当日・・・・
昨日の内に全て準備は終えており中庭にそれぞれの対戦カードが発表された。
各クラス、既にウォームアップを済ませグランドに並んでいた。
『では、第○×回 青学球技大会を行います!』
Yellow Princeの小池が宣言し、球技大会が始まった。
そしてそれぞれ各会場へと移動する。
「えっと・・・私は11時でDコートね・・・」
が中庭で確認していると、ガバッと背後から抱きついてきた。
「オレ、10時半にAコート!ってか見事に決勝まで当たらないようになったな!」
「ひのちゃん・・・が怒る前に退いたほうがいいよ;」
抱きついてるひのきに、が冷や汗かきながら言い掛けて来た。
「ねぇ、どっから応援にいくんや?」
そんなひのき達を横目にが対戦表を見ながら話し掛けてきた。
「ってか重なってるとこ多いよね・・・クラスのも見てないとうるさそうだし〜」
が話しに入りながらボヤク。
「仕方ないよ・・・クラス対抗なんだし・・・」
「それじゃ、あたしは体育館に行くから・・・初戦から試合なんて・・・」
のボヤキに相槌するに、さっそく試合のためは体育館へと向かった。
「えっと・・・」
が対戦カードを見ながら読み上げていった。
ドッチボール |
1回戦 A 2−6VS1−4 B 3−11VS1−2 |
バレーボール |
1回戦 A 3−3VS2−7 B 1−3 VS2−10 |
バスケットボール |
1回戦 A 1−7VS1−1 B 3−1 VS3−6 |
サッカーボール |
1回戦 2−2VS2−5 |
ソフトボール |
1回戦 1−4VS1−5 |
「他にもいろんなカードがあるね・・・・」()
「というより、ドッチに殆ど固まってるんだよね・・・」()
「じゃ、ドッチのあるコートに移動やな」()
彼女達は体育館へと移動し始めた。
「けど、クラス関係無しで女子どもはあいつらを応援しそーだけどな!!」
移動しながらこれから起きることを悟りながらひのきはケラケラと笑っている。
「あ〜あ・・・皆熱くなってさ・・・」
「ぼやいてないで、集中してよ!!残ってんの私とアンタなんだから!!」
ドッチBコートではと伊武が2人きりで3年生に挑んでいた。
「はいはい・・・・やればいいんだろ・・・」
そして、たった2人で5分もせずに3年を薙ぎ倒してしまった。
「うっひょ〜〜〜!!3年に勝ってるよw」()
「深司のやつ・・・容赦ねーな・・・」(神尾)
「まっ、いいじゃないw兎に角私たちは2−3との試合頑張りましょw」(杏)
だが、1−6トリオは・・・・・リョーガの手によって約10分で負けてしまった。
「んだよ・・・。テニス部3人居ても俺には敵わないってか!!」
リョーガの活躍にクラスの女子・・・いや、リョーガファンの女子は黄色い声をあげた。
所変わってバレーコートでは既に2回戦目が行われていた。
不二が入った2−4は着々とポイントを取っていき、3回戦目へと登っていった。
「うわっ!!次2−4だ〜〜;大石と当たる前に不二かよ〜〜〜」
次の対戦相手である2−6の菊丸が相手を知り嘆いていた。
「楽しみだな・・・英二とやるの」
クスクスと微笑みながら菊丸の後ろを歩く不二に、
「うにゃ・・・・ぜーーーったい、負けないもんねーーーーーーっだ!!」
と菊丸に火がついた。
「試合見たいけど・・・・次、ドッチの試合重なってるからな・・・;」
落ち込むに、が声を掛ける。
「仕方ないわよ・・・。私ももうテニスコートに行かないと・・・」
「お互い、大変だね・・・」
のちに、2−6は2−4に敗退した。
グランドのバスケットコートでは・・・・・・・・・・・・
「あ゛〜!!てめー、喧嘩売ってんのか!?」
「やんのか!?ごらーーー!!」
何故か同じチーム同士なのに、ボールを取り合っている桃城と海堂。
チームメイトだけではなく、相手の3年生ですら・・・ただ呆然としていた。
「シュートを打つのは、オレだ!!」
「んだと!!俺がやるんだ!!」
「頼むから・・・・試合してくれ・・・・」
ため息を着きながら、チームメイトの桜井がぼやきだした。
サッカーコートでは・・・・・
「うそだろ・・・橘さんと!?」
「いつかは当たるのは覚悟してたけど・・・こんなに早く・・・;」
第4試合目、2−3VS1−1・・・・
元不動峰の対決が今から始まろうとしていた。
挨拶を済ませるとつかさず・・・
「石田、内村。本気で来いよ・・・」
と橘は悠々と自分のポジションへと移動した。
さすがの2人も力を尽くしたのだが・・・・・橘に敗退してしまった。
サッカーコートの逆側ではソフトボールの試合が行われていた。
「おっしゃーーー!!燃えるぜ、バーーーニーーーーング!!」
ラケットならぬバットですっかりバーニング状態になっている河村に誰もが怯んでいる。
実はこの試合の前には・・・・
「ストライクの確率100%」
乾を筆頭にデータ野球を繰り広げ、勝利を手にしていたのだ。
さてさて・・・・・・テニスコートでは・・・暴れている女子1名。
「うりゃーー!!男だろうが下級生だろうが、よーしゃしねーぞ〜〜!!」
と言いながら、誰にもポイントを譲らず勝ち上がっていった。
「全くアイツは・・・・;」
スコアを記録しながら、手塚は呆れていた。
「けど、ラブゲームなのね・・・。決勝、当たりそうね・・・」
「・・・」
「次、試合だもん・・。アップ終らせて顔出しに来たの」
「そうか・・・。お前の試合が終るまでここにいるからな」
「そっw」
がコートに入ると、3年の男子が待っていた。
そして・・・各クラスの応援と・・・のファンなる男子が応援を始めた。
「うわっ・・・・人気、凄すぎ・・・」
「だろうな・・・。去年から急上昇したし〜」
試合を終えたひのきと、この声に唖然とする。
「にしても・・・、つよーいね」
「あったり前だぜ・・・。去年、選抜に選ばれたんだしよ・・・」
話している内に、はあっという間に試合を終らせた。
「ひのきより早かったんじゃないの?」
「さーな・・・けど、決勝・・・マジで当たるのか・・・。たーのしみw」
そういい、ひのきはコートから離れた。
それからというものの・・・・それぞれ熾烈な戦いを繰り広げた。
特に・・・ドッチボール。
「いや〜〜〜〜〜〜〜〜!!手塚君がいるクラスなの〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」()
「大石君が居るクラスと・・・・;無理に決まってるじゃない・・・」()
「リョーガ先輩、酷いです!!本気で当てた;」()
トーナメントが順々と上がっていき、更なる熾烈な戦いが繰り広げられていく。
「タカさんのパワーを計算して・・・・」
「カモーン・・・乾・・・」
ソフトボールでは乾VS河村。
「大石とか・・・楽しみだな」
「不二・・・こっちこそ」
バレーボールでは黒微笑の不二VS爽やか笑顔の大石。
「よう・・・・とうとう、お前とか・・・」
「やはり、勝ち残っていたか・・・」
ドッチボールではリョーガVS手塚。
そして・・・テニスでは・・・・
「ホントにちゃんと当たっちまった・・・」
「そうね・・・・」
双子の対決となった。
最終試合がそれぞれ決まったとこで、昼休憩に入った。
今回はさすがに、クラス対抗のために一緒に昼食は出来なかったが・・・生徒会は集まり決勝の話をしていた。
「では、ソフト → サッカー → バスケ → バレー → ドッチ → テニスの順で放送します」
Rad Princeの百々海信人(どどみ のぶと)が話すと全員が頷き同意した。
「けど、3年が残ってるのはバスケとサッカーとはな・・・」
「ホント・・・藍輝は藍輝で負けてるし・・・兎に角、バスケでは絶対勝つわよ!!」
嘆くYellow Princeに闘志に火を燃やすYellow Princess。
「けど、なにもテニスを最後にしなくても・・・。副賞もあるっていうのに・・・」
弁当を食べながらため息を着いていると、隣からつかさず
「頑張って下さいね。先輩!」
Rad Princessの高橋 愛李(たかはし あいり)が声援をかける。
「さっ!!午後は忙しいよ!特にテニスなんて副賞つけちゃったんだから!!」
午後の決勝戦が始まった。
まずはソフトボール。殆どの生徒がグランドに集まり試合を観戦していた。
「オラオラ!!カモーーーン!!レッツ、バーーーーーニング!!」
河村の打った球は真っすぐ進み・・・・乾が指示を出すと・・・
『アウトッ!!』
2人のプレイに回りは拍手を送り、試合は延長戦へと向かった。
そして・・・・・・
『ゲームセット!!2−6の勝ち!!』
次はサッカー、バスケ・・・今回は3年対決となった。
けど・・・・
「ほらほら・・・あたしからボールとって見なさいよ!!」
とまぁ、小笠原がチームを引張り、優勝へと導いた。
場所を体育館に移り、バレーとドッチの試合が始まった。
大石の巧みなる行動力と、不二の天才的な技。
バレーコートでは熾烈な戦いが広げられている。
「そりゃ!!」
「・・・・クスッ」
大石の打ったスパイクを不二は・・・・
ポトンッ・・・・・・
なんと羆落しで打ち返してしまった。
『ゲームセット!2−4の勝ち!!』
さて、隣のコートでは・・・・・
「こんな形でお前と試合するようになるとはな・・・手塚」
「お互い、油断せず行こう・・・」
試合が始まり、3組はリョーガを先頭に7組は手塚を先頭に試合を繰り広げて行った。
1人・・・また1人と外野に出して行き・・・・
「あとはお前だけだな・・・」
「それはテメーも同じだろうが・・・」
コートには手塚とリョーガ1人が残っている。
「ほら・・・行くぜ!!」
リョーガが投げる。手塚が冷静に受け止める。
「なんの!!」
投げ、受け止め、更に投げる・・・。2人の熾烈なボールが行き来する。
「おーい、手塚!!じじむせー顔してると当てられるぜ!!」
リョーガがとっさに外野にボールをパスし、外野から手塚に向かってボールが叩き込まれた。
「フッ・・・そんなことで、俺が倒されるとでも思ったのか!!」
軽くボールを受け取り、手塚がリョーガに向けてボールを投げた。
「んがっ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ポトンッ・・・・
『ゲームセット!2−7の勝ち!!』
なんと、手塚が放ったボールはリョーガの顔面直撃してしまった。
「ってて・・・手塚!!何も顔面に当てることねーだろーが!!」
顔を手で押さえながら、口答えするリョーガに
「避けないお前が悪い」
とすんなりと返事を返されてしまい、リョーガは「チクショウ・・・」と嘆いた。
「さってと・・・最後だな。オレとちゃんのデスマッチ・・・」
「そうね・・・。いきましょ・・・」
歓声が上がる体育館から双子は、テニスコートへと向かった。
最後の決勝戦、テニスコートで双子の対決が始まろうとした。
既に2人はコートに入り、試合に向けてテンションを高めている。
体育館からテニスコートへと移動してきた高等部全生徒はフェンス越しでぐるりと囲んでいる。
「手塚、準備は大丈夫だ」
「いつでも試合、出来るっすよ。部長」
「そうか・・・。では始めるぞ!」
手塚、不二、橘がコートに入り、2人に試合を始めると告げた。
「コレより、決勝戦を行う!試合は1セットマッチ!トスを決めてくれ」
審判台に上り、2人に言うとひのきがニヤリと笑い
「いいよ!んなの・・・・ちゃんにサーブ譲る」
「ひのき・・・・」
「とっとと試合、始めようぜ!!」
ぎゅっとグリップを握り、ひのきが構えた。
「国光・・・。呼び方、じゃ面倒でしょ。名前で構わないから・・・」
「解った。では始める!!」
手塚のコールとともに、試合が始まった。
「おらーーーー!!ドンドン行くぜ!!」
パワーで押し切ろうとするひのきに、いとも簡単に返すに回りは静まり見ていた。
「ゲームひのき、4−4 チェンジコート!」
お互いにゲームを取って行くと歓声が上がる。
とすれ違う時、ひのきがボソッと呟きコートへと入った。
「本気でか・・・・だーっれで行こうかな・・・・」
フッと固まってるテニス部員に目線を向ける。
その視線の先に、高等部とは違う制服の2人が割り入っていた。
中等部にいる越前とだ。既に授業を終わらせこっちに来たみたいだ。
「きーっまり・・・・」
はボールを2・3度つき、高く上げサーブを打ち込んだ。
ひのきのコートに入ると、スピンがかかりひのきに向かって飛び上がってきた。
「うわっ!!」
「15−0」
手塚のコールが響き、周りは騒ぎ出す。そしてテニス部員+彼女達はただ見守っていた。
「おっもしれー・・・」
俄然、ひのきはやる気に満ちていた。
「じゃ、次行くわよ・・・」
第9ゲームはがサーブだけでポイントを取り王手をかけた。
ひのきのサーブから始まり、熾烈なラリーが続く。
相変わらずひのきはひのきでパワーで押して行く。
は持ち前のコピー技がジュニア選抜時よりも磨きが掛かっており切れを増していた。
「デュース!」
がマッチポイントを取ると、ひのきがもぎ取りデュースへと持ち込む。
お互いが凌ぎを削り、戦う姿に誰もが黙って見ていた。
「まだまだ!!!」
「こっちだって・・・そろそろ行くわよ!!」
ひのきの放ったトップスピンに、つばめ返しでリターンしポイントを取る。
次のサーブを放ち、はロブを上げるように深く足元を狙ってリターンする。
まるで、掌で踊らされるようにひのきはロブを上げとたんにが2段スマッシュ、
破滅への輪舞曲を繰りだし、1打目でひのきのラケットを弾き2打目でコートを貫いた。
「ゲームセット、ウォンバイ2−4!」
こうして、今年の球技大会は終了とした・・・・・というのはまだ先の話し・・・
ああ・・・・やっとですよ・・・;
やっとお届けできます。球技大会・・・かなり面白く?なりました。
そして初めて音を着けてみました。音量調節も出来るようになってますんで・・・ご自分で調節してお楽しみ下さい。
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著者:瀬川音符
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