今年も・・・・・この日がやってくる。




誕生日に拉致??





10月に入った。
だがある人物は、日を増すごとにため息が増えている。
その人物とは・・・・・・・・・・



「国光・・・またため息?疲れてるの・・・」
そう、ため息をついているのは手塚国光。
そして、只今生徒会の仕事でと2人きり。
「いや・・・そうじゃないが・・・」
そういうが、ため息をつく手塚に・・・・


「もしかして・・・7日のこと考えてるの?」
の一言にグサッとささる。
「ああ・・・・」
「そっか〜。今年も激しそうだね・・・・ファンは」
も手塚ファンには濃く如く冷や汗をかくほど・・・・


「で、どうするの?さすがに去年みたいには行かないでしょ・・・」
の言葉にただ、コクリと頷いてしまう手塚。





10月入っての休みの日・・・・
「ねぇ、国光・・・」
手塚の母、彩菜に呼ばれお茶を飲んでいた手塚は返事を返す。
「はい」
「次の7日なんだけど・・・実はお父さんとお爺様がお留守なの。
 祝ってあげたいんだけど・・・私1人だけというのもね〜〜」
彩菜は手に頬を乗せ、う〜んと悩みながら話す。
「母さんの気持ちだけで、十分です」
手塚はそう彩菜に言うが・・・彩菜は思いがけない言葉を放ってしまった。


「そうだわ。7日はちゃんも一緒にお祝いしましょ。」
彩菜の発言に、さすがの手塚も唖然としてしまう。
「ですが・・・」
「そうよ、そうしましょう。ちゃんがいれば楽しくなりそう。
 ねぇ、国光?」
「はぁ・・・」
「あっ、なんならお泊りしてもらいましょ。あ〜、7日が楽しみだわ。
 となれば、早速凪さんに連絡しなきゃ」
彩菜は浮かれ気分で、リビングから去っていった。


その数時間後・・・手塚はまた彩菜から物凄いことを言われることとなる。




「国光、ちゃんには内緒にしてるから当日、拉致してきなさいww」




こうして、手塚のため息は止まることはなかった・・・・。





そして、10月7日がやってきた。

手塚は朝早くからテニス部の朝練に参加していたため、コートにいた。
だが、コート周りには手塚にプレゼントを渡したいと願うファンたちでぐるりと囲まれていた。

「ほえ〜、今年も凄いにゃ〜」(菊丸)
「およそ上級生と外部から来た同級生が主だろうな」(乾)
「どうしてだ?」(橘)
彼らの発言に疑問を持つ橘に、大石が答えた。
「手塚は去年、さんとある行動でほとんどが玉砕したんだ。
 また同じ手を使われると思ったんじゃないのかな・・・」(大石)
大石の答えに、橘も納得する。
「それで、今年はどうするんだい?手塚・・・」(不二)
不二がそう問いかけると・・・手塚は、黙秘したままだった。


「もしかして・・・今年は何も考えてないの?」(
一方変わって、彼女たちは登校中。
「うん。色々案は出したんだけど・・・納得行くものが無くて・・・」(
「せやけど、なんで誕生日にそんな対策考えなあかんの?」(
の話に、がそう問いかけてきた。
もちろん、一緒にいたも疑問を持ち始める。
「そっか〜。尚子と幸美は知らないんだよね〜〜」(
「まぁ、それは仕方ないことだけど・・・・あのね〜」(
も大石と同じように、2人に説明をした。
「じゃあ、手塚君だけじゃないの?」(
の問いかけに、そしてはコクリと頷いた。

「まぁ、考えてみても解る連中だな。手塚、不二、菊丸、オチビだろ?
 あと〜〜、大穴でデータ、バーニング、たまごだろ〜〜」
ひのきが指で数えながら、メンバーの名前を挙げて行く。


「あ〜、あと桃城先輩と海堂先輩も凄いですよww」
付け加えのように、が口を出してきた。


「おはようございます、先輩方」(
「おはよう、さん」(
先輩、今年はどうされるんですか?去年私も見てましたけど・・・」
の質問に、はなにも応えれなかった。





ではコートに戻って・・・・
「で、どうするつもりだい?」(不二)
「どうも、いい案が無いんだ・・・」(手塚)
「んじゃあ〜、今年の手塚はファンでもみくちゃにされるんだ〜〜」(菊丸)
菊丸がからかい口調でそういうと手塚の眉間に皺が何本か寄ってしまう。
「英二!!」(大石)
「今の手塚に挑発はやばいぞ。だが、あの中をどうやって潜り抜けるつもりだ?」(橘)
橘が問いかけると、手塚はフェンス越しのファンたちを見る。
視線が合ったと間違えるファンたちはキャーキャーと黄色い声をあげていた。

「そうだな・・・」
手塚が悩んでいる先に、目に入ったのは愛しの彼女の姿。
手塚は思うがままにコートから出て、彼女に向って行く・・・・がっ!!


『手塚君、お誕生日おめでとう』
『これプレゼント、受け取って』
とファンたちに押し寄せられてしまった。

「すまないが、退いてくれ」
手塚はファンを掻き分け、のもとに行く。


!!」
名前を呼ばれ、は振り向く。
「国光・・どうしたの・・・・って////」
が問いかけようとした隙に、手塚はをグラウンドの真ん中で抱き締めた。
手塚の行動に、ファンは騒動を起す。
周りはどよめく。知っているものは『やる〜』と言っていた。

「国光///どうしたの?こんな所で・・・」
「すまない・・・思わずやってしまった・・・」
手塚はと向き合い、
「とりあえず、ココから逃げるぞ」
そういうと、の手をひき手塚はそのまま走り出した。

そして、また周りは騒ぎだす。


「はぁはぁ・・・もう、一体どうしたの?」
「あの中に居たくなかったからだ・・・今日はこういうのが続くな」
手塚はため息つきながら、髪を掻きあげる。
「仕方ないわよね・・・今年は対策考えてなかったんだし・・・
 で、今日1日をどう乗り切るつもり?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一緒にいてくれないか・・・」
「えっ・・・それでいいの?」
「ああ・・・が居てくれれば、それでいい・・・あとは俺が追い返す」
「解った・・・」


それから授業以外の時間は、手塚とは必ず一緒にいることになった。
(余談:どちらかが移動教室でも一緒)


『手塚君、お誕生日おめでとう。これプレゼント・・・』
1人の女生徒が2人のもとにやってくるが・・・
「すまないが、今君に構っている暇などない。俺にはしか映っていないからな」
「ゴメンなさいね」
とこのように、2人掛りでプレゼントを持ってくるファンたちを撃退したのであった。
ちなみに・・・このときの手塚は、を後ろから抱き締めていた体勢である。



そんなこんなで、昼休みがやってきた。
今日は秋晴れなので、久しぶりに中等部と高等部の境目にいつものメンバーは集まっていた。

「じゃあ、手塚先輩。今日はずっと先輩に付きっ切りなんだ・・・」(越前)
「うん。ほとんどあれでファンを追い返したのよ・・・」(
そういい、と越前はぴったりとくっついている手塚とを横目でみていた。

「あっ、そうだ。手塚先輩!!これ私たちから」(
「お誕生日おめでとうございます」(
は手塚にプレゼントを差し出した。
「これは男テニと女テニのレギュラーからっす」(海堂)
「受け取ってくださいよ〜、手塚先輩」(桃城)
海堂と桃城にまで言われ、手塚は行為に甘えることにした。

「ありがとう・・・」
手塚はプレゼントを受け取り、再びの所に戻ってきた。
「手塚、俺達からもあるんだ。受け取ってくれ」
大石が代表で手塚にプレゼントを差し出した。
「大石・・・」
「それに、今回はたちも一緒だよ。手塚」
不二が言葉を付け加える。
「そうか・・・ありがとう」
手塚は、全員に頭を下げた。

「ところで・・・手塚。弁当はどうしたんだい?」
河村が問いかけて、手塚は、を見る。
・・・今日は持ってくるなと言っていたが・・・」
「うん。実は〜〜」
は持ってきた少し小さい重箱を出してきた。
「今年は張り切って作っちゃった」
重箱を開けると、周りが『おお〜』と声をあげる。

「はい、おはし。食べてくれる?」
「もちろんだ」
手塚はひとつ口に入れ、「美味い」といった。




そして、時間は過ぎ・・・・・・・・・・・・・
放課後がやってきた。

だが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『手塚君、プレゼント受け取って〜〜〜』
と、ファンは一向に手塚にプレゼント攻撃をしていた。

「何故、がいると言うのに来るんだ・・・?」
手塚はため息をつきながら、疑問を言葉にしていた。
「さすがに、居ても構わないってところだろう。あっ、手塚・・・
 部長からの伝言だ。今日は出てくるなだとさ」
「そうか・・・すまないな、大石」
「いいよ。それじゃ、気をつけて帰れよ」
「ああ・・・」

目の前の10組が終るのを待ってる手塚・・・・
10組がSHRが終り、生徒がゾクゾクと教室から出て行く。

「お待たせ、国光」
「今日は生徒会も無い。コーラス部はどうする気だ?」
手塚に問われ、はう〜んと悩み始めた。

!!」
悩んでいるが声を掛けてきた。
・・・どうしたの?」
「部長からの伝言。『手塚君に付きまとわれてるんだって?大変ね〜。今日はこなくてもいいわよ〜』
 だってさ・・・そうとう校内に回ってるのね〜〜」
「はぁ・・・じゃあ、今日は休むって伝えて。それと、国光は彼氏だからいいんです〜。って
 伝えて」
「了解。それじゃーね」
は伝言を受け、2人の前から去った。


「帰るか・・・」
「うん」
手塚は自然との手を握り、歩き始めた。


・・・」
構内をでて公道を歩きながら、手塚が名前を呼んだ。
「なに?」
「今日・・・ずっと一緒にいたいといったらお前はどうする?」
「えっ・・・・それって、夜も・・・?」
「ああ・・・」
「もし・・・・イヤっていったら?」
「その場合は、拉致だな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・拉致!?
「俺はそのつもりだ。さぁ、帰るぞ」
「帰るって・・・どっちの家?」
「俺の家だ」
そういい、手塚はぐいぐいとの手を引き、自宅に向っていった。
「ウソでしょ?ねぇ、国光〜〜〜〜〜!!」



手塚家に到着した2人。
「ただいま帰りました」
玄関を開け、中に向って帰ったことを告げると・・・
「おかえりなさい、国光」
1つのドアから、手塚の母彩菜が姿を現した。
「こんばんは、おば様」
「いらっしゃい、ちゃん。ゴメンなさいね、急につれてこさせちゃって。
 私が国光に頼んだのよ。ちゃんと一緒に国光の誕生日を祝いたかったから」
「そうだったんですか・・・でも、おじ様やおじい様は・・・」
がそう問いかけると、手塚がポンッとの肩に手を置き応えた。
「おじい様は老人会で旅行、父さんは出張中だ」
「そうなの・・・だから私だけじゃ物足りなくて〜〜。あっ、お家の方は心配しなくていいから。
 凪さんには事前にお話しましたから。あっ、ちゃんの着替え等もさっき持って来てくれたのよ。
 さぁ、2人ともはやくお上がりなさい」



それから彩菜とで盛大に手塚の誕生日を祝った。
と言ったものの・・・ほとんど彩菜がを娘のように可愛がっていたということだけ・・・
その姿に、手塚も少しながら・・・眉間に皺を寄せていた・・・・






ちゃん、国光の部屋にお布団持っていってるからね」
彩菜はそういうと、さっさと自分の部屋に戻っていった。
「え〜っと・・・」
「いやなら、別の部屋を用意するぞ。去年以来、どうも一緒にいさせたいみたいなんだ」
「これもパパのせいね・・・もう、そんなに拒んだりしないわ」
「そうか」


2人は手塚の部屋に入り、くつろいだ。

「どうだった?今年の誕生日は・・・」
ベッドを背もたれにして、が問いかけてきた。
「今年はそれなりに考えていなかったからな・・・だが、充実していた」
「そう、よかったvvあのね・・・国光・・・」
「なんだ?」
手塚が問いかけるが、は下に俯き話そうとはしない。
・・・どうした」
「実はね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

は手塚にプレゼントを用意してないことを話した。
「コンクールも本選に入ったから、余裕なくて・・・」
そういいながら、目に涙を溜めた。
・・・その気持ちだけでいい」
手塚はと肩を並べ、自分に引き寄せる。
「でも・・・なんかしたい・・・何か要望あったら言って。今出来ることでもいいから」
上目遣いで手塚を見ながら、そういうと・・・
「なら、暫くこうさせていろ」
手塚は、をひょいっと抱き上げ、自分の太腿に乗せる。
「国光///」
「いいだろう。せっかくの誕生日だ」
そういい、手塚はそのままを抱きしめた。
「うん・・・」


2人はそのまま、暫く抱き合っていた。



「そろそろ寝るか・・・」
手塚が腕を放し、を解放する。
「うん」
が敷いている布団に入ろうとすると
は俺のベッドを使え」
手塚はそういい、布団の中に入る。
「ちょッ・・・国光///」
「なんだ?」
「・・・・・・・・・・・・国光のベッドじゃ眠れないよ・・・その///なんていうか///」
は、どういったらいいのか分からず、ただ顔を赤く染めた。
「なら、こっちで俺と寝るか・・・?」
「///////////////国光・・・」
「嫌か?」
手塚の問いかけに、はただ首を横に振った。
そして、手塚のなすがままには眼鏡を外し手塚のいる布団に入った。


・・・ありがとう。一緒にいてくれて」
手塚はそのまま、を抱きしめ耳元で呟いた。
「国光・・・誕生日、おめでとう」
そのまま2人の唇は重なり合った。



翌朝・・・

「あらあら、ホント仲良しさんなんだから」
と彩菜に見られていたことは、誰も知らない・・・・・・・・・・・・

あとがき。
あははっwwここでは2度目のバースデーww永遠の15歳になってしまってるのねww
でも、僕の所は16歳ww成長させるもんね〜っだ。
ということで・・・今年の手塚バースデー夢のテーマは『拉致!!』ですよww
手塚に拉致られたら本望ww(コラ)手塚がドンドン大胆になって行く・・・それもこれもあの国光影響が・・・(hさん怒らないでね)
ドリチャでは僕、手塚ヒロインやってるんですけど・・・他のより濃厚でウハウハしてますww
これってちょっと行けば裏行きだね^^;そろそろやっていかなきゃとは思ってますけど・・・

兎に角!!

Happy Birthday!!Kunimitsu Tezuka

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著者:瀬川音符

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