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Sweet Day or Bitter Day



2月14日。
彼女達は彼らとともに出かけた。
もちろん、鞄には手作りチョコを持って。


暫く8人で遊び、その後バラバラになった。




手塚&音符 By公園

「久々ね、こうやって出かけるの」
「そうだな・・・今までは受験で忙しかったからな・・・」
「しかも昨日は散々だったし・・・」
音符は思い出し、つい笑ってしまう。
「それを言うな・・・」
手塚は呆れてため息をつく。
「でも、全部断りきったじゃない」
「ああ、俺は1つで十分だからな」
「じゃあ、その1つは貰ったんだ~?」
音符はからかい口調で問いかける。
「お前・・・・」
「ふふ・・・冗談よ。はい!国光が欲しかった1つのもの」
音符は鞄からラッピングされた箱を渡した。
「ありがたく頂く」
手塚は器用にラッピングをはがし、箱を開ける。
「これは・・・」
見た途端、音符はクスリと微笑む。
「丸ごとチョコは無理でしょ。だからシュークリームにしてみたの」
「ありがとう・・・食べてもいいか?」
「もちろん!!」
手塚はミニシューを口に入れる。
「甘くないな・・・」
「でしょ!!かなり抑えたから・・・」
「それに美味い」
「よかった、気に入ってくれて」





越前&由希子 By寺のコート

「はい、リョーマ」
由希子はさっそく越前にチョコを渡した。
「サンキュー。これって手作り?」
「うん。頑張って作ったんだ」
「ふ~ん」
越前はそう言いながら箱を開けていく。
そこにはハートのチョコが1つ。しかもメッセージつき。

『大好きなリョーマへ これからもヨロシクね』
チョコを取り出し、口にする。
「ど、どう??」
恐る恐る聴いてみると、「美味いよ」と返事が帰って来た。
「よかった~~~」
「オレもさ・・・・これ」
越前はポケットから1枚のカードを出した。
「リョーマ?」
「向こうじゃ男も女も関係ないし・・・オレの気持ち」
そう言い、由希子に渡す。
「ありがと・・・」
由希子はカードを見て、顔が綻ぶ。
「せっかくここにいるんだし、打とうよ」
「うん」



『オレさ・・・上手く言えないけど由希子のこと一番大事だから・・・』




菊丸&枝里 By菊丸の部屋

「今日、楽しかったね」
「うんにゃ~~。ねぇ、枝里~~~」
菊丸がいつも以上の猫撫で声で枝里の名前を呼ぶ。
「なに?」
「ちょ~だい!!」
「なにを?」
枝里が菊丸をからかいながら遊んでいると
「もう!!チョコだよ!!俺、ぜ~んぶ断ったんだからな」
と言い、不貞腐れた。
「ふふ・・・じゃ、英二は私のチョコも断るの?」
「そんにゃことないもん!!枝里、意地悪だにゃ~」
「ゴメンゴメン・・・それじゃ全部断った英二君にプレゼントvv」
枝里はクスクス笑いながら、チョコを渡した。
チョコを見ると、笑顔が戻り「サンキュー」というと一目散とラッピングをはがしていく。
「うわ~~~食べていい?」
「うん」
菊丸はチョコを口にし「美味い」といい、枝里に抱きつく。
「この抱きつきさえなかったら、いいのに~~」
「それは無理だにゃ!!これは俺の愛情表現だからvv」





不二&愛香 By喫茶店

「今日は久々に遊べたね」
「うん、やっと受験が終わって楽になれたからね」
「そうだね・・・」
2人はお茶をしながら話をしていた。
「ねぇ、周助君。昨日、あれから本当に全部断ったの?」
「もちろん。僕は愛香だけで十分だから」
「周助君vv」
「貰えるかな?」
「もちろん」
愛香はバックからチョコを取り出し、不二に渡す。
「ありがと。開けてもいい?」
「うんvv」
不二はにこやかに微笑みながら、綺麗にラッピングをはがし、箱を開ける。
「これ・・・・手作りなんだね?」
「うん。音符達と一緒に頑張って作ったの」
「食べてもいいかな?」
うんと言い、愛香は頷いた。
不二は1つのチョコを口にし、「美味しいよ」といった。
「よかった・・・喜んでもらえて」
「それじゃ、これは僕から・・・はい、愛香」
不二は1つの綺麗な箱を愛香に渡した。
「周助君?」
「本当は後で渡そうと思ったんだけど、今あげるね」
「これって・・・」
「そうだよ、愛香のBirthdayプレゼント。昨日祝えなかったからね」
「ありがとう。周助君」






一方・・・・
「あはははは!!てめーら受ける~~~~!!」
不動峰ではひのきが持ってきたチョコの餌食になった集団が倒れて・・・
そしてしまいには橘のげんこつが炸裂したとか・・・・・





そのころ春菜は大石の家の前でうろうろしていた。
「どうしよう・・・秀ちゃん、受け取ってくれるかな?」
インターフォンを押そうか、押すまいかと悩んでいると不意にボタンを押してしまった。

ピンポーン!!
「しまった」
春菜が慌てていると、返事が帰って来た。
「はい」
「あっ、おばちゃん。春菜です。秀ちゃんいますか?」
「あら春菜ちゃん。秀一郎なら部屋よ。何もインターフォン押さなくてもいいのに・・・」
「はーい。お邪魔しま~す」
春菜は玄関のドアを開け、大石のいる2階の部屋に上がった。
そして「断られてもともと!当たって砕けよ」そう呟き、ドアを叩いた。

「はい」
大石がドアを開けた。
「やっほ、秀ちゃん」
春菜か・・・入りなよ」
「うん」
大石は春菜を部屋に招いた。
「で、今日はどうしたんだ?」
「あのね・・・・・」
それからはどういっていいのか分からず、春菜は口ごもる。
「何かあったか?」
大石は心配そうに問いかける。
「あのね、秀ちゃん。今年、チョコいっぱい貰ったの?」
春菜は恐る恐る聞いてみた。
「ああ。断るには断ったんだが、結構貰ってしまったんだ・・・」
「そっか・・・なら私のチョコいらないね」
春菜・・・もしかして・・・」
「毎年あげてたから・・・」
春菜は下に俯いた。


「それは残念だな・・・今年は春菜から貰えないのか・・・」
「秀ちゃん?」
「少しは楽しみにしていたんだぞ。春菜から貰うの」
「・・・・・・・・・・・欲しい?」
「貰えるなら」
大石はそう言い、さわやか笑顔を春菜に向ける。
「はい、春菜ちゃん特製チョコ!!あげるね、秀ちゃん」
春菜は音符達と一緒に作ったチョコを大石に渡した。
「ありがとう、春菜。嬉しいよ」
「ホント?」
「ああ。春菜は俺にとって『妹』みないな存在だからな」
「・・・・・・・そ・そうだね・・・・」

妹みたいな存在・・・やっぱりそうなんだ・・・・


「秀ちゃんって、いつも私のことそういう風に見てるよね・・・
 私は違うのに・・・違うのに・・・」
春菜は泣きながらそう呟く。
春菜?」
「秀ちゃんのこと、大好きなのに・・・・秀ちゃんのバカ!!」
春菜は部屋から飛び出し、家に駆け込んだ。


「秀ちゃんのバカ・・・どうして気づいてくれないの・・・」
春菜は泣きながらベッドに倒れこみ、そのまま眠ってしまった。




大石は春菜のチョコを開けると、初めて春菜の気持ちを知る。

『大好きな秀ちゃんへ 今年は義理じゃないよ、本命だから』
春菜・・・・」
大石は窓越しに春菜の部屋を見る。
そしてため息をついていたのだった。





そんな2人を知らずの4カップルはいつにもましてラブ×2度が上がっていた。


はいは~い、バレンタインを待たずに更新してしまった瀬川で~す。
いや、14日まで待とうとは思ったけど、めんどくせ~~と思い、さっさとUPしちゃいました(苦笑)
さてさて、とうとう大石の幼馴染みちゃんが告白しました。
これから大石の心境をかかなきゃ・・・
え~っと、メインのほうをリニューアルしました。なんせ、春からは今のヒロインちゃんたちは高校生になるんだもん。
今のうちにリニュしとかなきゃ・・・とおもい、早速行動に移したのさ。

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気軽に書き込んでいって下さいね。よろしくお願いします。

著者:瀬川音符

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