最近の青学高等部はある話題が湧き出ていた。




眼鏡の裏の真実






双子なんてこの世の中、かなりいると思われるこの現実に生徒はなにやら違和感を感じている。
双子といえば、同じような顔してて少し性格が違うとか思われる傾向がある。
だが・・・・・・




『なぁ、さんって双子なんだよな?』

『ああ、それも顔そっくりなくせに性格が真反対なんだぜ』

『中等部からのさんは真面目で頭が良くて、手塚君同様パーフェクト人間』

『外部から来たさんは、なんていうの?悪戯好きで口が悪い・・・・まるで
 ガキ大将って感じ』



『『『『あれで双子なんて思えない(よな)(よね)〜〜〜〜』』』』




このように、本当に双子なのか?といわんばかりに双子の話でいっぱいだった。




「それにしても、ひのちゃんが青学に来てからずっと話題の連続だね」(
「ほ〜んと!時間が経てば収まると思ってたのにね」(
「で、はどうなの?この状況は・・・」(
が問いかけると、は重いため息をはぁ〜っとついた。
「どうって・・・・もう動物園のパンダって感じ。休み休みになると見物する人数が増えてくし・・・」(
「オレの所も凄いぜ。オレの方は多分、中等部から上がってきた連中じゃねーの?」(ひのき)
「まぁ、こんな似とる顔が2つで性格が全く違う双子はめったにおらへんからね」(
「いえてる・・・それにちゃん、Princessもやってるし・・・」(


只今、放課後。部活&生徒会を終え、彼女達は校舎を出て校門へと移動していた。


校門には中等部のメンバー、そして高等部テニスコートから現われた彼らと合流する。



「ねぇ、先輩たち。これからどこか寄りません?」(
の意見に桃城、神尾、菊丸、ひのきは「サンセー!!」と言い張る。
「だが、この大人数でどこに行くというんだ?」(橘)
橘の質問にサンセーと言い切った4人は悩み始めた。
「全員で22人。さすがにマ●ク等のファーストフード店は無理だろう」(乾)
「ほな、ファミレス?」(
「でも、こんな大人数で受け付けてくれるんですか?」(
「難しい所ですね・・・」(
「そうだな。何グループかに分かれてもこのメンバーだと大騒ぎになるしな」(大石)
「店に迷惑かけるだけっすね・・・」(海堂)



そんな話をしているメンバーをそっちのけで、双子はなにやら話していた。

ちゃん。今日、ママたち帰ってこねーんだったよな?」
「そうだけど・・」
「夕飯、どーする?」
「軽く済ましちゃおうか・・・」
「そだな・・・それよりよ・・・」
「ん?」
ひのきはの耳に内緒話をして、2人はコクリと頷いた。


「どうするの?話してるだけで時間過ぎちゃうよ」(
の言葉に、ひのきは割って話し出した。

「じゃー、こうしねーか?」
ひのきはと話したことをメンバーに話し始めた。



「この人数じゃ、どこも受け付けてくれねーだろうな。だが、オレはある場所を知ってるんだぜ!!」




その言葉にメンバーはひのきを見る。

「それ、どこ?」(
「それはな〜〜〜〜」(ひのき)
「早く教えてくださいよ、ひのきさん」(神尾)
「まぁ、待てよ・・・」
ひのきはそう言いながら、に目線を合わせる。
その視線に気づいたものが2名。

・・・お前も知っているのか?」(手塚)
「まぁね・・・」(
「それで、どこなの?さん」(不二)
不二に問いかけられ、双子は同時にこういった。



「「私(オレ)の家!!」」



その言葉に、メンバーは唖然とする。

ちゃん、本気で言ってるの?」
が恐る恐る問いかけてきた。
「うん。今日は家に誰もいないから、気兼ねなく騒げるよ」
「だが、この大人数で・・・」
橘がそういうと、ひのきがふっふ〜んと鼻歌をしながら更にこういった。
「橘、そういうなよ。さすがに飯まで面倒見れねーけど、どこかで買って
 オレん家でやろって言ってんだよ」
「買って、足りないようだったら私作るし・・・ファミレスよりは安いわよ」
がそういうと、全員がその意見に乗った。



そして22人の団体はそれぞれ食料を買い、双子の家に向かっていった。



家に入り、彼らは買ってきた食材を広げ雑談しながら食していく。





「それにしても、先輩とひのきさんって性格真反対ですよね〜〜」
が2人の話題を出すと、はまたか・・・と言わんばかりにため息をつく。
それに気づいたは・・・
・・・」
肘でつつき、に視線を合わせる。
「あっ・・・スミマセン・・・」
「いいのよ・・・もう慣れちゃった」
謝るに、はにっこりと微笑んだ。


「そういえば、ひのちゃん。と間違えるとかなり威嚇しちゃうんだよね〜〜」
の言葉に、手塚&橘が頷く。
「だってよ〜〜、いくら双子って言われても間違えられたら怒るのは当たり前だぜ」
「でも先輩は上手く言ってましたよね?」
の質問に
「ひのきみたいにやってたら、大変だからね」
といい、ひのきを横目で見る。
「なんだよ〜〜」
「べ〜っつに〜〜」



「ねぇ、〜〜〜」
「なに?」
「春休みに眼鏡かけてる理由、教えてくれるんじゃなかったの?」
の質問に、全員の視線がに向けられる。
「えっ・・・・」
「なんや、。眼鏡に理由あったん?」(
「それは是非知りたいな」(乾)
乾はマル秘ノートを構える。

、話したほうがいいと思うよ・・・」(
「そうだぜ、もう過去なんだしよ」(ひのき)
「そうね・・・・」
はふぅ〜っと深呼吸すると、語り始めた。




「私たち、見ての通りの双子でしょ。話は小学校にさかのぼるの。
 やっぱり小学校でも双子は私たちしかいなくて、珍しい動物のように見られてた。
 まぁ、それは時間が解決してくれたけど・・・
 ちょうど、小2のとき・・・



++++++回想++++++

まだ、私は眼鏡すら掛けてなかった。
さすがにクラスは違ってたからそれなりに、皆にどっちがどっちかって区別がついてきた頃・・・

『ねぇ、ひのきちゃん。ちょっといいかな?』
たまたま廊下を歩いてて、上級生にひのきと間違えられた。
「あっ、あの・・・」
『こっち!!』
無理矢理裏庭に連れて行かれて、こういわれた。

『双子のお姉さんだっけ。ちゃん。好きな人いるのかな?』

この言葉に、彼は私がと気づいてないことがわかった。
まぁ、最初にひのきと間違えてたから・・・・

「えっ?」
『ひのきちゃん、解らないかな?』
「あの・・・私・・・ですから・・・」
自分がと名乗ると、彼は真っ赤な顔してすぐ逃げていった。

++++++回想一時停止++++++


ちゃん、小学生から人気があったの・・・」(
「さすがミス青学とるだけあるな・・・」(大石)
も結構あったよね」(不二)
「それなりにね・・・でも、周助君がいつも追っ払ってくれてたから」(


「話を続けるね・・・」


++++++回想再開++++++

それから数日たって、今度はひのきにも私と同じようなことがあって・・・・

ちゃん。あたしら、そんなに見分けつかないのかな?」
「う〜ん・・・同級生はついてるみたいだけど・・・上級生が・・・」
「あたし、ひのきなのにちゃんって呼ばれるの嫌」
「それは私だって・・・」

2人でこれからのことを話していると・・・・

ちゃん。あたし今日から『オレ』っていう」
「ひのき・・・」
「これなら区別もつく。それと今度そんな奴らがいたら睨むんだ」

++++++回想一時停止+++++++

「じゃあ、ひのきさんの『オレ』はここからなんですね?」(神尾)
「ってかひのきさんが『あたし』って言ってた事に吃驚だけどね・・・・」(伊武)
「深司、ぼやくんじゃない」(橘)
「まぁ、それからオレたちの・・・というよりオレのイメージが変わったんだ。

 オレはがさつで男っぽい。ちゃんはもの静かで女ってね。

 そんな事をやり始めてから、2年の3学期に急にちゃんの視力が落ちたんだ」


+++++++回想再開++++++

今まで見えてた世界がいきなり歪んだ。
眼科に行って、調べるとよく双子のどちらかにある損傷というもの。
それが私には眼に来たらしい。

それから、私は眼鏡をつけて生活するようになった。
最初、クラス中が大騒ぎ。いきなりの眼鏡に皆はどうした、こうしたと聞いてきた。

++++++回想終了++++++


「それからとひのちゃんを間違える人物は学校内ではいなくなったのよね」(
「ふ〜ん」(越前)
「だけど今でも2人の背中見ると、どっちだかわかんにゃいんだよね〜」(菊丸)
「2人とも同じ髪の長さだしね」(
「でも、先輩だけなんですよね。その損傷・・・」(
「そう・・・なぜだかひのきには何にも無かったの」()
「それって凄いことなんすか?」(桃城)
「当然だろうが・・・馬鹿が・・・」(海堂)
「あ〜〜〜、また始まった・・・」(


「やんのか、テメー・・・」
「上等じゃねーか・・・」
2人は場所も考えず、威嚇しあう。


「ホント、毎日のようにやってる・・・海堂先輩と桃城先輩」(
「いつまでたってもあいつらはあのままか・・・」(大石)




そして、鶴の一声が・・・・・・


「いい加減にしろ。ここは人様の家だぞ」

「「すんません・・・部長・・・」」
手塚の一言により、2人は威嚇するのをやめた。




それから、色々な話が上がっていく。
特に、不二&菊丸に起こった1年前の話にも華を咲かせた。
その話に、どうやらはご立腹、はふ〜んと菊丸を横目で見たりしていた。


こうして、短い時間であったがメンバーは楽しく過したのであった。

あとがき。
最初に言っておきます。なんか見てる感じ手塚?って感じしますけど、オールです。
今回は双子の過去話を書いてみました。気づけば6月・・・地区大会終ってんじゃ・・・と突っ込み所満載ですが、
多分、都大会くらいの話を書きそう・・・

さて、不二&菊丸の1年前の話もそれぞれ個人夢のほうにUPしましたので、楽しんでください。
あれはアニプリを見て、書きたいという本能が・・・・

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気軽に書き込んでいってください。ヨロシクおねがします。

著者:瀬川音符

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