気持ちのすれ違い
俺が青学に入学してからずっと同じクラスの女子がいる。
そいつは俺と同じようにテニス部に入部し、今じゃ女テニの部長までやっている。
彼女の名前は。性格は一途で事を1つにしか進めない、
まるであのマムシみたいな奴だ。
「おい、」
「何よ・・・桃城・・・何か用?」
俺が気軽に声を掛けても、いつもこの調子だ。
「なんだよ・・・そんなに威嚇しなくてもいいだろ?」
「威嚇なんてしてないわよ・・・で、何?」
は用件をさっさと言えと言う顔を俺に向けた。
「ほら、バーさんから預かったんだよ」
プリントを渡し、俺はまた揉め事を起こさないようにのところから去った。
そう、俺たちは1年のときから何かあれば揉め事を起こしていた。
「テメー、何しやがる!!マムシ!!」
「なんだと!!やんのか!?」
「上等じゃねーか・・・」
俺は毎度のことのようにマムシといがみ合っていた。
「なになに?また海堂と桃が喧嘩?」
「懲りないね」
俺たちの喧嘩に口を挟むように来たのはと、だった。
「だってよ〜〜、マムシのヤツが・・・」
俺は2人に喧嘩の理由を話した。
その話を聞いたは「それは桃城も海堂も悪い」と言ったのだ。
「「なんでだよ!?」」
「だいたいそんな事くらいで喧嘩するなんて子ども〜〜」
の言葉に俺らは・・・・・
今度はに対し、口論が始まる。
「だいたいお前、冷たいんだよ!!」(桃)
「なによ、思ったこと言って何が悪いのよ!!」()
「確かに桃城はガキだな」(海)
「そういっている海堂もそうだと思うけど〜〜」()
そして暫しの口論が続き、気づけば俺たちは部長達に罰を下されていた。
それから俺たちは鬱憤を晴らすかのようにテニスでストレスを発散させていた。
たまに、女テニとも試合を行ったりしているが男子が負けるわけない。
女テニの先輩たちはいまいちだけど、とだけは違っていた。
あの、お遊び女テニで人一倍に練習をつんで、レギュラーじゃない3年の先輩までに勝ってしまうくらいだ。
しかも2人は、ダブルス。
そういえば、バーさんがこんなこと言ってた・・・・・
『あの2人が男子ならダブルスは完璧なんじゃけどな〜〜』
それから月日は経ち、俺たちは2年に上がり、生意気ルーキーの越前が入学してきた。
実は俺が越前にコートを教えたとき、がそれを見ていた。
「あ〜あ、初っ端から新入生いじめ?」
「そんなんじゃねーよ。あれは愛嬌!!」
「あれが〜〜?」
そして俺がいつの間にかを意識し始めだしたのは、全国制覇したときだった。
「おめっと!!海堂」
「ああ」
「やるじゃん、桃城。特にダブルス」
「アレが俺の実力!!わーったか、?」
俺が自信満々にそういうと、はにっこりと微笑み、
「そんなの私が一番よく知ってるわよ」と言った。
その微笑みに俺は心を奪われた。
いつも睨み合っている顔が今日は何故か・・・・可愛かった。
・・・・・・・・・・・・・・///
「桃城!?」
に呼ばれ、俺はハッと我に戻った。
「どうしたの?ボーっとして・・・」
「べ・別に・・・」
それから俺はを見てはずっと顔を赤くするのが日常になってしまった。
でも、顔をあわせるたびにいつものように口論している。
「そういえば、桃先輩・・・」
練習中の合間、越前が俺に問いかけてきた。
「なんだよ・・・」
「最近、先輩見てると顔赤くなりますよね?」
越前はそう言いながらニヤリと微笑む。
「そ・そんな事ねーよ・・・」
俺は何とか凌ごうとし、そう言った。
「ふ〜ん・・・結構お似合いって思ったんだけど・・・違うんだ・・」
越前はそう言いながら、コートへと戻っていった。
おいおい、越前・・・・お似合いはないだろ・・・
それにが聞いたら・・・・嫌がられるに決まってる・・・
あいつならそう言う・・・きっと・・・・・・
その頃・・・・・
「ねぇ、〜」
「何?」
女テニでは休憩に入り、がに話しかけてきた。
「にとって、テニスの目標は不二先輩でしょ?」
「そうだよ。は手塚先輩・・・それはかわらない・・・でしょ?」
「そうだけど・・・最近さ〜〜、海堂がめきめき強くなってるんだよね〜〜」
「何?負けたくないの?」
「当然!!」
「なら今以上に頑張れば?」
「そっか!!さすが!!頼りになる〜〜」
「はいはい・・・好きにして・・・」
「あっ、そうそう・・・には好きな人いないの?」
の問いかけには唖然とし、固まった。
「いるわけないじゃん・・・・」
は不器用にそう言った。
「桃は?」
「はぁ??」
「桃城だよ。あいつ、いつもにちょっかい出してるけど〜、
2人ともいい雰囲気なんだよね〜。まっ、周りから見た感じではね」
『集合!!』
の話の途中で、顧問からの号令が掛かった。
「あっ、集合だって。いこ」
「うん」
桃城と私が・・・冗談じゃないわ・・・・
こうして、互いの気持ちがすれ違いながら春を迎える。
初桃夢〜〜〜〜!!今度は海堂とは違うパターンヒロインです。
桃ヒロインは全く恋愛に関しては超ニブチン娘です。
それにしても、桃は『好きな子は苛めたくなる』って感じがあると思うんですよね〜〜。
だから、あんなにちょっかい出すのかな〜〜と思い、書いてみました。
兎に角、瀬川的には『好きなほどちょっかい出す桃』という設定かな・・・
いつか気づくといいね・・・桃・・・・
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著者:瀬川音符
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