夏休みが始まり・・・・・・




第1話 ジュニア選抜候補生 集まる





テニス部は関東大会も勝ち越し、全国大会へ厳しい練習が繰り広げられていた。
それは各校、同じだ。
そんな時・・・・・・・・・・・・・

『生徒の呼び出しをします。男子テニス部1年レギュラーの手塚君、不二君、橘君、
 乾君、菊丸君、大石君。コーラス部のさん、さん、さん、さん、
 演劇部のさん、PC部のさん。至急、第2会議室に集まって下さい。
 繰り返します・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』


手塚たちが放送で呼び出しをされた。

「うにゃ、なんか呼び出しされたね」(菊丸)
「そうだね・・・それにたちも」(不二)
「何かあったのか?」(橘)
「さぁな・・・だがこの時期、去年はあれがあったからな・・・」(乾)
「ジュニア選抜か・・・だがあれは中学生だけだったはずじゃ・・・」(大石)
「御託はあとだ。行くぞ」(手塚)




「ねぇ、なんであたし達呼ばれたの?」()
「さぁ?」()
「テニス部にコーラス部、演劇にPC・・・一体なにが・・・」()
「う〜ん・・・兎に角、第2会議室にイコ」()

そのあと彼女達はとも合流し第2会議室に急いだ。


会議室に入ると、
「あっ、先輩〜〜!!」
、桃城、海堂、越前、神尾、伊武の中等部メンバーが揃っていた。
さんたち・・・どうして・・・」
がそういうと、後ろから懐かしい声がした。
「あたしが連れてきたんじゃよ。久しぶりだね、お前さんたち」
「「「「竜崎先生!お久しぶりです」」」」
「うん、元気そうでなにより」
そのあとすぐに、手塚たちも会議室に入ってきた。

「それじゃ、話を始めるぞ。去年、ジュニア選抜に参加したものはわかると思うんじゃが・・・
 今年も夏に日米親善ジュニア選抜大会が行われることになった。
 本来ならジュニアは16歳未満なんじゃが・・・今年は19歳未満、つまり高校生も
 参加できることになった」
竜崎先生の話に、去年参加したものはやっぱり・・・と言う顔をする。

「8月の第1週に選抜合宿も行われる。そこの所は、去年と変わりは無い。
 それに、今年は女子の選抜も決まった。は当然選手候補として参加してもらうよ」

「「はい」」

「それで、私たちは・・・・」
が問いかけると、竜崎先生はさらにこういった。
「お前さんたちは、ボランティアで合宿のサポートしてほしいんじゃ。
 去年は、桜乃と小坂田、橘杏が参加した。だが、強制はしないよ。
 やりたいものだけ、参加してくれ。いいね?
 ・・・・・・・・・・・」



ん?



「先生・・・・」
「なんじゃ?」
「あの・・・私は・・・・?」
「おお、そうじゃった・・・本来ならもボランティアなんじゃが・・・
 本部直々に選手として参加してほしいと着た。は選手じゃ」
「えっ!?」
「なんじゃ、不服か?」
「あっ、いえ・・・でも、どうして私が・・・」
がそういうと・・・
先輩・・・多分、あの練習試合のときじゃないんですか?」
にそういってきた。
「だよね・・・先輩、めちゃくちゃ強かったし・・」
さらにが煽る。


「ということじゃ。それぞれ合宿に向けて調整しておくように。以上じゃ」

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「はいっ(ウィーッス)!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」








その頃・・・・・
「今年のジュニア選抜は19歳未満までの参加なんだって。
 本部から要請メンバーを発表する」
立海大付属でも青学同様、同じ話をしていた。

「まずは俺、真田、柳。そして・・・ちゃん」
幸村がそう発表すると、は唖然とする。
そして丸井、仁王、柳生はブーイング。

「幸村君。どうして、私の名前・・・」
「うん。ちゃんはどうやらとの試合で認められたんだよ。
 本部直々にって書いてあるから・・・頑張ろうね」
「うん。弦一郎君や柳君、幸村君がいるから大丈夫」
「ちなみに中学からは赤也が参加するよ」













そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ジュニア選抜合宿が始まった。


「ほえ〜、去年と同じ場所だ〜」(菊丸)
「また班とか作られるのかな?」(不二)
「どうだろうな・・・」(大石)
「今年はまた厳しくなりそうですね。選抜選手・・・」(神尾)
「そうだね・・・今年は手塚さんや橘さんまで参加だし・・・残れると良いよな・・・」(伊武)
「来た早々、ぼやくんじゃない」(橘)



そういっているうちに・・・・
「おい、今年も越前にお客さんだ」
乾の言葉とともに、車から城西湘南の華村先生が現われた。
「うふっ。久しぶりね、越前君」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

それからゾクゾクと選抜候補生が集まってきた。
候補生が整列すると・・・・・
「去年とあんまり変わりにゃいね。
 城西湘南から、梶本、若人、神城」(菊丸)
「六角から天根、佐伯、木更津亮か・・・」(大石)
「山吹からは、やっぱ千石さんだよな・・・」(桃城)
「ルドルフからは観月、木更津淳、不二の弟もいる。去年と変わりないな」(乾)
「氷帝は部長、以下5名」(海堂)
「そして、立海大付属・・・層々たるメンバーだな」(橘)
「そうだね・・・今年は手塚、橘、そして立海大の幸村も参加しているんだ。
 面白くなりそうだね・・・」(不二)
先輩!!あそこ!!」(
「やっぱり先輩同様、さんも呼ばれたんですね・・・」(
「そうね・・・それより、女子少なくない・・・?」()
「そういえば、そうっすね・・・」(越前)

そんな話をしていると、華村先生は腕時計を見ながら周りを見渡し始める。
「どうしたんだい?」
「それがまだ、もう1人いらっしゃってないんです・・・」
そういっている隙に、タクシーが1台止まり
「噂をすれば・・・」
氷帝の榊先生が到着した。
「榊君らしいね」



「この合宿で、総監督をやることになった竜崎だ。よろしくな。
 皆、既に聞いていると思うが、去年同様、日米親善ジュニア選抜大会が開催されることになった。
 相手は、アメリカ西海岸のジュニアハイスクール選抜チーム。
 内容は、去年と同じようなものだ。詳しい合宿内容は華村先生から話がある」
竜崎先生の話が終わり、華村先生が一歩前に出た。

「これより合宿プランについて話します。去年の合宿に参加した人たちはわかるとは思いますが、
 今年も3つの班に分け、以降班単位で合宿を行います。
 各班のコーチは、青春学園の竜崎先生、氷帝学園の榊先生、そして城西湘南学園の華村が勤めます。
 主に、練習試合をメインに行いますが、各班の練習メニューは各担当コーチに一任されます。
 いつ、誰と当たるかわかりません。自分以外は全員ライバルという意識で合宿に参加してください」

「はいっ!!」

「よろしい。では、班分けは宿舎の掲示板に張り出していますので、早速各自確かめて下さい」


それから各担当のスタッフ、ボランティアの紹介があり、一路解散し宿舎に入った。





「おお!俺、竜崎班だ。去年と変わりにゃし」(菊丸)
「英二、俺は・・・?」(大石)
「俺と同じだよ」


「裕太と同じ班だね。よろしく」(不二)
「兄貴だからって容赦しねないぜ」(裕太)
「ああ」


「マムシ、お前榊班だろ?俺は竜崎班だったぜ」(桃城)
「ケッ、テメーと同じ班じゃなくてせいせいしたぜ」(海堂)
「なんだと、テメーやんのか?」
「うるせー」
「おい、やめろ。2人とも」(大石)


「おい、樺地。俺たちは華村班だってよ」(跡部)
「ウスッ」(樺地)


「あーあ。先輩と離れちゃった・・・」()
「仕方ないわよ・・・華村班でガンバロ」(
「私は竜崎班・・・国光に、越前君、大石君たちも一緒だからよかった」()
先輩・・・時間あったら相手してくださいね」(越前)
「えっ・・・・(汗)」
「越前っ」(手塚)
「チェッ・・・」


「そういえば、ジャージはどうなってるすかね?」(神尾)
「それぞれの部屋に支給されているはずだ。着替えてくるか・・・」(橘)
「そうですね。にしても橘さんと違う班になってしまったな・・・」(伊武)




そして、それぞれの班に分かれた。


―――竜崎班

「ここにいる34名の中、誰が選ばれてもおかしくないじゃろ。
 お前さんたちの実力も知っていることだし、初日の今日は自主練習とする」
去年と同じ言葉に、あんまり動揺はさほど無かった。

「去年と同じパターンか・・・」(梶本)
「竜崎先生らしいな、相変わらず」(大石)
「うん」(菊丸)
「去年も同じこと言ったッスけど、試合やってもいいんすよね?」(切原)
「ああ、構わないよ」
「ということで、先輩。お手合わせ願いたいっす」
「いきなり!?」()
「おーっと、忘れ取った。は自主練の前にちょっと残ってくれ」
「・・・・・・・はい」()
「解りました」
先輩ができないんなら、手塚さんでもいいっすよ」
「遠慮させてもらう」(手塚)
「またまた冷たいんですから・・・んじゃ、神尾。やろうぜ」
「俺はついでかよ!?」(神尾)



―――華村班

「アメリカ西海岸選抜チームに勝つため、最強のチーム作りをします。
 まずはミーティングをします。新しく入ってきた幸村君、さん、さんのことを
 よく知るために・・・・」

「去年も同じことを言いましたが、3人の実力を知るにはとっとと試合したほうが
 解ると思うんですけど・・・なぁ、樺地?」(跡部)
「ウスッ」(樺地)
「では同じ事を返されてもらうわ。私の班に来た以上、私の指示に従ってもらうわよ。
 いいわね、跡部景吾君?」

「コーディネーションは、こーでねーと・・・プッ」(天根)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「だ・ダジャレ?」(
「寒っ」(


「君、笑っても良いのだよ?」
天根は隣に座っている神城に問いかけるが、無言。
「ちょっとベタ過ぎた?」
再度問いかけるが、無言・・・・・
「突っ込んでくれない・・・」


「あっ、そうそう。早速で悪いんだけどさんとさん。ちょっと着いていらっしゃい」
「「はいっ!」」
「皆は私たちが戻ってくるまで、待ってなさい」
女3人はミーティングルームを後にした。



―――榊班

「言うまでも無いが、親善試合とはいえ出場する以上は勝て。
 もし、この中でそんなつもりでない者はこの場で帰れ。
 いつ、いかなる時も遊び半分でコートにたつことは許さん、以上だ」
そう言い、椅子から立ち上がり、
「全員、テニスコートに集まれ、これから試合をする」

榊班はテニスコートに移動した。





一方・・・竜崎班のミーティングルームには女性が集まっていた。

「それでは、女子選抜のことについて話します。今年は男子とともに、
 女子シングルス1つ、ダブルス1つ、そしてミクスド1つ。
 計4名が出場できます」
華村先生の話に、は手を上げた。
「1ついいですか?」
「何かしら、さん?」
「4名が出場できるとして、どうして私たち4人しか女子選抜候補がいないんですか?」
の問いかけに、竜崎先生が応えた。
「今年は女子の大会も少なくてね・・・はあいつらとともに関東大会を突破した。
 選ばれるのは解るね?」
「はい・・・でも、私たちは・・・本部直々と聞いています。そのことも教えてもらえますか?」
今度はが問いかけた。
「貴方達は、彼らが都大会の中、練習試合を行ったでしょ。
 2人の試合を見た本部が、貴方達を推薦したのよ・・・
 それに、あなたたちの実力も見て見たいわ。私たちは歓迎よ。そうですよね、竜崎先生?」
「ああ。ちなみにの最初の質問じゃが、お前さん達に対抗できる女子はいないと思ってくれ」
「解りました・・・・」


「それじゃ、話を戻します。女子選抜はそれぞれの班で行動してもらいますが、
 3日目、6日目の午後に合同練習を行います。覚えて置いて下さい。
 女子選抜の担当は私、華村が勤めます。
 詳しいことはそれぞれの担当コーチに知らせますので、それまで待っていなさい。
 それと、誰をシングルスにするか、ミクスドにするか、ダブルスにするかまだ解りません。
 それぞれ、ミクスドペアを3日目までに見つけて置いて下さい。いいですね?」

「ミクスドのペアですか・・・?」(
「そうよ。もちろん、同じ班のメンバーでも良いですし・・・」
「他の班の男子を呼んでも良いんですか?」()
「もちろん。それとこれは男子には内緒よ・・・」


貴方達は100%、選抜選手に選ばれていることを・・・・・・・・・・・



「良いわね?」
「「「「はいっ!」」」」
「それじゃ、解散。2人とも、グランドに行きな」
「「はい」」
女性人はそれぞれの班に戻っていった。




榊班は、早速ダブルスの試合をしていた。佐伯&不二(周)VS乾&柳

華村班は、ミーティング。

竜崎班はグランドで自主練習。



「ミクスド・・・」
さん?」
「あっ、なに?」
「何か戸惑ってるようだけど・・・・」
の顔色を窺いながら、問いかけてきた。
「戸惑いか・・・確かにある・・・」
「私でよければ、聞くけど・・・同じ班になったんだし・・・」
「ありがとっ。実はね・・・・・・」
に戸惑いの種を話した。
「それじゃ、ずっとシングルスでダブルスやミクスドの経験が全くないの?」
「そう・・・それに、かなりのブランクはあるし・・・ついていけるか」
「やってみるしかないでしょ?」
「そうね・・・国光にでも話しちゃお。ミクスド・・・さんは・・やっぱり真田君?」
「う〜ん・・・違う班だし・・・話せるかな?」
「期限は合同練習までだし・・・話してみたら?」
「うん・・・」


グランドに行くと、竜崎班の彼らは早速自主練に入っていた。

「話は終わったのか?」
彼女達を見つけた手塚は早速話し掛けてきた。
「うん。女子選抜のことでね・・・あとで話しがあるの。いい?」
「ああ」
「って、桃城君と菊丸君は?いないじゃない?」
が周りを見渡しながらそういうと、
「あいつら、何処に行ったんだ?」
と大石も探し始める。
「多分、試合見に行ってるんじゃないっすか・・・」
「あいつら・・・」

「あっ、先輩!!試合しましょうよ、試合」
「今日はパスするね。ゆっくりと柔軟したいし・・・」
「じゃ、俺が付き合うッス」



「ところで、新メンバーが入ったんだ。自己紹介くらいしようぜ」(宍戸)
「そうですね。手塚さんは解りますが、お2人が・・・」(鳳)
「俺、女の子がいる班でラッキー↑」(千石)
「俺、さんは分かりますけど、もう1人・・・」(神尾)
「そうですね。僕にしては初対面ですから」(梶本)

それからは自己紹介をした。







夜・・・・・・・・・・・・・

「んで、不二と佐伯ペアが勝ったんだにゃ〜」
「面白かったすよね、俺達も早く試合したいっす」
菊丸と桃城は榊班の試合を青学メンバーに話していた。
「やっぱり試合見に行ってたんだ・・・去年と変わりないっすね・・」
「お前たちは・・・・」
「全く、変わりようが無いな」


食事も終え・・・・・
「話とはなんだ?」
「実は、私とミクスドを組んでほしいの・・・・・・」






こうして合宿1日目が終わった。




あとがき。
はい、やっとジュニア選抜の第1話が完成しました。気づいてお分かりのように、アニプリのジュニア選抜話は、
去年の話になっています。なんせ、手塚たち高校生ですから(汗)
なんか、終り方が微妙ですが第2話はちょっと修羅場を展開するので、楽しみにしていて下さい。
ちょっと、真田をいじります。

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著者:瀬川音符

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