新学期早々・・・・・・・
新たなる仲間
始業式とともに2−7に転校してきた1人の女生徒。
実は始業式当日、入学式前の話にさかのぼる。
「、ちょっといいか?」
2学年主任に呼ばれ、は作業を一時中断し教諭のもとに行った。
「なんですか?」
「実は、今日転校してくる生徒が居てな・・・にしばらく面倒みてもらいたいんだが・・・」
「はぁ・・・それは私の居るクラスなんですか?」
「そうだ・・・・」
学年主任の言葉には小さくため息をついていると、担任の教諭がやってきて、
「先生、違いです!!うちのクラスに来るのはの方じゃなくひのきの方です!!」
と話に割り込んできた。
その言葉に、も唖然と学年主任教諭をみる。
そう言われ、書類でクラス確認をすると「ああ〜」と納得する。
「すまないね・・・さん」
「いえ・・・もう行ってもいいですか?」
「ああ、ついでに手塚呼んでくれ」
「解りました」
は会釈をし、離れ手塚に声を掛け作業に戻った。
「はぁ、転校生ですか・・・」
何となしに話を聞いていた手塚はあっけなく面倒を見ることを了承した。
「いや〜、間違いしてしまったよ・・・兎に角頼んだよ」
「はい」
そして、始業式も無事に終り2−7ではHRが始まった。
だがひのきは、相変わらず隣に居る手塚にブーイングの嵐。
「お〜い、ひのき。そこ位にしておけ・・・手塚もいい迷惑だと思ってるぞ!!」
「いいじゃん!!手塚からかうの楽しーし」
「それじゃ片割れに、こっぴごとくやられるぞ!!」
担任の言葉に、さすがのひのきもビクッと反応し大人しくなった。
「ちゃんの名前出すなんて、ヒデー;」
つまらなそうに机にうつ伏せになりながらひのきがぼやくと、
「自業自得だ・・・」
と隣から手塚に相槌される。
「ヤダよ・・・責めての隣がいい〜〜」
「文句を言うな・・・今は出席番号順に並んでる・・・」
「んなのわーッてる・・・ホントお前もここにはちゃんが居てほしかったんじゃねーの?」
「お前には関係ない・・・」
「ああ、そーかよ!!!残念だったな、オレでよ!!」
ひのきがそう言うと教壇から担任がにっこりと微笑み、2人を見ていた。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
その微笑みに、2人も大人しくなり教諭の話が始まった。
「さて、人気者のひのきを交えたこのクラスだが1年楽しくやっていこう。
そして、今年から青学に来た転校生を紹介する」
転校生という名前でクラス中は騒ぎ始める。
「転校生だって・・・」
「お前は興味なさそうだな・・・」
「まぁな・・・」
教諭が教室のドアを開け、転入生を招き入れる。
教壇の隣に立ちそっとクラスを見渡す転校生。
「それじゃ、自己紹介を」
「はい・・・えっと・・・」
彼女はチョークを持ち、名前を黒板に書き始めた。
「といいます。東京は初めてですけど、皆さんヨロシクお願いします」
丁寧に挨拶すると、拍手と男子生徒からのエールがに飛ぶ。
「の席は・・・お〜い、人気者!!手を上げてくれ」
教諭がひのきにそう言い、面倒くさそうに手を上げるひのき。
「あそこだ・・・まっ、ひのきに関わったら大変なことになるから気をつけてくれ」
に席の場所を教えながら、ひのきをからかうと・・・
「先生、ヒデー!!」
と声を荒げると、逆にさっきのようにを呼ぶか?と脅されあっさりと負けてしまう。
「は暫く、そこのひのきの隣に居る手塚が面倒をみてくれる。
困ったことがあったら、手塚に言ってくれ」
「はい・・・」
が席に歩いて行くと、男子生徒がすーっと目を追って行く姿が見えた。
席に着くと、すぐさまひのきが声を掛けた。
「オレ、ひのき。ヨロシクな。先生はあんなこと言ってたけど、オレそんなんじゃねーし・・・」
「ヨロシク。ねぇ、片割れってどういう意味?」
「ああ、オレ双子なんだ。4組にちゃんって言うオレの姉がいるぜ」
「そうなんだ・・・ねぇ、ひのきって呼んでもいい?」
「もち!!オレもって呼んでもいいか?」
「うんw」
HR中、ひのきとはずっとメモ帳を使い文字でずっと話していた。
『あっ、そうそう・・・オレの隣に居る手塚。真面目で固い奴なんだぜw』
『うん。見た感じそうだってすぐ解った・・・カッコいいけど興味はないな』
『、どんな奴がタイプだ?ここ、おもしれー奴でいっぱいだぞ。
リズムやぼやきに、大仏w卵にバーニング、データ、猫丸、魔王・・桃、マムシ』
『あははっ、なにそれ!!逢ってみたい。もしかしてその中にひのきの彼いるの?』
『んなわけねーよ。オレは一人身。ついでにリズムとぼやき、大仏もフリーだぜ。
あとは彼女持ち』
そんな風に時間を過ごしているとHRが終り、今日の過程が終了した。
「終わった終わった〜wおい・・・ってうわ==;」
教諭が去った途端、の周りにクラスの男子と女子で戯れていた。
『ねぇ、何処から来たの?』
「長崎・・・こっち着たとき、ちょっと寒かったからビックリだよ」
『今、何処に住んでるの?』
「こっからちょっと遠いよ・・・港区だけど」
『彼氏とかいる?』
「残念ながらいない。好きになった人もいないしね・・・」
その言葉に、一部の男子生徒はガッツポーズ。
「うっひゃ〜・・やっぱ転校生に降りそそぐ質問の嵐だ〜」
隣からの様子を窺いながら傍観していると、ひのきにも女生徒が話し掛けてきた。
『ねぇ、さん。4組のさんと間違えそうだから下の名前で呼んでもいい?』
「いいぜ!!」
ひのきは快く了解を出し、机の上にあがった。
「お〜〜〜い、これからはオレのこと『ひのき』って呼んでくれよな!!
4組のちゃんと間違えない為によ!!』
そう大声で宣言すると、周りから拍手が喝采する。
「おい、机にあがるな・・・」
そんな中、隣から低い声が轟く。それとともに周りはスーッと大人しくなる。ひのき以外・・・
「いいじゃん!!先生もいないんだしよ!!」
「お前・・・」
手塚が呆れていると・・・・
「よくないわよ・・・・」
7組にひのきと同じ声が轟く。その声にひのきも冷や汗をながす。
そのままドアを見ると、が立っていた。
「ゲッ、ちゃん・・・・なんでここに・・・」
ひのきの言葉を軽くスルーし、手塚の元に行く。
「はい、コレ。先生に頼まれたから持ってきたよ」
「すまないな・・・」
書類を渡し、は机の上にいるひのきを見上げ
「何時までそうしてるつもり?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・降りますよ・・・;」
ひのきは、大人しく机から降りる。
その姿に、周りはまたおお〜っと声をあげる。
「ひのき、ひのき。あの人がひのきのお姉さん?」
人も疎らになり、がひのきに話し掛けてきた。
「ああ。って・・・ちゃんのことしらねーの?」
「なんのこと??」
「まっ、いいや・・っていつの間にか手塚と仕事の話してるし・・・」
を紹介しようと思った矢先、は手塚と生徒会のことを話していた。
「仕事?」
「あの2人。Blue PrinceとPrincessなんだよ・・・生徒会のメンバー」
「なる〜。でもなんで王子と王女?」
「そこんとこオレも解らねーんだ・・・って終わったみたいだな」
を2人のもとへと連れて行くひのき。
「ちゃん、紹介しておくぜ!!、今日来た転校生だぜ」
ひのきの言葉にヒョコと顔を上げ、の顔を見て「ああ〜」と納得した声を出す。
「女の子だったんだ・・・」
「なんだ?ちゃん、が来るの知ってたのかよ?」
「だって・・入学式前に学年主任から話されたし・・・ひのきと間違えられて・・・;」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そっか・・・」
は書類を手塚の机に置き、の前に立ち、
「です。ヨロシクね」
そう言い、手を差し伸ばした。
「です。こちらこそ」
もの手を握り返す。
「ちゃん!」
2人を見計らってが話し掛けてきた。
「ちゃん・・・やっぱり暴走した?ひのき・・・」
「さんが来るまで手塚君にブーイング・・・それとさっきの;」
の報告に、はひのきを横目にみた。
「ああ〜〜!!、余計なこというなよ!!」
「だって・・・いつかはバレルものだよ。ひのきちゃん・・・」
「えっと・・・?」
の登場に少し戸惑うに、
「同じクラスのよ。シルバーブロンドの髪だから大体は解るでしょ?」
にっこりと微笑み自己紹介をした。
「あっ、ヨロシク。ハーフ?」
「ううん、クォーター・・1/4イギリスが入ってるの・・・」
「へぇ〜、キレイだね。髪もその目も」
その言葉に、は一瞬呆然。
「・・・・・・・・・・・・・・??」
「あっ、ありがとう。さん」
「でいいよ。もちろん、さんのほうも・・・」
の言葉に、コクリと頷き、
「呼び捨てでいいよ・・・同級生なんだし」
とも呼び捨てで呼んでいいとに告げた。
そしても同様、呼び捨てでいいと告げた。
2−7にほとんど生徒が居なくなると、今度は・・・・
「〜〜。いつになったら終るん?」
がやってきた。
その後ろから河村、乾もやってきた。
「おーおー、ドンドンやってくる。このままじゃ大仏までやってきそうだな〜」
手塚達の周りに仲間が集まってくることに、ひのきがそう言っていると・・・・
「誰がなんだって?」
手塚に続く低い声が、ひのきの後ろから掛けられた。
そっと振り向くと、橘が仁王立ち。その後ろにと大石も一緒に居た。
「ゲッ、大仏・・・」
「えっ、この人が??」
ひのきの放った言葉に、が橘を指差して問いかけた。
指を指されたことに、橘はビックリする。
「そうそう・・・丁度額にほくろあんだろ!!奈良の大仏にそっくりって思わねーか?」
ひのきのからかい口調で説明すると、はジーっと橘を見る。
「・・・・・・・・・ダメ、ホントに大仏〜〜〜〜〜〜wwってことは、その後ろに居るのって・・・」
「幼馴染みのと卵の大石だ!!」
ひのきの紹介に、大石を見ると噴出すようにが笑い始める。
「ねぇ、ひのき・・・・もしかして、手塚たちといる男子の中にさ・・・・」
まず、乾を指差し、
「アレがデータ?」
そして河村を指差し・・・
「う〜ん・・・なんかバーニングって感じがする」
と当て始めてきた。
「おおw、大正解!!データの乾に、バーニングのタカさんこと河村な」
の発言に、乾と河村が目を合わせビックリ顔をする。
そして・・・・・・
「ねぇ、なんで今日は皆7組にいるのさ〜〜〜〜」
「珍しいね・・いつもの場所に居ないから探したよ」
菊丸と不二、そしてその後ろからとも7組に入ってきた。
「、あいつ等はなんだと思う?」
ひのきが小声でに問いかけてみると、う〜んと考え出した。
「残りはリズム、ボヤキ、猫丸、魔王・・・桃にマムシ・・・」
は暫く2人を観察し始めた。
「ねぇ〜ねぇ〜、〜〜〜。帰りにさにゃんか食べに行こうにゃ〜」
「英二のおごり?」
「ええ〜〜〜〜〜〜!!って金欠?」
「そんな事無いけど・・・」
「クスッ、英二・・・相変わらず騙されやすいね・・・、僕達も帰りに何処か寄ろうか?」
「うんうんw行く行くww」
4人の会話でおおっwと納得し、また彼らに指を指した。
「にゃ?」
「えっ?」
はまたも、ひのきが呼んでる彼らの愛称を当ててしまった。
「、すげーじゃん!!オレたち気があいそうだな!!」
「うんうん。実はこれでも前の学校でひのきと同じようなことやってたんだ」
その言葉に、ズサっと下がる13人。
「あっ、ひのき。私もう帰るね。まだ引越し全部終ってないんだ〜〜。また明日ね〜〜〜」
は颯爽と教室を飛び出し去っていった。
「ひのちゃんが2人になるの?」()
「なんか怖いかも・・・;」()
「でもあの子誰?」()
「転校生のさんだよ。なんか7組、嵐が起きそう」()
「ひのきとタッグかいな・・・見物やけど・・・なぁ・・・;」()
「今年、一波乱ありそうね・・・;」()
の言葉に、12人はウンウンと頷く。
「手塚と同じクラスなのは憂鬱だけど〜、がいるし〜〜〜!!
今年も暴れに暴れよーーーーっと!!」
その後、ひのきは橘の鉄拳を喰らい・・・14人で校舎をあとにした。
あとがき。
お待たせしました。とうとうひのきに悪友となるヒロインが1名追加となりました。
チャットで話しててひのきとの悪友という言葉に刺激され・・・やってしまいました。(Hさん、ご協力ありがと)
のちのち、彼氏になるあのお方と接触も考えていますので楽しみにしていて下さい。
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著者:瀬川音符
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