。
その日の夜・・・
「ちゃん、ちょっといいか?」
ひのきがドア越しから話しかけてきた。
「ひのき・・・いいよ」
が返事を返すと、ひのきが部屋に入ってきてベッドに腰かけた。
「どうしたの?」
「ちゃん・・・オレ、もう手塚に黙ってられない・・・限界だよ。
そりゃ、あいつら・・・手塚になにかしてきそうだけどよ・・・でも、手塚が知らないのよくないよ」
「ひのき・・・・」
「ちゃん、明日・・・学校行くんだろ?手塚に話しなよ・・・あの書き込み」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ちゃん・・・・?まさか別れるって言い出すんじゃないよな?」
ひのきがそう言っても、は黙秘した。
「ちゃん、答えろよ!!」
「私のせいで・・・国光を傷つけたくない・・・傷つけるくらいなら・・・」
は下にうつむき、涙を流した。
「けどよ・・・手塚が・・・」
「・・・・・・・ちゃんと・・・自分の口で・・・話すから・・・」
ボロボロと涙を流すに、ひのきは後味悪そうに部屋を出た。
「別れたくないくせにさ・・・・ってかその私設ファンが悪いんじゃね―か・・・」
次の日・・・は久々に学校に登校した。
、、、、は彼女の姿を見つけると飛びつくようにやってきた。
「〜〜!!」
「ちょっと、最近よく休んで・・・」
「一体何してるのよ!?」
「手塚、心配しとったで」
「そうだよ・・・早く行ってあげて」
彼女たちの言葉に、はにっこりと微笑みテニスコートに向かった。
当然かのように彼女たちもに着いていく。
テニス部はいつものように朝練をしていた。
手塚は橘とラリーをしていたが・・・・
「やっぱ手塚の機嫌、悪いにゃ〜」
「ああ・・・相当きてるな・・」
「が休むようになってから、手塚の眉間の皺が増えた確立98%」
「そうだね・・・って元凶が着たみたいだよ・・・」
不二は乾たちと話しながら、フェンスを見てみるとの姿を見つけた。
タイミングよく手塚と橘はラリーを終えた。
「手塚・・・後ろ」
橘がそう言い放つと、手塚は振り向く。そしてフェンスに駆け寄った。
「・・・」
「おはよ・・・国光・・・あとで話しがあるの・・・いいかな?」
「ああ・・・」
「じゃあ、昼休み・・・屋上で待ってるね・・・」
はそういうと、テニスコートから去っていった。
そして昼休み、人気のない屋上で手塚は思いがけない言葉をの口から言われた。
「私と・・・別れてください・・・・」
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