その日、あることが起きた・・・・・・


an event




私達が出会ってからもう何ヶ月がたった。
その日、私はコーラス部に行く為、音楽室に向かっていた。


、ちょっといいか?」

「はい、先生」

私は先生に呼び止められた。


先生の用事は、手塚君に渡すはずだったプリントを渡してほしいと頼まれた。
私は、快く引き受け、テニスコートへ向かった。

「え〜っと、手塚君は・・・・・・・」

テニスコートについた私は、手塚君が絡まれているのを見てしまった。
相手は3年の先輩。


「ふざけるな 手塚!テメェ 先輩を何だと思ってんだ」

「試合をしたいと言ってきたのは先輩の方ですが」

「コノヤロウ 左利きのクセに右でやってやがったんだぜっ
 はーん 俺達相手に利き腕はいらねぇんだとよ!!」

「おい、武居 やめとけよ・・・・」

先輩を止める人もいたが、もう誰も止められない状態であった。

「うるせぇーーーーーーーーーーーー!!
 小学生チャンピオンだか知らねーが、俺達青学が1年生ナメられてんだぜ!
 もうガマンならねぇ・・・・・・・
 そうだよな 左手使わねぇんならーーーーーーーー
 こうしてやるよ!!

「やめろ!!」

先輩はラケットを振り落とした。
振り落ちたラケットは、手塚君の左肘に直撃した。
私は、ただ立ち竦むだけ・・・・・

「・・・・・・・・・・・・ふざけるな
 あなた達は何年テニスをやってんだ!!
 ラケットは人を傷つける為にあるんじゃない!!

 そんな部活なら・・・・・・
 俺 辞めます」

私は後ずさりしながら、その場を去ろうとした。
そのとき、声をかけられた。

「なにか騒がしいですね。君、何か知ってますか?」

「あ、あの・・・・・・3年の先輩が手塚君の肘にラケットを・・・・・」

「そうですか・・・・・そんなことが・・・・・教えてくれてありがとう。
 おや、君は確か・・・・・朝礼でいつもピアノ伴奏してる子ですね?」

「あっはい。1年のです」

「僕は3年の大和祐大です。テニス部の部長をしています。
 ここには、用事で?」

「はい・・・・・でも、また今度にします。失礼しました」

私は逃げるように音楽室まで走った。








私は息を切らしながら、音楽室に入った。

、遅いよ!」

「何してたの?」

「またクラス委員の仕事?」

上からが私に声をかけてきた。

「ゴメン・・・・・・先生に頼まれごとがあって・・・・・」

私は俯き、いつもと違う声で3人に返事をした。

「さぁ、全員揃ったから練習を始めましょう!」

部長の声とともに、練習が始まった。
だが、私は練習に取り組むことが出来なかった。



私が気づかない声で達は話していた。

「ねぇ〜、どうしたのかな?」(

「さぁ、分かんない・・・・・」(

「でも、頼まれごとの途中に何かがあったんじゃないの?」(

「「「う〜ん、謎だ・・・・・」」」

その時部長も達の所に来た。

さん、どうかしたの?いつもと歌い方が違うんだけど・・・・」

「それは私達にも分かりません。一体何があったのか・・・・・」(

「そう・・・・・あなた達から何か聞き出せないの?」

「一応、聞いては見ますが・・・・・」(

「話すか、分からないしね・・・・・」(

「「うん・・・・・・」」

「何か分かったら、私にも教えて。うちのエースがあんな状態なんて、こっちが歌ってても嫌なだけだから・・・・。
 といっても、あなた達にも期待しているから!」

「「「はいっ!」」」

そう言い、部長はたちの前から去って行った。





一方、テニス部は・・・・・・・

私がテニスコートから去って、

「何を揉めているんですか?」

テニス部の部長、大和先輩がテニスコートに入った。

「グラウンド100周ですね、みなさん。
 さあ、連帯責任です」

テニス部全員は、走りにコートを出た。

「短い間、お世話に・・・・・」

「コラコラ、君も部員でしょ?走りましょう、100周」

「え?俺は退部します」

「おや・・・・・そうですか?残念ですねー
 でも、退部届もらってませんが?
 さあ走って走って、それから受け取りましょう」

手塚君も走り始めた。



100周走り終えた手塚君のところに大和先輩がやってきた。

「そういえば手塚君、1年のさん知ってますね?」

「はい、同じクラスで一緒にクラス委員をしています」

「その彼女なんですけど・・・・・さっきの一部始終を見てたようなんです」

「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「用事で来たと言ってましたが、多分君にでしょうね・・・・・・『また今度にします』と言ってましたが」

「そうですか・・・・・教えてくれてありがとうございます」

「ところで手塚君、君は本当に辞めるのですか?僕としては辞めてはほしくないです。
 さっきも言いましたが、君には青学の柱になってもらいます」

「大和部長、俺、辞めません!続けます」

「そうですか・・・・・・もう帰ってもいいですよ。一応、医者の方にも行きなさい」

「はい。お疲れ様でした」

手塚は部室から去った。

がみていたのか・・・・・・・)






コーラス部の方も終わり、下校途中に達が話し出した。

、今日何があったの?」(

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「部長達も心配してたよ。は期待のエースなんだから!!」(

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「そうだよ。悩み事があるんだったら言いなよ!」(

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

私はただ俯き、黙っていた。

「ま、言いたくなかったら言わなくてもいいけどね・・・・・」(

「でも、無理しちゃだめだよ」(

「そうそう。溜め込んで倒れたりでもされたら困るしね」(

3人の優しさが心にしみた。
私は今日あったことを話すことにした。

「絶対に誰にも言わないでね・・・・・・・・」

「「「うん」」」

「実はね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




私の話を聞いたは驚いていた。

「そんなことがあったんだ」

「結構残酷だね・・・・・」

「でも、手塚君はがいたことは知らないんでしょ?」

私はただ頷くだけ。


「「「もう、そんなに暗い顔しないの!!」」」

は笑ってなきゃ!!」(

「そうだよ!暗い顔のなんてじゃないよ!」(

がつらいのも分かるよ。でも笑ってなきゃ!明日、手塚君と会ったときもそんな顔するの?」(

・・・・・・」

「「「ねっ!」」」

私は3人と親友になれて本当に良かった。

「うん。(にっこり)」

「「「やっぱりは笑ってなきゃね^^」」」

私は少し吹っ切れた気がした。
そして、3人と別れ家に向かって行った。



私と別れたたちは・・・・・・・

「ねぇ、どうする?部長にいう?」(

「う〜ん・・・・・・」(

「どうしよう・・・・・・は絶対言うなって言ってたしな〜」(

「言わないでおこうか・・・・・」(

「「そうだね」」





私は家に向かって帰っていた途中に手塚君にあった。

!」

「て・手塚君・・・・・・」

私は手塚君と目を合わせれなかった。
暫く沈黙が続いた。


「大和部長から聞いた。、あそこにいたんだな・・・・・」

私は頷くだけ・・・・・・

「用事があったんだな・・・・・・俺にか?」

「うん・・・・・・・これ、先生に頼まれて・・・・・・」

私はプリントを手塚君に渡した。

「ありがとう」

「肘・・・・・・大丈夫なの?」

「ああ。さっき医者に行って来た。軽い打撲だそうだ」

「そう・・・・・・よかったね・・・・・・・」

「ああ」

「部活は・・・・・・辞めるの?」

はそこまで聞いていたのか?」

「うん・・・・・・・」

「辞めない。続けることにした」

「そっか・・・・・・」

また沈黙が続く。







「じゃ、私こっちだから・・・・・」

手塚君に背を向け去ろうとした時

が、心配することはないからな」

「え?」

「あのことは俺の問題だ。には関係ない」

「それはそうだけど・・・・・」

「まぁ、あれを見てしまったからな・・・・・・でも、心配するな」

「分かった」

「それと・・・・・・・」

「??」

は笑ってた方がいい。暗い顔なんてらしくない」

「そう?私、暗い顔してた?」

「ああ」

「そんなに暗い顔してないつもりだったのにな〜・・・・」

私は手を頬に当てた。

「いつものに戻ったな・・・・・」

「ふふ・・・・そうかも・・・・・じゃ、また明日ね。手塚君」

私はいつもと同じように笑顔で言った。

「ああ。また明日」


私達は家路に向かって行ったのだった。

え〜今回はシリアス風に書いてみました。コミック17巻から少しひねってみました。
一度書いてみたかったんですよね。この話・・・・・・・
書けてよかった^^
この2人はこれからどうなるのか、それは次回までのお楽しみ
ご意見ご感想等をBbs又はMailの方で受け付けていますので良かったら書き込んで下さい。

にしても、手塚があとがきに現れない・・・・・(シリアスだからか??)

Dream Topへ戻る