私は彼に隠し事がある。



彼女は双子??




私と手塚君が付き合いだして数ヶ月がたった。
私は何回か手塚君の家に行ったことがある。
そしてご両親とも仲良くなった。
だが、私が彼を家に招いたことはなかった。
それには理由があった。


ここは生徒会室。

、今度の休みだが・・・・・」
仕事の合間に手塚君が問いかけてきた。
「ん?何??」
私はパソコンを使っていたため、画面を見ながら返事を返した。
「お前の家に行きたいんだ・・・・・・」


ゴツッ!!


その言葉に私はパソコンの画面に頭をぶつけた。
その音に手塚君は私のもとにきて、
「大丈夫か?」
と問いかけた。
「うん。大丈夫・・・・」
私は頭を抑えながら答え、更に手塚君に問いかけた。
「なんで私の家??それなら私が手塚君の家に行くよ」
「いや、は何回も俺の家に来ているだろう。
 今度は俺が行く番だ」
「それもそうだけど・・・・・・あいつがいるんだよな〜
そう小さく呟いた。けど、手塚君には少し聞こえてたようで、
「何か言ったか?」
と問いかけられ、「ううん」と私は言った。

「嫌なのか?俺が行くと」
「いや・・・・・・そ・そんなことないけど・・・・・・」
「言葉と顔があってないぞ」
「・・・・・・・・・・・・(><;)」
「嫌ならいい。俺も無理して行くことはないからな。
 出かけるか?次の休み」
少しがっかりした様子の手塚君。
でもデートに誘ってくれた。返事はもちろん、
「うん。行きたい」
「そうか、じゃあいつもの待ち合わせで」
「了解!!いつもの時間でいいんでしょ?」
「ああ」
そう言って私達は仕事に戻った。


ゴメンね、どうしても、どうしてもあいつだけには会わせたくないの。
あいつと会ったら、手塚君立ち直れないかもしれないから・・・・・



そして、デート当日。

私はうきうき気分で準備をしていた。
その時、私の部屋に入ってきた人物がいた。

ちゅあ〜〜〜〜ん」

そう、こいつが手塚君に会わせたくない双子の妹『ひのき』だ。

「なに??いきなり入ってきて。ノックくらいしなさいよ」
「別にいいじゃん。おっ、その格好はデートだな。羨ましいぜ」
「ひのきには関係ないでしょ?」
「え〜〜〜〜〜〜、なんで〜〜〜〜〜〜??」
「なんでって・・・・本当にひのきには関係ないことでしょ?」
「そうだけどさ・・・・・ちゃんの相手、見てみたいぜ、というより会わせろ」
「イ・ヤ!!ひのきに会ったら、多分ショックが大きいと思うし・・・・」
「なんだよ〜、それ・・・・酷い・・・・・」

ひのきは哀の目で私を見る。
だが私はそんなのには引っかからない。

「そんな目をしても私は引っかからないわよ。さっさと出でいって」
そう言って、私はひのきを部屋から出した。

「ちぇっ、つまんねーの」
そう言いひのきは下へと降りていった。


その時、家のチャイムがなった。


ピンポーン


「ひの、出てちょうだい!!」
「へ〜い」
母親に頼まれ、ひのきは玄関へ行った。

「はい」
玄関を開けたら背の高い男性が立っていた。
、迎えに来たぞ」
そういわれ、ひのきはすこしムカっとした。

ちゃんと間違えてるよ、この人・・・でも今『』って・・・・・)
ひのきはその人を見上げた。

?どうしたんだ」
その人は更に問いかけてきた。

「(へぇ〜この人がちゃんの・・・・これは絶好のチャンス)
 ゴメンね。いきなり来たから吃驚しちゃって・・・・」
ひのきはのまねをし、彼に微笑みかけた。
「急にすまなかった。俺が先に来てしまって・・・・
 時間があったから、迎えにきたんだ」
「そうだったんだ・・・・あがって、お茶くらい出すから」
「ああ」
ひのきは彼を家にあげた。

ひのきは彼を自分の部屋に招いて、座らせた。
「少し待っててね」
「ああ」
ひのきは部屋を出て、下に降りた。


ひのきはリビングに入った。そこにはがいた。
ちゃん、いつのまに??」
「なによ。私がいたらいけないの??」
「いや、そういうわけじゃ・・・・・」
戸惑うひのきを見て私は問いかけた。
「そういえば、さっき誰が来たの?」
「げっ!!」
「ん??」
「え〜っと、ダチがきたんだ。今部屋で待ってもらってる」
「ふ〜ん。誰??」
「え〜っと、同じクラスの橘」
ひのきはなにか隠すように言った。
そうしてひのきは部屋へと戻っていった。

(なにか隠してるわね・・・・あいつ・・・・)

一方、ひのきは手塚のいる部屋に戻った。

「おまたせっ、はい」
ひのきは手塚に紅茶を渡した。
「ああ、ありがとう。そういえば、今日は服装がいつもと違うな」
ひのきは彼の言葉にビクッと反応した。

(そっか、ちゃんと全くファッションセンス違ったもんな〜)

そう、とひのきの違いは眼鏡と服装だった。
近所の人たちはあんまり間違えることはなかったが、片方を知らない人は必ずとして間違えられるのだ。
はにっこりと笑って違うというが、ひのきは相手を威嚇して違うことを主張する。
そう、性格も全く反対なのだ。

「どうしたんだ?」
「ううん、なんでもないよ。たまにはこういうのもいいでしょ?」
「そうだな・・・・・でも、俺はいつもの方が・・・・それと眼鏡はどうした?」
「(質問攻め・・・・なんて奴なんだ。しかも眉間に皺なんてよせてるし・・・・)
 あはは・・・・・ときどきコンタクトにしてるんだ・・・・・(嘘だけどな)」
「そうか・・・・・」

(そろそろヤバイな・・・・ちゃんじゃないって感づきだしたか?)
ひのきはビクビクしながら、手塚と一緒にいた。

ちゃん、よくこんな奴と一緒にいれるな・・・・)
そう思っていたとき、また玄関のチャイムがなった。

ピンポーン

「はい」
私は玄関を開けた。
「おっ、ひのき。遊びにきたぜ」
そう言った彼は、手塚君と同じくらいの背の男の子だった。
「ふふふ・・・・ごめんなさい。私、ひのきの双子の姉で『』っていうの。
 ひのきの友達?」
彼は吃驚して、名前を名乗った。
「すみません。俺、不動峰中でひのきとは同じクラスの橘です」
「えっ、橘って・・・・今来て・・・・・」
「??」
橘君は?マークを飛ばしていた。
「ちょっと待っててね・・・・・・」
私は橘君にそういうと子機でひのきを呼び出した。

『なに?』
「ひのき、友達の橘君が来たわよ!!」
『えっ??マジ?』
「マジのマジ!ひのき、さっき言ったわよね。友達の橘が来てるって・・・・どういうこと??」
『・・・・・・・(汗)』
「とにかく降りてきな。その友達も連れて・・・・・」
『わーった』

すぐにひのきが2階から降りてきた。

「なんで橘がきてんだよ!!」
「別にいいじゃないか。せっかく誘いに来たんだぞ」
「それはありがとさん」
橘君と話しているひのきを引っ張り問い詰めた。

「さ〜ってと、どういうことかな?ひのき!!」
ちゃん・・・・・(汗)」
「早く答えな」
「う・・・・・ゴメン、ちゃん。お〜い、降りてきて」
ひのきがそう言うと、ある人が降りてきた。
私は吃驚して『あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!』と叫んでしまった。
当然、彼も驚いていた。

「く・国光・・・・・な・な・なんで・・・・?」
を・・・・迎えに・・・来たんだ・・・・・」
「あ〜あ。2人とも固まったな」
「おい、ひのき。いいのか?」
ちゃんに怒鳴られるまでにに〜げよっと・・・・」
そういっているとはしっかりとひのきを捕まえていた。

「ひのき〜〜〜〜〜〜〜!!あんた、もう許さない!!」
「うわ〜〜〜〜〜〜〜!!ゴメン、ゴメンってば〜〜〜m(__)m」

「絶対許さない!!覚悟は出来てるわね?」

「ヤダ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!(泣)」

双子の言いあいに終止符を打ったのは母親。

「2人とも五月蝿い。喧嘩はよそでやれ!!」
そう言い、2人の頭を軽く叩いた。
2人は頭を抑えている。それを無視した母親は彼らに話しかけた。
「ごめんなさいね。この2人、五月蝿くて。さっ、こっちでお茶でも飲みましょう。
 ほら、あんた達も来る」
「「は〜い」」

5人はリビングに入り、お茶を飲んだ。
、これは一体どういうことなんだ?」
問いかけてきたのは手塚。
「なに、。あんた双子だっていってないの??」
「だって・・・・・」
ちゃんは知ってるのに・・・・・」
は小学校からひのきにあってるから別にいいの!!」
「あんたは・・・・とにかくちゃんと彼に話しな、いいね?」
「解ったわよ・・・・・」
そういうと母親はリビングから出て行った。



「え〜っと、何処から話せばいいのかな?」
「まずは自己紹介でいいだろ??」
「そうね・・・・・じゃ、ひのき・・・・」
「了解。さっきは騙してゴメンな。オレ、ひのきっていうんだ。ちゃんの双子の妹。
 よろしく!!」
「妹??双子??」
手塚は目の前の現実に少し戸惑っていた。
「ゴメンね、話さなくて・・・・話してもよかったんだけど、ひのきに会わせたくなかったのよ」
「いや、別に・・・・・でも何故、会わせたくなかったんだ?」
「見てれば解るよ・・・・私とは全く違うから・・・・・」
手塚はひのきのほうを見た。ひのきは橘と話している。

「で、何処に遊びに行くんだよ?」
「ああ。ゲーセンにでもいって、それからあそこに行かないか?」
「おお、いいね〜。よし、行くぞ!!」

まるで男子同士で話しているようだった。

・・・・これは・・・・・」
「見ての通り、ひのきと性格が全く違うのよ。しかも、あたしに化けて、国光に接触したでしょ?
 ああいうのがあるから会わせたくなかったの」
「解る気がするな・・・・」
2人はため息をついた。

ちゃん。オレ、橘と出かけるからな」
「はいはい、いってらっしゃい」
「いってきまーす」
「お邪魔しました」
ひのきと橘は家を出た。

「どうする、私達も出かける?といっても疲れたし・・・・」
「そうだな・・・・」
「せっかく来たんだし、部屋に行く?」
「いいのか?」
「うん。いつもは国光の部屋に入れてもらってるから、今度は私の番」
そういって2人はの部屋に移動した。


「さっ、入って」
は彼に部屋に入ってもらった。
「綺麗にしてるんだな・・・・・」
「まーね。ひのきよりはいいでしょ?」
「ああ」
ひのきの部屋はの部屋より少し散らかっていた。
の部屋はピアノがあり、勉強机の上にパソコンといったようにらしい部屋だった。
そして2人はベッドに腰を下ろした。

「遊びに行く前に疲れちゃった・・・・・」
「ああ。でもの家に来れてよかった」
「そっか・・・・でも、ゴメンね。内緒にしてて」
「別にいい。それにしても何故、青学にいないんだ?」
「あ〜、ひのきも青学の入学試験受けたんだけど、落ちちゃって・・・・・
 それで今、不動峰に通ってるの」
「そうか・・・・もし、青学にいたら大変だろうな・・・・・」
「確かに・・・・・皆、黙ってはないだろうし・・・・」
そういい再びため息をつく2人。



「今度は間違えないようにしないとな」
「多分、大丈夫よ。見分けはだいぶついたんでしょ?」
「ああ」
「なら、大丈夫。またひのきの前で間違えたら凄いことになるから・・・・」
「そうなのか?」
「うん。ひのき、相手を威嚇して文句言っちゃうんだもん。あれには吃驚されられるわよ」
「そ・そうか・・・・」
「でも、今度間違えたらさすがの私も怒っちゃうかも・・・・」
そういった私。国光は眉間に皺を寄せ、私を抱き寄せた。
「俺は絶対、間違えたりしない」
「うん。期待してる・・・・」
そう言うと、2人は口付けを交わしていた。








おまけ

ねぇ、ちゃん
なに??
手塚って無表情だね。よく付き合ってられるね、オレだったら勘弁してくれって言うな
ひのき・・・・やられたいわけ・・・・・
そうじゃなくて・・・・・
国光の悪口、言うと容赦しないわよ?
ゴメン、言いすぎた
ならよろしい!!

はい、お久しぶりに短編?(と言っても長いか・・・・)を書きました。いや〜今パラレルに力入れてる
もんですから、メインの更新が遅くて遅くて・・・・(汗)
せっかくBbsも新しくしましたので、ドンドン書き込んでいって下さい。
よろしくお願いします。
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