合宿3日目・・・・・・
5話 合同練習
さて、ジュニア選抜合宿も3日目を迎えた。
華村班と榊班は朝も早くから練習が行われていた。
「皆そろっているね。今日の竜崎班のスケジュールを確認しておくぞ」
竜崎先生が今日のメニューを読み上げていく。
「ってところじゃ。それと今日は女子の合同練習もある。
とはわかっとるね?」
「「はい!!」」
「あと、ミクスドで参加するものも午後は別だからね。覚えておくんだよ」
それから竜崎班は10時まで、それぞれ過していった。
「それじゃ、和解したんだ〜」()
「よかったですね、さん」()
「ありがとう・・・本当にお騒がせしました」
は彼女たちに頭を下げた。
「そないなことあらへん!!」()
「そうよ、気にしないで」()
「でも〜、昨日の19試合連続はかなりきたんじゃないの?」()
「何で知ってるのよ?」()
「あのね・・・ここにいるボランティア人は皆知ってるのよ!!
それに華村先生も話してくれたしね・・・」()
「そうなんだ・・・まぁ、なんとかなるでしょ」
時間は過ぎていき・・・・・・・・・・・・
「それでは女子合同練習を始めます。今回は初回ですからまずミーティングを・・・」
集められた8名は、華村先生の指示通りミーティングを行っている。
「まぁ、これくらいでしょう・・・では、全員コートに出なさい。
これからそれぞれのスタイルを見るため、シングルスを行います」
コートに出て、早速華村先生からシングルスのオーダーが出された。
「まず、第一試合は・・・・手塚君、さん。貴方達よ」
華村先生の言葉に、周りはシーンと静まる。
「国光と・・・・」
「とか・・」
2人は目線を合わせ、互いを見る。
「うそッ・・・手塚先輩と先輩が・・・」()
「確かに面白いカードだけど・・・」()
「手塚先輩に敵うのかよ・・先輩・・・?」(桃城)
「んなの解るか・・・・」(海堂)
「どうみる?弦一郎君・・・」()
「さぁな・・・」(真田)
「1セットマッチ、 トゥサーブ!!」
審判のコールが鳴り響き、試合が開始した。
2・3度ボールをつき、センターにサーブを打ち込んだ。
「はっ!!」
だが手塚は意図も簡単にリターンする。
それから熾烈なラリーが始まった。
「はっ!!」
「っ!!」
「うわ〜・・・ポイントが全然入ってない・・・」()
ボランティアの面々は女子合同のサポートがてら試合を見ていた。
「相手に手塚君・・・マジ?」()
「かな・・・・?」()
「どう思う?河村くん・・・」()
「まだ探り状態じゃないかな・・・でも手塚、いつにもまして慎重だ」(河村)
「そないなこといっても、ポイント入らなゲームすすまへんで」()
「どうなるんですかね・・・この試合・・・」()
そして・・・他のメンバー候補達も試合を見に来ていた。
「2人ともやるじゃねーの・・・なぁ、樺地?」(跡部)
「ウスッ」(樺地)
「せやけど、決まらへんな」(忍足)
「それだけも実力があんだろ」(宍戸)
「そうですね・・・あの練習試合も凄かったですから・・・」(鳳)
「手塚、ちっとも手を抜いていないな」(佐伯)
「それもそうでしょう。彼女、かなりの兵ですからね」(観月)
「ああ。は計り知れない力を持っているからな」(乾)
「そろそろ出すかな・・・あれ」(不二周)
「あれってなんだよ?兄貴」(不二裕)
だが、不二の予想が当たらず2人はラリーを続けていく。
「長いな・・・」(木更津亮)
「うん。2人とも粘るね」(木更津淳)
「粘りにねばーギブアップ・・・プッ」(天根)
「あーあ、ダジャレ言ってるし・・・」(伊武)
「それより試合だ。いつまで続ける気なんだ、このラリー・・・」(橘)
「そろそろ仕掛ける所ッスよね」(神尾)
「さぁ、どっちが仕掛けるか・・・見ものだね☆」(千石)
ラリーが続いて15分。
そろそろポイントが入ってもいいのだが・・・・・・
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!手塚もさんも全然仕掛けにゃいよ〜!!」(菊丸)
「どうする気なんでしょうね・・・あの2人」(越前)
「俺にも理解不能だよ・・・」(大石)
「一体どうしたんすかね?」(切原)
「いくら互いが警戒してるとはいえ、これは・・・・・」(柳)
「俺もの考えていることが解らないな・・・」(幸村)
「華村先生、どうされるつもりですか?」(梶本)
「1ゲームにポイントが入らない・・・ただラリー続けているだけ・・・」(神城)
「止めないんですか?」(若人)
華村先生はベンチから立ち上がる。
「まさかこうなるなんて、思わなかったわ・・・2人とも、そこまでよ!!」
ストップが掛かり、ボールはの横を通り抜けて行った。
「1つ良いかしら。どうして決め技を出さなかったの?」
華村先生の問いかけに2人はこう答えた。
「「手塚君()を警戒してチャンスを待ってました」」
この答えに華村先生はため息をついた。
「解ったわ。この試合は無効とします。さぁ、皆はそれぞれの班に戻って
練習を再開しなさい」
そういわれると、候補生達はそれぞれの班に戻っていった。
午後の練習が終わり、8人はまたミーティングルームに集合した。
「さて、今日の練習を見て思ったことを言わせて貰うわ」
華村先生が話し出し、8人は視線を向ける。
そこには竜崎先生と榊先生もいる。
「さすがミクスドを経験しているだけあって、桃城&ペアと海堂&ペアは順調。
初めて組む手塚&ペア、真田&ペアも上達しているわ。
ですけど、これはミクスドの話。解っているでしょ、2人とも・・・・・」
華村先生はそう言いながら、手塚とを見る。
「いくらチャンスを待ってたとはいえ、15分以上もラリーを続けるなんて・・・」
「「スミマセンでした・・・」」
「別に怒っては無いのよ。ただ理由が知りたいだけ・・・話してくれるかしら・・・」
2人は目を合わせ、コクリと頷くとまずが話し出した。
「私は、彼の決め技がいつ出されるか・・・それを警戒してました。
手塚ゾーンは知らぬ間に作られたり、一歩でも力を抜いたら零式ドロップショットが来る。
だから私は深いところにショットを繰り返していました」
「僕はの力をまだ見切ったわけではありません。
それに彼女にはある技もあります。それを警戒していました」
2人の真意がわかり、華村先生も納得してくれた。
「それじゃ、合同練習を終ります。先生方何かあります?」
2人の先生に問いかけると、2人同時に手を上げた。
「お先にどうぞ・・・」
「そうかい。ありがとう・・・・、今日高等部の先生から電話があってね・・・
お前さん、全国Sound選手権に参加してたんだね・・・3次予選突破だそうだ」
「そうですか・・・」
「すまないことをしたね・・・大事な時に・・・」
「いいえ、私が選んだことですから・・・気にしないで下さい」
「いいのかい?」
「はい」
「では私が・・・・そのSound選手権が親善試合の後と決まったそうだ。
、ピアノの練習時間が無いだろう。私がキーボードを手配した。
これで思う存分練習に励んでもらいたい」
「ありがとうございます、榊先生」
「私も時間があれば、練習に付き合おう。これでも音楽教師だからな。
私からは以上だ」
そして夜に榊先生が手配したキーボードが食堂にやってきた。
夕食の後、すぐと榊先生はピアノのレッスンを始めたのであった。
あとがき。
はい、3日目!!合同練習ですよ・・・
まずは心配していた彼女達に報告。そして手塚との試合・・・
本当は手塚に負けるようにしようと思ったんですけど、おあずけにしちゃいました。
まぁ、それだけ手塚ヒロインがどれだけの力を持っているかって所ですね。
次、ちょっと道楽が入ります。
ちょっとしたお遊び・・・というよりあれですよ・・・アニプリでユニット誕生と同じですね・・・
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著者:瀬川音符
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