今年は最も大切な日が訪れる・・・・





4年に一度のBirthday!!




受験が終わり、恋人のためのバレンタインも終ったこの頃、
あたし達は卒業に向けて中学生活を送っている。
そして今年は閏年でもあり、周助君の4年に1度の誕生日がやってくる。



「もう卒業か・・・長かったようで短かったって感じ」
卒業にあまり興味のなさそうのは越前君と付き合っている

「確かになんか早く終わったって感じがする」
次に話しを続けたのは菊丸君と付き合っている

「でも卒業してもすぐ高校の入学が来るわよ」
高校の話を出したのは手塚君と付き合っている


3人はあたし、の大親友である。
あたし達は見事に高等部に進学できるようになり、結構暇をしていた。
でも周助君達は・・・・時間があればテニスコートに足を運んでいた。


「そういえば、もうすぐ周助君の誕生日が来るな〜〜」
あたしは窓から景色を見ながら呟くと、3人が「えっ!?」と声をあげた。
「不二君の?」
「そういえば、英二が言ってたけど不二君って29日生まれなんだよね」
「4年に一度か・・・何だか凄いね」
「不二君にもプレゼント、用意する?」
上からの順で話は進んでいった。


「でも不二君の好きそうなものって・・・」
3人はう〜んと言いながら悩み始めた。
はどうするの?」
「あたし?」
の問いかけに、あたしは口ごもった。
「考えてるには考えてるけど・・・・」
「ふ〜ん・・・で、不二君何が好きか解るよね?」
次に問いかけてきたのは
「うん・・・サボテンを集めてるの・・・」
「サボテンか・・・それいいかもね」
「それじゃ、今日早速行ってみようよ。サボテン探し」
「うん」
3人はサボテン探しをするため、帰りは一緒に帰らないことにした。





「あれ、vv」
名前を呼ばれ、振り向くとジャージ姿の周助君が呼んでいた。
「周助君vv」
「今日は4人じゃないの?」
「うん。3人とも用事があるからって先に帰ったの」
「そう・・・じゃあ、一緒に帰らない?」
「いいの、テニス部・・・」
「いいんだよ、参加不参加は自由なんだから。ねっ?」
「解った。ここで待ってる」
「すぐ着替えて来るから・・・」
周助君は走って部室に戻り、着替えてすぐあたしのもとへ戻ってきた。
「お待たせ、。さっ、帰ろう」
「うん」
あたしたちは自然に手を繋ぎ、下校した。



「もうすぐ、周助君の誕生日だね?」
あたしはさりげなく誕生日のことを口にした。
「そうだね・・・そういえば英二が『不二はやっと4歳になるんだ』って
 言ってたな〜〜」
「菊丸君らしいね」
「でも僕は15歳になるのにね・・・」
「周助君、プレゼントとか欲しい?」
「そうだな〜〜〜」
そう言いながら、あたしの顔を覗き始める。
「周助君?」
「僕的には、・・・君がいればそれだけで十分だよ」
そう言い、あたしのおでこに軽く口付けし、話を流してしまった。
「それじゃ、また明日ね」
「うん。おやすみ」
あたし達は家に入った。






「周助君のプレゼント・・・どうしよう・・・」






周助君が好きなのは、サボテン集めにカメラ・・・あとLPのレコード集め・・・
達とはダブらせたくないし・・・


またそれから数日たち、あたしは1人で街を歩いていた。
まだなにをあげるか全く決まってないからだ。


「写真たて又はアルバム・・・・それともレコード・・・」
悩みながら前に進んでいると、奥からレトロな曲が流れてきた。
その音につい足を止めてしまった。
「この曲・・・・いいかも・・・」
あたしは耳を頼りに、曲が流れている場所へと歩いていく。
そして着いた場所は・・・・・


街外れの小さなレコード店。
お店に入ると、昭和時代の風景を感じさせられた。
そしてお店にはびっしりとレコードが飾ってあった。

「おや、カワイイお嬢さん。いらっしゃい」
あたしの姿を見つけたのか、店主が声を掛けてきた。
「あっ、こんにちは。この曲いいですね」
あたしは挨拶をし、この曲のことを褒めた。
「お嬢さん、いい耳をしておられる・・・この曲はのう・・・・」
店主がこの曲のことで色々と話をしてくれた。
「そんなに気に入られたのなら、あげましょう」
「えっ、でも・・・」
「ええんじゃよ・・・その方がこいつも喜ぶ」
そう言い、レコードをケースに入れあたしに渡した。
「ありがとうございます・・・」
「叶うといいのう・・・大事な人にあげるんじゃろ?」
「はい・・・・それじゃ」
あたしは店主に頭を下げ、急いで家に帰った。
これで周助君にいいプレゼントが出来た。





2月27日
周助君の誕生日は日曜日のため、周助君ファンクラブの女の子たちは
勢いよく周助君にプレゼント攻撃をしていた。
相変わらずのことだけど、凄いって思ってしまう。
彼女がいるのに・・・構わず持ってくるんもんな〜〜〜

そう思っていると達がやってきた。
「な〜に時化た顔してるの?」
「べ〜っつに〜〜」
暫くして、女の子たちのプレゼント攻撃が終わり3人も周助君にプレゼントを渡していた。
「ありがと、3人とも」
それに続き、手塚君たちも周助君にプレゼントをあげていた。



そして帰り道・・・・・
「ねぇ、周助君・・・」
「なんだい?」
「29日、周助君の家に遊びに行っていい?」
「もちろん!!姉さんがパイを焼いてくれるから、おいで」
「うん」






そして29日。
お昼過ぎになり、あたしは隣の周助君の家に向った。


ピンポーン
チャイムを鳴らすと、由美子さんが出てきた。
「こんにちは」
「待ってたのよ。さぁ入って」
由美子さんに連れられ、リビングに入ると周助君がいた。
「いらっしゃい、
周助君はいつもの笑顔であたしを迎え入れてくれた。
「姉さん。僕達、上に行くから」
「あら、パイはいいの?」
「後で取りにくるよ。さっ、行こう」
あたしは周助君とともに2階に上がり、部屋に入った。
「さっ、どうぞ」
「ありがとう・・・」
周助君はクッションを出し、あたしに座るように言った。
「でも嬉しいよ。が遊びに来てくれて」
「小さい頃はよく来てたのにね・・・」
「そうだね・・・部活とか忙しくて遊ぶ時間もなかったしね・・・」
「うん・・・でも周助君の部屋、あまり変わってない。窓際にはサボテンがあるし・・・
 頭もとには裕太君との写真が飾ってある」
「あまり模様替えもしないからね・・・・」
そういい、窓際に行く周助君。
「周助君?」
「ほら、これ覚えてる?」
周助君はあたしに1つのサボテンの鉢を見せた。
「これって、一昨年の誕生日にあげたサボテン?」
「そうだよ。もう花も咲いて結構持ってるんだ。それに僕が愛情込めて育ててるからね」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「このサボテンになんて名前、付けてると思う?」


あたしは解らず、首を横に振った。
周助君はクスリと微笑み、耳元でこう言った。



っていうんだよ」



その言葉に顔が熱くなった。
そんなあたしの姿に「カワイイね」と周助君が言う。
「周助君・・・・」
「ん?なにかな」
周助君はあたしの顔を真っすぐ見て応える。
「あのね・・・・プレゼント、用意したの・・・」
「別によかったのに・・・・僕にはがいればそれでいいんだからvv」
「そう言ったけど、やっぱりあげたかったの。受け取ってくれる?」
がくれるものなら何でも」
あたしは鞄からあのレコードを出した。

「はい、周助君」
「ありがとう。開けてもいいかな?」
あたしは何も言わず、頷いた。
周助君はラッピングを綺麗に取っていき、レコードを取り出した。
「これは・・・LPのレコード。それも年季が入っているね」
「うん・・・曲もいいんだよ」
「そう・・・ならかけてみよう」
周助君は立ち上がり、オーディオのところに行き、曲を流し始めた。
「本当だ・・・いい曲だね・・・ありがとう、
「実はこれね・・・・」
あたしはあの時店主に行ったことを周助君に言った。


『このレコードを送った相手と両思いになると、永遠に幸せでいられるんだって』



「へぇ〜、そんな言い伝えがあるんだ・・・いいもの貰っちゃった」
「もうあたし達は両思いだもんね〜〜〜」
「そうだねvvもう僕たちは永遠に幸せでいられるね」
「うん」
そう言い、自然に2人は唇を合わせていた。



「誕生日、おめでとう・・・・周助君」
「ありがと、
そして2人はまた確かめるように口付けを交わした。





そのレコードのタイトルは・・・・・『happiness the highest』と書かれてあった。




あとがき。
いや〜〜、今回初イベントに参加しました。しかも閏年の不二さま〜〜。
Syusuke Birthday Festival はTOPからリンクを貼っていますので、ぜひ行って見てください。

はい、本題に戻りましょう。
今回・・・いや、瀬川至上甘いです!!かなり甘いです。どうも、甘くなってしまう・・・不二さまは・・・
ってなんか、この前も書いたような・・・(滝汗)
不二様らしいって言ったら・・・何の・・・・普通だったら16だ!!ってーの!!
まぁ、そこのところは突っ込まないように・・・(滝汗)

Happy Birthday!! Syusuke Fuji
(少し早いけど・・・許してね、不二さま)

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著者:瀬川音符

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