2月に入り、入試の結果が発表される。 一般入試も終わり、受験生は合格発表をまだかと待っていた。 そして今日、青春学園高等部の合格発表の日。 「う〜〜〜〜、受かってるかな?」() 「やるだけのことはやったんだし!!」() 「どうとでもなれ!!」() 「大丈夫だって。ほら、見にイコ」() は3人の背中を押しながら、高等部へ足を踏み入れた。 4人は掲示板に着くと、早速自分の受験番号を探し始める。 周りではあった!!やない!!という声が上がる。 「あっ、〜〜〜〜(抱き)」 「遅かったね、」 不二と菊丸が彼女達を見つけ、早速声をかけた。 「周助君vv」 「英二・・・・重いよ〜〜〜」 「2人はもう見てきたの?」 が問いかけると、 「まだだよ・・・というより乾がもう調べ上げてると思うけど・・・・」 不二が応える。 「あと手塚と大石も一緒だにゃ〜〜」 不二の応えに付け加える菊丸。 「でも、乾君・・・私たちの受験番号知ってるの?」 が不思議そうに問いかけると、後ろから聞きなれた声が聞こえる。 「ああ、10人分の受験番号は俺のデータにしっかりと入っているよ」 眼鏡を逆行させながら、乾が応えた。 「「「「い・乾君!!」」」」 「吃驚させてゴメン。今、見てきたよ」 乾の後ろから大石と手塚がやってきた。 「で、僕たちはどうだったの?」 「ああ。10人とも合格だ」 手塚の言葉に菊丸は更にをきつく抱き締める。 「やったにゃ〜〜〜!!」(菊丸) 「ホントよかった・・・英二、痛いよ」() 「これで高等部でも一緒だね」(不二) 「うん、これでやっと楽になれる」() 「それじゃ、入学願書取りに行かなきゃね」() 「そうだね。河村君は?」() 「タカさんなら・・・・」(大石) そう話していると河村も合流した。 「おーーい!!結果どうだった?」(河村) 「安心しろ、ここにいる全員合格だ」(手塚) 「よかった〜」 「全員揃ったところで、願書貰いに行こうか・・・」(乾) 乾の言葉で10人は願書受付の場所へ移動し、書類を貰った。 「ねぇ、」 が問いかけてきた。 「なに?」 「ひのちゃん、受かったのかな?」 その言葉には沈黙する。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「さぁ??まだ連絡ない・・・・・・」 連絡ないと言おうとすると、の名前を呼ぶひとつの声。 「ちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!」 抱きッ!! 「重ッ・・・どうしたの、ひのき?」 そう、に駆け寄り飛びついたのは双子の妹、ひのきだ。 「エヘヘ・・・オレ、合格した!!」 その言葉には固まった。 「えっ!?ひのちゃん、受かったの?」 「おうよ!!これも実力(エッヘン)」 とひのきはキャッキャッと言いながら話し続ける。 「??!!」 固まったまんまのに話しかけるに。 だが、は答えない。 「ショックだったのかな?」(不二) 「それとも意外だったのかにゃ?」(菊丸) 「どっちにしてもショックが大きいんだろう」(乾) 「手塚、そんなに妹さん・・・・」(大石) 「ああ。でもかなり梃子摺るほどのヤツだからな・・・」(手塚) 「それって、かなり凄いかも・・・」(河村) 手塚たちの言葉には我を取り戻し、ひのきに駆け寄る。 「ねぇ、ひのき。冗談じゃないわよね?」 「当ったり前!!ほれ、これなーんだ??」 ひのきはの前に入学願書の封筒を見せた。 「本当なんだ・・・おめでと」 「サンキューーー!!」 「おい、ひのき。置いていくんじゃねーよ」 橘が11人のもとへやってきた。 「悪りー、橘!!」 「俺も合格したぜ。春からヨロシクな」 「ああ、こちらこそ・・・」 橘と手塚は堅く握手する。 「これでまた仲間が増えたね」 不二はにっこりと微笑みながらそういう。 「でもテニスではライバルだけどにゃ〜〜」 菊丸はふっふ〜んと言いながら。 「だが橘のいいデータも入る。あと片割れも・・・」 乾はデータ帳を開き、カキカキと書いていく。 「ひのき、帰るぞ」 「ああ!!ちゃん、また後でな」 2人は高等部を後にし、去っていった。 「僕達も帰ろうか、中等部へ」 不二の言葉に10人は中等部目指して歩き始めた。 中等部に着き、担任に合格したと報告が終わるとそれぞれ帰宅した。 「へぇ〜、受かったんだ。よかったじゃん」 越前も合流し、いつもの8人で帰宅していた。 「うん。これで楽になったよ〜〜」() 「甘いわよ、。この間、コーラス部のOBの先輩から聞いたんだけど、 入学早々抜き打ちテストがあるらしいわよ」() 「え〜〜〜〜〜!!やっと入試が終わったのに。入った早々!?」() 「そんにゃ〜〜〜〜><;」(菊丸) 「これは気を抜けないね」(不二) 「うん・・・」() 「よく情報が入ってくるな・・・・」 手塚はに話しかけてきた。 「うん・・・この前、買い物で街に出たら偶然逢って・・・こんな話をしてくれたの」 「そうか・・・」 「範囲的には入学説明会の時に配られる参考書からなんだって・・・」 「ほう・・・」 「じゃ、またね」 それぞれ別れ、家路に向っていった。 家に着き、それぞれ合格したことを両親達に報告した。 もちろん、双子の家でも・・・・・ 「そう、ひのきも受かったのね」 「よかったじゃないか」 「まーね!!これも実力!!」 「というより、私たちのお陰でしょ?」 ひのきの言葉にが突っ込む。 「それもいえる・・・・」 「後は卒業式を待つだけか・・・・」 「そうね・・・ねぇ、ひのき?」 「ん?」 「ひのきは橘君の事どう思ってるの?」 はひのきに恐る恐る聴いてみる。 「そうだな・・・・大仏だな!!あれは」 その言葉には頭を打つ。 「ひのき・・・・」 「あいつ、大仏だけど・・・一緒にいて面白いんだよな・・・ もちろん、神尾たちともそうだけどよ・・・」 「特別な面じゃないの?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 ひのきはそれ以上は何も言わなかった。 2月に入りました。もう大体が受験結果が出てるとは思いますが・・・多分、推薦のみかと・・・ 著者:瀬川音符 |