これはある1室から始まる。




ひのきの錬金術 ラブパワー全開!!の巻き





「フレッド。薬できたのか?」
「アア・・・準備万端だ。リー、飴の材料は?」
「抜かりはないさ。頼むよ、ひのき・・・」
「了解・・・・これでオレたちの第一歩だな・・・」
この暗い1室でウィーズリー双子、リー・ジョーダンそしてひのきの4人がいる。
4人はグリフィンドールの『悪戯カルテット』と言われ、監督生からいつも雷を喰らっている。



ひのきは、両手をパンッとあわせ、材料に手を伸ばすと光があふれ出していく。
暫くたつと、6つのハート型キャンディーが出来上がった。

「「「「出来た〜〜〜〜!!」」」」
4人は円を組むように、成功を喜んだ。
「ところで6つあるけど、誰で試すんだ?」(リー)
「そうだな・・・最初はいつもガミガミパーシーから行ってみるか」(フレッド)
「サンセー!!となるとペネロピーだな」(ジョージ)
「よし、行こうぜ!!」(ひのき)
4人はドアをバンッと豪快に開き、パーシーの元へと行った。


そして・・・・・

キャンディーの効果で、パーシーとペネロピーが人前関係なしでラブりだした。

「「「「成功!!」」」」
4人は成功をハイタッチで交わす。
「それじゃ、4つ貰っていくぞ」
「ああ。ひのき、お礼だ!!」
そう言い、ジョージはひのきの口にキャンディーを入れた。
「サンキュ〜〜〜」
ひのきは浮かれながら、3人から去っていった。


「これからだな。実験は・・・」(フレッド)
「ああ。追跡開始だ」(リー)
3人はニヤリと笑いながら、気づかれないように追っていった。
そう、ジョージが入れたキャンディーは、さっき作ったラブラブキャンディーなのだ。






達は大広間にいた。
も復活し、早速ピアノを囲い歌を奏でていた。

ひのきは、4人の姿を見つけるとんふふ・・・と薄笑いしながら、彼女達に近づいていく。
ちゃん〜〜〜」
「ひのき・・・なに?」
「さっきまで歌ってただろ?喉、潤したくね〜?」
そう問いかけられ、4人は顔を見合わせる。
「確かに・・・喉渇いた・・・」(
「あたしも!!」(
「何か飲もうか?」(
「そうね・・・」(
そういい、が立ち上がると、「ちょっと待った!!」とひのきが声をあげる。
「今、キャンディーがあるんだ。4人にやるよ」
そういい、ひのきはキャンディーを差し出した。

「ありがとう、ひのき」(
「カワイイvvハートだ」(
そういい、口に含んだ。
「イチゴミルクだね・・・」(
「美味しい・・・」(


そう話していると、彼らも大広間に入ってきた。


「あれ、何食べてるのかな?」(周助)
「ひのきから、キャンディー貰ったの」(
「え〜〜〜!!いいな〜〜〜。ひのき、俺にもちょーだい」(英二)
「残念。さっきのでなくなった」(ひのき)
「チェッ・・・、ちょーだい(抱き)」
「な・なに言ってるの!?」(
、まだ残ってる?」(リョーマ)
「残念でした。もう終っちゃった」(
「何故、キャンディーを?」(国光)
「さっきまで歌ってて、ひのきがくれたの」(
「そうか・・・・」


知らぬ間に、特待生がピアノの周りに揃った。


「そろそろかな・・・・?」
「なにがだ?」
ひのきがぼそッと呟くと、桔平が問いかけてきた。
「まっ、みてれば解るぜ」
「お前、また・・・・」
「まだ・・・・なんだよ!?」
そういい、桔平を見上げる。
「いや・・・」




「ねぇ、周助君〜〜vv」
が甘い声で周助を呼んだ。
「ん、なんだい?」
「今日はテニスしないの?」
「雨が降ってきたからね・・・どうしたんだい?目がとろんとしてるよ」
「あのね、今日はとず〜っと一緒にいてくれる?」
の問いかけに、周助は思わず開眼する。
そして、にっこりと微笑み
「いいよ、一緒にいよう」
と応えた。
「ず〜っとだよ?」
のず〜っとはどこまでなのかな?」
「う〜ん・・・から離れない!!かな?」
その言葉に周りにいたスリザリン特待生たちは2人を見る。


さん、さすがに離れないは無理じゃありません?」(はじめ)
「そうだぞ。夜はいくら寮とはいえ、別々だぞ」(貞治)
「バッカじゃねーの・・・」(亜久津)
「大体一緒にいても、いつもと同じだしさ・・・」(深司)


「周助君はいや〜〜?」
は猫撫で声で、周助に問い詰める。
「クスッ・・・解ったよ。がそうしたいのなら」
「やったvvじゃあ、キスしてvv」
「みんなが見てるよ?」
「いいの〜〜〜」
「はいはい・・・」
周助はの肩に手を回し、キスをし始める。
その姿に、みんなは真っ赤な顔をする。

「あ・兄貴!!」
「なに?もしかして、羨ましい?」
「そんなんじゃねーよ。場所を考えろよ」
裕太の言葉にウンウンと頷く男性諸君・・・・ん?男性諸君!?
実は杏以外は、裕太の言葉になにも感じてはいなかったのだ。



「英二・・・」
「にゃに?」
「私も、と同じこといったらどうする?」
は英二に上目遣いをしてきた。
「にゃ!?、あれやりたいの?」
「・・・///・・・場所、変えてだけど・・・」
は顔を赤く染めながら、そういう。
そしてまたの周りにいたグリフィンドール特待生たちが2人を見る。

「おいおい、ちゃんもかよ」(岳人)
「2人ともおかC〜」(ジロ)
ちゃんにしろ、ちゃんにしろ・・・どうしたんだろう☆」(清純)


「いや?」
は目を潤ませながら、英二を見る。
「そんにゃことない!!がそんな事言ってくれるにゃんて、嬉しいよ〜〜」
英二は嬉しさのあまりにを抱き締めた。




「一体どうしたんだ?ちゃんとちゃん」(秀一郎)
「いつもと違うッス・・・」(薫)
「何かに操られてるのかな?」(隆)
3人がそう話していると、今度はが甘い声を出し始めた。




「リョーマ〜〜」
「まさか、も?」
あれやりたいの?って英二達を指差しながら、目で問いかける。
リョーマの言葉にまた視線が・・・・


先輩まで・・・」(桃)
「おかしすぎるぜ・・・」(アキラ)


はリョーマの問いかけに、コクリと頷いた。
「まっ、オレは構わないけどね・・・」
「リョーマ・・・」
「最近、ご無沙汰だったし・・・」
そういい、リョーマはに深く口づけをした。
その深さにまた顔を赤くした面々が・・・・・



「お兄ちゃん、これって・・・」(杏)
「俺にも解らん。ひのき、お前なのか!?」(桔平)
桔平が問いかけるが、ひのきはなにやらボーっとしていて、応えなかった。



「おいおい、3カップルがラブってんじゃねーよ。なぁ、樺地」(景吾)
「ウスッ」(崇弘)
「せやけど、どないなってんねん?」(侑士)
「さぁ・・・・まさか!!」(長太郎)
長太郎は何かを察したようにと国光を見る。


見た途端、「やっぱり・・・」といい長太郎は唖然とする。
侑士たちも「なんや?」とみると、同じように唖然としてしまう。
それもそうだ。2人は抱き締めあっていたのだ。


「国光・・・ずっと一緒にいて」
・・・」
「離れるのはいや」
の声に、手塚は頭を撫でながら「解った・・・」といいを抱き締める。





「どう考えても、おかしすぎる!!ひのき、お前なんだろ!?」
桔平はとうとうひのきに怒鳴り始めた。
いつもなら、口答えするはずなんだが・・・・ひのきは、何故か目を潤ませおびえていた。
「そ、そんなに怒らなくてもいいだろ・・・・」
その姿に桔平は不審に思いだす。
冷静を取り戻し、桔平は優しい声でひのきに話し掛けた。
「すまない・・・さんたちは一体どうなってこうなったんだ?」
「え〜っと・・・オレはちゃんたちにキャンディーあげたんだ」
下に俯きながら、小さく呟く。
「そのキャンディーとはなんだ?」
「フレッド達と一緒に作ったんだ。ラブラブキャンディー」
「ラブラブキャンディー?」
「うん。それを食べた人は、好きな人とラブラブできるだ」
さんたちみたいにか?」
桔平の問いかけに、コクリと頷く。
「効果はいつ切れる?」
「1日・・・だけど、見放されると嫉妬になる」
「そうか・・その心配はなさそうだな・・・」
そういい、桔平は1つため息をつく。


「なぁ、ひのきもおかしくねーか?」(亮)
「そういえば・・いつもなら、豪快に口答えしてますです」(太一)
ひのきの様子も可笑しく思い、フリーな特待生たちはひのきを見る。



「ひのきさん、どうしたんですか?いつもの元気ないですよ」
杏が問いかけると、ひのきはポッと顔を赤く染めた。
「そ・そうか?オレは元気だけど・・・」
「でも、顔・・・赤いですよ?」
「えっ・・・///」
ひのきの反応に、杏も吃驚する。
「ひ・ひのきさん?」
「だって・・・好きなヤツの前だしよ・・・」
そう言いながら、桔平を見上げる。
「それって・・・・」



「オレ・・・・桔平が好き・・・・・なんだ・・・・」



その言葉とともに桔平はフリーズしてしまう。
そして、男性人は呆然としてしまう。



「オレ・・・マジだぜ。桔平・・・」
ひのきは桔平に近寄り、目の前に立つ。
そんなひのきに、桔平は顔を真っ赤にする。
「桔平は?」
ひのきは桔平にどうなのか?と問いかけてきた。
「お・俺は・・・・」
桔平の言葉が詰まる。
そして、意を決し思いっきりひのきに言った。

「俺も・・・好きだ」
その言葉とともに、ひのきは桔平に抱きついた。



「おいおい・・・ひのきさんまで・・・」(アキラ)
「あんなの似合わないよね・・・」(深司)
「深司君!!ひのきさんだって女性なのよ」(杏)

「にしても、ひのきさんが・・・」(裕太)
「データ外でしたね・・・」(はじめ)

「ありゃりゃ・・・桔平君、真っ赤だ☆」(清純)
「凄い告白です・・・ねっ、亜久津先輩?」(太一)
「ケッ・・・」(亜久津)

「なんや、ひのきも大胆やな」(侑士)
「だがよ、いつものあいつじゃねーぜ」(岳人)
「そうそう・・・・zzzzzzzzzzzzzzzz」(ジロ)
「おい、寝るな!!」(亮)
「って、ジローさんはいつものことじゃないっすか。それよりこれからどうするんでしょう?」(長太郎)
「それはあいつ次第だ。俺らには関係ねーよ。なぁ、樺地」(景吾)
「ウスッ!」(崇弘)

「ほう、ひのきと桔平は両思いか・・・データの書き直しだな」(貞治)
「そんな事言ってる場合じゃないだろ!!」(秀一郎)
「そうだよ。この状況、不味いよ。皆見てる」(隆)
「確か、効き目は1日でしたよね?」(薫)
「ひのきが言ってた限りな」
「どうするんすか?」(桃)




その頃・・・・
「すっげーな。まさか、あのキャンディーにこんな効果が出るなんて」(リー)
「俺ら、天才?」(ジョージ)
「かもな・・・それにしても、好きなヤツがいないと最初に見た男を好きになるなんてな」(フレッド)
「「「これは売れる!!」」」
そう言い、こそこそと大広間を出て行った。



「なぁ、桔平・・・オレを抱き締めてくれ」
ひのきの言葉に、また真っ赤になる桔平。
「あ・ああ・・・」
桔平は不器用にひのきを抱き締めてみる。
「オレ、桔平が一緒にいれば何もいらない」
「ひのき・・・・」
「桔平・・・屈んでくれるか?」
ひのきに言われ、目線を合わせると・・・・・






ひのきは桔平にまるで愛を確かめるように口づけをしてきた。







!?







「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「なっ!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」









ひのきが唇を離すと、桔平はそのままカチーンと固まってしまった。




「周助〜〜。ひのきたちが羨ましい〜〜」

「英二。もう場所なんて関係ない・・・」

「リョーマ、しよ」

「国光・・・」
彼女達はひのきたちに引かれたのか、彼に催促してきたのだ。


「なら、僕達も熱くやっちゃおうか?」
周助はにっこりと微笑む。


「しらにゃいよ。後で色々言ってもきかにゃいからね〜〜」
英二はそう言いながらもニヤリと笑う。


「OK・・・手加減しないよ・・・」
リョーマはいつでも・・・といわんばかりにに手を差し出す。


「いいのか・・・・」
国光は、まだ周りを気にする。



結局、4カップルは各寮に戻ってもず〜っと1日中イチャイチャしていたのであった。
ひのきと桔平というと・・・・寮が違う所為か、別れ際まで2人で一緒にいた。







次の日・・・・


「えっ・・・なんで、国光が!?」
目を覚ますと、隣で眠っている国光の姿に唖然する


「どうしてリョーマが横で寝てるの?」
一体どういうことなのか解らず、リョーマの顔を見ながら?マークを飛ばす


「う・動けない・・・英二・・・」
英二に抱き締められたまま、動けない


「昨日の記憶がない・・・なんで女子寮に・・・周助が」
昨日のことが全く思い出せない、更に周助がいる!?今の場所を見渡す


どうやら彼女達は、昨日のことを全く覚えていなかった。
いつも通りの彼女に、彼らもホッとし昨日起きたことを話すと、4人は真っ赤に顔を染めた。







「よ、よう・・・///」
「なんだよ、顔なんか赤らめて」
もちろん、ひのきも元に戻っている。
「いや・・・お前・・・」
「なんだ!?」
2人が向き合っていると・・・・


「おっ、あっつあつカップル!!朝から熱いね〜〜☆」
清純が2人をからかって、その場から離れていった。
「はぁ?なんのことだ?おい、桔平!!」
「ん?」
「清純はバカか?だれがあっつあつのカップルだってーの!!」
ひのきの言葉に、桔平は?マークを飛ばす。
「ひのき・・・お前、昨日のこと覚えてないのか?」
「はぁあ?なんのことだ?もしかして、ちゃんらのことか?」
「それもあるが・・お前・・・自分でやったこと覚えてないのか!?」
「一体何のことだ?」
ひのきのあっけらかんとした顔を見た桔平は、ため息をつきとぼとぼと歩いていった。



「なんだよ・・・オレ、何かしたのかよ・・・・」





ラブラブキャンディー・・・・好きな相手がいるとその人とラブラブになる。
だが、いないと最初に見た異性を好きになる。効果は1日。
副作用があり、キャンディーを食した後の記憶がないという・・・・・




あとがき。
気づけば、パラレルであとがき書いたの初めて・・・(汗)
はい、そんなことはほっておいて・・・・番外編です。ひのきの錬金術・・・いや〜、最近深刻な話ばっかりですっかり忘れてました。
今回は27000HITを見事GETしたかよママ様からのリクエスト。

『固定ヒロインシリーズのひのきちゃんと橘くんにスポットを当てさせていただきました。
パラレルのお話設定でギャグから始まってドタバタして最後はラブラブ、
キスシーンありでそのくせひのきちゃんはキスの事を覚えていないと言うお話をお願いします。
個人的にひのきちゃんのキャラすごく好きです。彼女がメインならこんな感じかなぁ〜と思いこのリクにしました。』


このようにリクしていただいて嬉しかったです。しかもキリリクでパラレルは初です!!
時期はイースター祭りの前の話です。
キスシーンにそれを忘れる・・・今回はスペゲストとして悪戯双子とその仲間にも出演してもらいました。
どうでしたでしょうか?ラブラブキャンディーでヒロイン達を仕掛けたと思えば、自分も掛かっていた。
気に入ってもらえれば良いんですけど・・・このドリームをかよママ様に捧げます。
リクエストありがとうございました。

このドリームに関するご意見、ご感想等をBbsにて受け付けています。
気軽に書き込んでいってください。よろしくお願いします。

著者:瀬川音符

Parallel Topへ戻る